96.最強とは武器選びも慎重な事だ!
その頃ユーリ達は武具店で武器を見ていた。
『ユーリさん!僕はこの剣にします!』
『少し長いんじゃない?クリスの体格だとショートソードとかの方が良いわよ?』
『そうなんですか?少し重いけど振れますよ?』
『少しでも重いと感じたら辞めておきなさい、クリスは魔法も使うんだから疲れて詠唱出来なくなっても知らないわよ?』
『なるほど、ありがとうございます!ユーリさん、ショートソードを見てきます!』
ユーリに礼を言うとクリスは自分に合った武器を探しに行く。
『あのクリスが楽しそうにしてると和むわねぇ、あの2人は大丈夫かしら』
ユーリの言う2人はドワーフから金を巻き上げ豪華な食事をしているなんて知る由もなかった。心配してもしょうがないのでユーリは自分の武器を探す。
『しっかし品数が多いわねぇ、色んな店を見たいけど何日掛かるのかしら?』
ユーリはドワーフ達の作る武具の質の良さに選ぶのが難しいと判断して溜息を吐くのだった。
そしてとある酒場ではフレイア達がドワーフ達と騒がしく飲んでいた。
『がははっ!次の酒を持って来い!妾はまだまだ行けるぞ!』
『よく言った姉ちゃん!次の酒持って来い!』
『はぁ・・・我輩は静かに飲むのが好きなのですが・・・』
『私もですよ、フレイアは放っておいてドワーフのお酒を楽しみましょう』
すると店の扉が勢い良く開き入って来たドワーフが大声で叫ぶ。
『大変だ!鍛冶場の連中がいきなり暴れ出して見境無しに人を襲ってやがる!』
『あぁん?酒飲ませれば大人しくなんだろ?』
『そんなんじゃねぇ!化物みたいになって暴れてんだよ!あの変な薬を使った可能性があるんだ!俺は今から頭領の所へ行くからお前達もさっさと逃げろ!』
事情を知っていそうなドワーフは行ってしまったのでオーロラは近くのドワーフに気になった事を聞く。
『先程言っていた変な薬とは何でしょうか?』
『ん?あぁ、最近よそ者が変な薬を配っていてな、それを使うとおかしくなっちまうんだよ』
『おかしくとはどんな風に?』
『仲の良い奴を忘れたり、鍛治をしなくなった奴もいた』
『ありがとうございます、貴方達は避難した方が良いでしょう、フレイア!お酒はお預けです!状況を調べてからご主人様達と合流しますよ!』
『ぐぬぬっ!これからが本番だったのに!』
『オーロラ殿、我輩はどうすれば?』
『貴方もお逃げなさい、自分の身ぐらい守れるでしょう?』
『分かりました、ではご武運を』
『貴方も気を付けなさい』
ファングと別れオーロラ達は空から状況を確認しに行く、建物は燃え人々が化物から逃げていた。
『何だあれは?魔物でも魔族でも無いようだが?』
『変な薬とやらの副作用なのでしょう、とりあえず倒しますよ』
オーロラは化物を一瞬で氷漬けにしドワーフ達を逃す。
『がははっ!オーロラが人助けとは変わるものだな!』
『うるさいですよ、フレイアはユーリさん達に合流して下さい、私はご主人様を探して状況の説明をしますので』
『分かった、気を付けろよ?何か嫌な匂いがする』
『貴方もしていましたかこの嫌な匂い、悪神の類かもしれません、もしもの時は全力を出しなさい』
『悪神相手に手は抜かん、じゃあ後でな!』
フレイアはユーリ達を探しにオーロラはラッキー達を探す為別れる。
そしてラッキー達はというと・・・
『あの大きな岩山が目標だ!行くぞ!』
『その前に何の依頼を受けたのか教えなさいよ!』
『良い依頼だぞ?成功すれば金持ちだ!』
『だから内容を教えろ!』
『討伐依頼だ!最強になるお前なら楽勝だな!』
俺達はギルドで依頼を受け荒野を進み目標の岩山に到着する。
『ねぇ、ラッキーさん?私の目がおかしく無ければあの岩山が動いているのだけど・・・?』
『近くで見ると大きいな!あれが地竜なのかぁ』
『それでラッキーさん?討伐目標は?』
『地竜の討伐だな!討伐で1億、素材を売れば数十億の美味しい依頼だぞ!』
『馬鹿かアンタは!見なさいよ足の指だけで私の何倍あると思ってんのよ!』
『数学とか苦手なんで・・・すみません』
『そういう事じゃねぇ!あんなデカいの物理的に倒せるわけないだろって言ってんの!』
『生き物なんだから倒せるよ、頑張れ!』
『嘘だろコイツ・・・しかも地竜さんがこっち見てる気がするんだけど』
『こっちと言うか俺を警戒してるな、チャンスだぞフーコ!』
『チャンスって何!?フーコちゃんの全身が震えてるの見えないの?何なら少し漏らしたわ!』
地竜はゆっくりとこちらに体を向けようと動き始める。地竜の足が地面に着くと地面が激しく揺れる。
『フーコが早く行かないからこっちに来るぞ?』
『私が悪いの!?こういうのは劇場版とかで戦う相手でしょ』
『フーコ対地竜!荒野の決戦!でどうだ?気分上がるだろ?』
『アンタはいつか痛い目に合わせてやる・・・』
フーコは短剣を持ち地竜に向かって駆け出した。
『うおおおおぉぉぉぉ!地竜がなんぼのもんじゃぁぁい!』
凄い気合いのフーコは降りて来た地竜の足に踏み潰されたのだった。




