書いたつもりで書いてない
自分が作ったキャラクターのイメージを他の方に聞いてみると、意外な答えが返ってくることもあります。
同じものを見ても万人が同じ解釈をする訳ではないので、当然ですね。
しかし、あまりに思ってたんと違う、というのであれば、正直悲しいと思います。
そうなる原因を考えていて一つ浮かんだのは、単純に書かれた情報が足りないということです。
漫画も文章も、書 (描)いているうちに、書き手の脳内では無意識に情報を補完してしまうことがあって、実際には書いていない情報も書いたと思ってしまうことは結構あると思います。
例として、ツンデレキャラと、その恋人というキャラクターたちがいるとします。
作者の脳内では「二人はカップルでラブラブ」と思っているので、ツンデレキャラが恋人に酷いことを言ったり、暴力を振るったりしているシーンも「痴話げんか」程度の認識かもしれません。
しかし、どこかに「ツンデレキャラは本当は恋人を大切に思っている」という情報を書いておかないと、読み手から見れば、ツンデレキャラは「単なる性格の悪い奴」「DVする怖い人」でしかありません。「デレ」が無ければ、ただの「ツン」です。
冷たく見えるけど本当は優しいキャラ、とかもそうですよね。
作者の脳内では「本当は優しいキャラ」だとしても、優しさを表す情報をどこかに書いておかないと読み手には分かりません。
ベタですが、「一見不良っぽいキャラクターが、雨の中で震えている捨てられた子犬を保護する」シーンとかも、「キャラクターの優しい面を表現する(+外見とのギャップ萌えを狙う)」という意味がある訳です。
「書いたつもり事案」、自分もやらかしがちなので、気を付けないと……と思っていることの一つですね。