87.最強とは冷水を浴びても大丈夫な事だ!
ユーリ達がオーロラのもとへ向かっている頃、オーロラはすでに悪魔を追い詰めていた。
『クソが!氷獄竜が何でこんな所にいるのよ!』
オーロラから逃げ大きな部屋へ入るとすぐにオーロラが部屋へ入って来る。
『娘ですけどね、魅了した方達は凍っちゃいましたがまだ抗いますか?手詰まりなら大人しく倒されて下さると助かります』
『ふざけるな!私だって戦えるのよ!竜風情が調子に乗る・・・な・・・』
悪魔は言い合える前に凍りつく
『悪魔風情が調子に乗りすぎですよ、終わった事ですし戻りますか』
オーロラは凍りついた悪魔に近寄ると容赦無く砕き悠々と部屋を出ていった。
そして場面はユーリ達に戻る。
『ミウさん、早く行きましょう!』
『青春ねぇ、私もうかうかしてられないわね』
気合を入れたユーリを見ながらミウも後を追う。
しかし目的地に近づくにつれ気温がどんどん落ちていき火魔法で暖をとる事にした。
『寒過ぎる!オーロラは加減も知らないの!?』
『魅了された人達が邪魔だったんじゃないかしら?ほらあそこの氷をよく見て』
ユーリは目を凝らして見てみるとあちこちで男達が凍っていた。
『ちょっとしたホラーね・・・』
『私達ではこの辺が限界ね、万が一に備えて待機してましょう』
『それにしても静かね、戦ってるのかしら?』
『もう終わってる可能性もあるわね、あの悪魔言われている程強く無かったし』
『貴方は少し賢いみたいですね、悪魔なら凍らせて砕きました、はぁ私を相手するのに寒さに耐性が無いとはつまらない相手でした』
ユーリ達の会話に割り込み突然現れたオーロラが溜め息混じりに不満をぶつけてくる。
『終わったならこの寒いの戻してくれない?凍え死にしそうなんだけど』
『何を言っているんですか?私は冷気は出せても消せませんよ?戻したいならフレイアのブレスで冷気を飛ばして下さい』
『それがフレイアが何処にもいないのよ、ラッキー達と別れてからいなくなったのよ』
ユーリの発言にミウとオーロラが驚いた顔をする。
『ユーリちゃんって魔力探知は苦手?フレイアちゃんならラッキー君達と一緒に居るわよ?』
その言葉にユーリは走り出し池に到着するとラッキー達に混じってフレイアがスケートをしていた。
『すけーと?とやらは面白いな!』
『見よ!私の4回転!あいたぁっ!?お尻が割れてるぅ!?』
楽しく遊んでいる俺達を見て呆然と立つユーリに気付いた俺は近付いて声を掛ける。
『よおっ!もう終わったの?お前もやるか?何震えてんだよ?あっ分かった!お前も滑りたくてウズウズしてんだな?ちょっと待ってろ』
ブチンッとユーリから聞こえるとユーリは氷を思い切り踏みつけ池の氷が砕け3人共冷たい池に落ちていった。
『何しやがるっ!せっかく楽しんでたのに!』
『そうじゃそうじゃ!妾の華麗な滑りを見せる所だったのに!』
『だずげで・・・』
『うおっ!?フーコが魔族みたいな色になっていく!?』
俺はフーコを助けて池から脱出するとフーコの体は全身紫色になっていた。
『わははっ!見ろフレイア!フーコが紫色になってピクピクしてるぞ!』
『がははっ!この程度で死にかけるとは軟弱者め!』
ユーリは池の水に手を入れると凄い勢いで手を抜く。
『冷たっ!?てか痛い!何でアンタ達は平気なのよ!
ごめんなさいフーコさん、こんなに冷たいとは知らずに』
『わははっ!鍛え方が違うのだよ!何なら泳いでやろうか?』
『竜は如何なる環境にも耐えられるからな!常識だぞ?』
するとオーロラとミウさんが走ってやって来た。
『フレイア、この冷気を飛ばして欲しいみたいよ』
『むぅ、もう少しすけーとを楽しみたかったのだが仕方ないな』
フレイアは上空にブレスを吐くと氷が溶けていき元に戻って行く。
『私復活!あれ?あったかくなってる!ヒャッホウ!』
『お前死んでたのかよ、生き返った直後のテンションじゃねぇだろ』
『凍死は初めてだったけど1番怖かったわ!』
『フーコさん、本当にごめんなさい』
『気にするな!私は死なないからな!わっはっは!』
フーコは謝るユーリの肩に手を置き笑って許していた、俺はフーコを馬鹿だと思っていたが本物の馬鹿だと思った。俺なら冷たい池を作って放り投げてる。
『それで?悪魔は倒したの?』
『はいご主人様、私が倒しました』
『流石オーロラだな!遊んでたフレイアとは大違いだ』
『ち、違うぞ主!妾はオーロラが少し本気になっていたみたいだから譲ってやったのだ!』
『ふーん、じゃあ宿で次の標的に向かう為の作戦立てるぞ』
『ラッキー君は悪魔を倒したのにあっさりしてるわねぇ』
『ん?あぁ、悪魔があと2人いるからな早く終わらせてマリーに会いたい』
『っ!?あと2人って悪魔が!?』
『あとは不死と・・・何だっけ?まぁいいや、もう1人いるから倒して周ってんだよ』
『私も付いて行ってい〜い?』
ミウさんが甘えた声で俺に許可を得ようとしている。
『次の目的地は多分魔大国だぞ?特級冒険者って国から離れたら駄目なんじゃないの?』
『ギルマスに許可取るから良いでしょ〜』
『許可取れたら俺は別に良いぞ?俺が楽出来そうだし』
『アンタは本音を少しは隠しなさいよ!』
こうして悪魔を退治した俺達は宿へと帰るのであった。




