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90.最強とは宴好きな事だ!

ラッキーが泊まっている宿の1階ではガストも巻き込み宴会が開かれていた。


『おおっ!?ガスト!良い飲みっぷりだな!』


『はっはっはっ!こんな美人さん達と酒を飲める機会があるとは思わなかったぜ!』


『ガストさん、そんな事言ってると奥さんに怒られますよ?』


『旅の話を聞きながら客と酒飲むのが夢だったんだ、やましい事はしてないし許してくれるさ』


騒がしくて寝れない俺は階段を降りて文句を言う。


『うるせぇ!俺は寝たいのに騒ぐんじゃねぇ!』


『がははっ!主も酒を飲んで騒げば良いのだ!ほれほれ!』


『俺は未成年だ!やめ・・』


フレイアは俺に酒を強引に飲ませると俺の記憶はここから途切れた。

俺は目が覚めると見覚えのある部屋に全裸で手枷を嵌められていた。鉄格子の外を見るとフレイアが土下座をしていた。


『・・・説明しろフレイア』


『主に酒を飲ませた後に主は全裸になって街で暴れ出して・・・眠った所を捕まったのだ』


『無理矢理酒を飲まされた俺は悪く無いのに何故捕まってるんだ?』


『酒の件は妾達が怒られたのだが、主が暴れて壊した物の持ち主が主を殺そうと動いていてな、保護する形になったのだ』


『牢屋で保護って何だよ、普通の部屋で良いだろ!?』


『部屋がここしか無かったらしい』


『この手枷は何だよ、無実なんだからいらないだろ』


『貴族の屋敷を消し飛ばした主が怖かったのだろうな』


フレイアの言葉に耳を疑う。


『俺は貴族の屋敷を壊したのか?』


『うむ、豪華な屋敷に怒り出して破壊したのだ、奇跡的にも怪我人はいなかったが帰って来た貴族が怒り狂って犯人を差し出せと言って来たのだ』


『まぁそうなるよな、俺でもそうする』


『だが主はこの都市を救った者の関係者だからな、この都市の偉い奴が貴族と交渉しておるからここで待っているのだ、ユーリ達は交渉人に同行している』


『面倒だから謝って出発しようぜ?悪いのこっちだし』


『妾と主がここに居るのは余計な事はするなと言っているのではないのか?』


『何それ?貴族には簡単に謝る事も出来ないの?』


『分からんが貴族とは面倒な者達なのだろうな』


すると扉の開く音がしてユーリ達が現れる。


『はぁ〜、交渉は終わったから出て来なさい』


俺は解放されるとそのまま何処かの個室に連れて行かれた。


『アンタは今から貴族の部下で1番強い人と戦う事になったわ、勝てば許してくれるって』


『謝れば良いじゃん?何で戦うんだよ』


『被害額は50億よ?払えるのアンタ』


『よっしゃっ!さっさと終わらせようぜ』


俺が気合いを入れていると扉がノックされ相手の準備が出来たらしく案内されると闘技場みたいな場所に到着した。


『なぁ相手が10人ぐらいいるんだけど?』


『そういえば人数には触れていなかったわね・・・まぁ楽勝でしょ?』


『1人だけ見た事ある奴がいるんだよ、なぁフーコ?滅茶苦茶睨んできてる奴』


俺の指の先にはフーコが魔剣を奪ったポンチ君がいた。


『知らない人ね、睨んでるんじゃなくて私に見惚れているんじゃないかしら?』


するとポンチ君がこちらに近付き怒鳴り始めた。


『お前!俺の魔剣を返せ!』


『俺は持ってないよ、あそこにいる女が持ってる』


『では俺が勝ったら魔剣を返せ!お前が勝ったら魔剣はくれてやる!どうだ?』


どうだと言われてもこちらが損しない賭けを提案してくるのだから受けてあげるとご機嫌で戻って行った。


『ラッキー!アイツをボコボコにするのよ!私の魔剣は渡さないわよ!』


『ポンチ君は魔剣が無いのに凄い自信だったよな、魅了されてると本来の力が出ないのか?』


『多少は落ちるわ、戦い方が変わったりもするらしいから人によるわね』


俺達が喋っていると中央に立っている人が声を上げる。


『では決闘を始めます!それでは開始!』


開始と同時に相手は一斉に俺に向かって来る、ポンチ君は転けて後続に踏まれていた。


『ポンチが戦う前にやられたー!お前等仲間なら助けてやれよ!』


『知るか!お前を倒した奴が金貰えんだよ!誰が助けるか!』


俺は襲いかかって来る集団をジャブだけであっさり倒すとポンチ君が起き上がる。


『見たか?フーコ、これが世界を制する左だ!』


『はいはい、ポンチ君が立ち上がったわよ、さっさと倒しなさいよ』


『流石は我が宿敵・・・アイツ等では相手にならなかったか・・・ぐっ』


立ち上がったポンチ君はボロボロだった、立っているのがやっとの状態だ。


『ねぇ?俺はあのボロボロの人にトドメ刺さないと駄目なの?』


『じゃあ私が相手をするわね』


いきなり俺の頭上に現れたサーヤは火球を放ってきた。

俺は火球を左手で受け握り潰す。


『女とは戦わないって言ったろ!』


気付くとポンチ君は俺の懐に入り剣を振っていた、俺は剣を叩き折ろうとするが俺の攻撃は剣をすり抜け咄嗟に避ける。


『何だぁ!?剣を折ろうとしたらすり抜けたぞ!?』


『ふははっ!魔剣ファントムは刃に触れんが当たればちゃんと斬れる魔剣だ!』


『お前魔剣持ち過ぎだろ!貴重じゃねぇのかよ!』


『酔っ払ったドワーフが作った剣を魔剣と言うのだぞ?知らなかったのか?』


俺はサーヤとポンチの攻撃を捌きながら知りたくなかった真実を知ってしまった。

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