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神々の対話…②
「へぇーこれがエオルクランスか。意外とちゃっちいもんだね」
そう言うのはヨツンヘイムに堕落した邪神・ロキ。玉座に肩肘を付き、小さな宝玉を片手に、淀んだ左目を爛々と輝かせていた。
「“世界を集めし者”がこんなちっちゃい宝玉だったとはね。この僕も騙されたよ。さすがオーディン。伊達に知恵を持ってないね」
綺羅々(きらきら)と輝く宝玉を手の平で転がしながら考える。
「世界の統一…君は何故、僕らを淘汰したのに世界融和を望むんだ?僕が居ない世界で皆が仲良くしようなんて――!」
玉座のひじ掛けを勢いよく叩く。叩く、叩く。叩く叩く叩く叩く。
「――ハハハ!そうだ良いことを思いついたよオーディン。終焉の門を叩くにはヘイムダルの許しを得ないといけない。幸い、フフ…まだまだ時間がかかるようだよ」
綺羅々と輝くエオルクランスを掲げ、覗くと、紫色に澱む空が揺らめき映る。
「ちょっとした“暇潰し”をしようかオーディン…。エオルクランス、僕は君を“覚えた”」
ロキは振り上げる。
「だから、
――サヨナラだ!!」
悲鳴にも聞こえる響音を鳴らしてそれは粉々に砕け散った。




