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86.最強とは激怒した奴も宥められる事だ!

俺は地上に出ると股間を抑え倒れている男を見つけた。


『うわぁ〜これは・・・成仏しろよイケメン』


『ラッキ〜なんか拳に嫌な感触が残ってる〜って何この人?』


『その拳の被害者だ、名探偵なんていらなかったんや』


倒れた男を見ていたフーコも自分がナニを潰したか理解した。


『私に逆らうとこうなる事は分かってた筈だ!馬鹿な奴め!』


俺とフーコが騒いでいると不機嫌な顔したフレイアがやって来て俺の胸倉を掴んだ。


『面白くなって来たのに!主のせいで終わってしまったではないか!どうしてくれる!』


『じゃあ、その人倒したフーコと戦えば?』


俺はフーコを指差すとフレイアはフーコを睨みつける、フーコは咄嗟にミウさんの後ろに隠れた。


『ラッキーさん!?その美人さん凄く怖いんですけど!?』


『主よ、あの娘は本当に強いのか?怯えておるぞ?』


『お前じゃフーコは殺せないから問題無いだろ?』


『あぁ、保護対象は不死であったな、体がバラバラになっても戻るのか?』


『この目で見たから安心して殴れるぞ』


『こらぁっ!死ななくても痛いんだぞぉ!暴力反対!』


『ラッキー君、あまりフーコちゃんを虐めないであげてね、フーコちゃんは私のズボンを下ろそうとするのはやめてね?』


『チッ!気付いていたか!?フーコはもっと上手くやれよ!』


『怖くて腰抜けただけなの、ミウさん信じてぇ』


そんな感じで茶番を終えると真面目な話に切り替える。


『それでクリスとユーリは?』


『クリスは魔力切れで避難誘導に加わっておる、ユーリはまだSランクの冒険者と戦ってるのではないか?』


『大口叩いておいてまだ戦ってんの?ユーリもたいしだぁっ!?舌噛んだぁ』


背後から殴られ後ろを振り向くとボロボロのユーリが立っていた。


『誰が大した事無いのか聞かせて貰える?』


笑顔で問い掛けてくるが目が笑っていない。


『おおっ!?雑魚相手に今まで戦ってたユーリじゃないか!?ボロボロじゃないか!?誰にやられたの?』


『コイツは本当に腹立つわね!回復魔法かけなさいよ』


俺はユーリに回復魔法を使うとフーコが近寄って来た。


『私には劣るけど可愛い子ばっかりじゃない、どの子が本命?』


『フレイアはドラゴンでユーリは戦闘狂、そしてお前はぶっちぎりでヤバい女だぞ?俺は優しいお姉さんが好みなんだよ』


『私の事じゃない、照れちゃって可愛い』


俺はフレイアにフーコの顔を思い切り殴らせてモザイクに変える。


『ちょっと!?いきなり何やってんのよ!?』


『落ち着け、少し待ってれば復活するから』


『主よ!コイツ殴るの楽しいぞ!癖になりそうだ!』


少しするとフーコのモザイクが消えて起き上がる。


『恥ずかしがり屋さんね、フーコお姉ちゃんに甘えても良いのよ?』


前屈みになり胸を強調し始めるフーコにユーリは後退り顔を引き攣らせていた。


『何この人・・・?頭吹き飛ばされたのに・・・』


『ユーリ、コイツが例の保護対象のフーコだ』


『不死に驚いたんじゃなくて死んだのに平然としている精神が異常だから』


『そうなの?死なないって分かってたら平気だろ?』


『死にかけて冒険者を辞める人は多いわよ、私も死にかけた事あるけど2度とごめんだわ』


『つまりは私が最強って事ね!無駄話はやめて悪魔を倒しに行きましょう!なんか冷えてきたし』


『確かに冷えてきたわね、早く行きましょう』


するとフレイアが指を差して口を開く。


『寒さの原因はオーロラだな、あそこを見てみろ』


そこには大きな建物の周りが凍りついていた。


『おいフーコ!あそこでスケート出来そうだぞ!』


『なぬ!?私スケート得意なんだよね!見せてあげるわ私の4回転を!』


凍った池に走り出そうとすると俺とフーコの襟首をユーリが掴む。


『アンタ達は一瞬で目的忘れるんじゃないわよ!』


『ユーリちゃんは真面目ねぇ、スケート靴無いから滑れるわけ無いじゃん』


『靴が無くても池の氷割ったら楽しそうじゃないか?』


『確かに!?子供の頃に水溜りの氷を割りまくった経験あるわ!やってみましょう!』


『アンタ達はぁ!仲良すぎでしょ!終わってからオーロラに頼めば良いでしょ!』


『いやいや、今回俺は保護対象のお世話でお前達が悪魔退治だろ?遊んでても良いじゃん』


『じゃあ私も遊んでても良いじゃん!行くぞ世話係!』


『戦力も削ったと思うし良いんじゃない?ラッキー君がいると戦えないと思うしねぇ』


ミウさんの言葉に納得したユーリはラッキー達の襟首を放し好きにさせる事にした。


『じゃあ飽きたら追いかけるから頑張れよ〜』


『良い事思いついた!靴に土魔法とかでブレード付けられない?』


『お前は天才か!?やってみようぜ!』


ラッキー達を見送りユーリ達も凍りついた建物へ向かう。


『はあぁぁ、黒髪の奴は全員変人なのかしら』


『ユーリちゃんも強くなりたいならラッキー君に頼ってばかりじゃ駄目よ?居るだけで安心させちゃう強さが彼にはあるからねぇ』


『うぐっ、痛い所をついてきますねミウさんは・・・

よしっ!負けた時の事なんて考えずに思い切り戦うわ!』


ユーリは両手で自分の頬を叩き気合を入れると力強く歩き出した。

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