脳内の妄想を形にする
人によって様々ではあると思います。
脳内に浮かんだ物語を、どうやって形にするか。
自分は、ほとんどの場合、脳内に浮かんだ映像を文章なり漫画なり一枚絵なりに落とし込んでいく感じです(文章を書くようになったのは最近で、元はアマチュアですが漫画やイラストを描いていました)。
一枚絵なら、最も描きたいと思ったシーン(構図)を切り取るみたいな。
漫画なら、浮かんだ映像の中から使いたいカットを選んでコマに入れていく、ちょっと映画に近い感覚かもしれません。カットを並べる順番で印象が変わるので、パズルをやっているみたいです。
文章の場合も、漫画の時と似たような感じではあります。見せたいシーンを、どうやって並べていくか……やはり、ちょっとした順番の違いで印象が変わりますよね。
絵がないので、あらゆるものの「見た目」も説明しなくてはいけないという手間があります。
ただ、思い浮かべたシーンを全て文章にしてしまうと、本当に伝えたい部分がぼやけてしまうので、不要だなと思うところは割と省略しています。モノグサではなく取捨選択ということにしておきます(?)。
あと、キャラクターの心理描写などは、いきなり文章から組み立てる時もあります。映像にはならない、目に見えない部分だからでしょうかね。
脳内に浮かんだ映像や絵を文章に落とし込んでいく訳ですが、そこに行くまでには、話の骨組みみたいなものが必要ですね。
プロット作るか作らないか、という話題を時々見かけますが、どっちでも最終的に作品が完成していればいいんじゃね?と思います。
自分の場合、昔は勢いで書いて途中で詰まる……というのを繰り返していました。しかし、ある時「きちんとプロットを作ってから書こう」と思って試したところ、10万文字超えの作品を完結させることができました。やってみないと分からないこともあるものですね。
とある作家さんが「小説は気を付けていないと、すぐに明後日の方向へぶっ飛んでしまう」と、どこかで仰っていましたが、正にその通りで、その場の勢いで書いていると、「……このフェイズでは何をしようとしていたんだっけ?」みたいな状態になることもしばしばです(物忘れが激しいのもある)。
挙句に「この描写、気に入ったけど、このシーンで入れると邪魔になるな」って感じで泣く泣く削ることもあります。
そういうのは悲しいので、なるべく脇道に逸れないように「絶対に入れるエピソード」「着地点 (オチ、ラスト)」はメモすることにしました。
キャラクターについても、年齢性別や外見の他に、過去の生育歴や思考パターンといったものを決めておきます。その辺りがフワフワしてると、キャラクターをどう動かすか迷いが出て進まなくなるので、重要なポイントですね。
ただ、一番大事なのは「この作品で何を書きたいのか」を見失わないことかなと個人的には思っています。