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72.最強とは戦う前に勝っている事だ!

麻袋の集団に襲われ戦ってるユーリは魔力操作のコツを掴み掛けていた。


『ハァッ!今のは良い感じだったわね、次は誰が相手してくれるの?どんどん来ていいわよ』


『このアマァ、舐めやがって』


麻袋の集団はユーリを囲んでいるが圧倒されていた。

すると囲んでいる集団を割って1人の男がユーリの前に立つ。


『その技はヨイドレ流だな?ラントゥ流を学んだ者として手合わせ願いたい』


『ラントゥ流って戦場での戦闘を想定した実戦体術よね?こんな事してたら流派の名を落とすわよ?』


『戦争が起こらんのでな、騎士団や冒険者と殺し合いをする為にコイツ等と一緒にいる、お前に会えた幸運に感謝する』


『幸運?不幸の間違いでしょ?殺す気で来なさい、少しは楽しませてよね』


男は麻袋を脱ぎ構えると周囲の空気が変わる。


『へぇ、少しは楽しめそうね』


『安心しろ、すぐに楽しくなくなる』


そう言うと男は一瞬でユーリの間合いに入り込み右拳を放つ、ユーリは溜息を吐きその拳に自分の拳をぶつける。


『ぐあぁっ!?』


男の右拳が砕け膝をつく、ユーリはすかさず男の顔面に蹴りを放ち意識を刈り取った。


『アンタ本当にラントゥ流なの?力比べがしたいなら酒場で喧嘩でもしてなさい』


『ドロルがやられただと・・・全員逃げるぞ!やられた奴は置いていけ!』


麻袋が逃げようとするが村の周りには透明な壁が出来ていて逃げられない。それを見たユーリは次々と麻袋の集団を倒していく。


『何だこの壁は!?これは氷か・・・?ぐわっ!』


『これで終わりね、つまらない相手だったけどコツは分かってきたから良しとしましょう』


最後の1人を倒したユーリは麻袋の集団を縄で縛り小屋へと戻る事にした。


『終わりましたか?では村を囲っていた壁は消しますね』


『逃げようとしてたから助かったわ、て言うかコイツ等この騒ぎの中ずっと寝てたの?』


『はい、それはもう気持ち良さそうに』


『まぁ良いわ、脅威は無くなったし私達も寝ましょ、クリスも寝なさい』


『僕は身体強化の維持が出来てから寝ますのでユーリさん達は寝て良いですよ』


『じゃあ私は寝るわね、おやすみ』


ユーリは横になるとクリスは身体強化の為に魔力を練り始める。それを見ていたオーロラはクリスに聞こえない程度に呟く。


『素質はあると思いましたが魔力量だけならフレイア並みね、成長して剣も使える様になれば世界に名を轟かせるでしょうね』


クリスは凄まじい魔力を練り上げ身体強化をし続け気付いたら日が昇っていた。


『ふわぁあ、よく寝たぁって何でユーリが寝てんだよ!俺達には寝ずに見張れとか言ってた癖に!』


俺が起きて騒いでいるとユーリとフレイアも起きる。


『うるさいわねぇ、アンタが寝てる間に襲われて危険が無くなったから眠る事にしたのよ、嘘だと思うなら外に縛って放置してるから見て来なさいよ』


『どうせ雑魚だろ、朝飯食って出発しようぜ』


『飯かぁ・・・妾は肉が食べたいぞぉ・・・』


『フレイアはその前に顔洗いに行きなさい』


フレイアはフラフラと立ち上がり外の井戸に向かって行った。


『む?何で村人が縛られておるんだ?安心しろ助けてやる』


フレイアはラントゥ流の男を解放する、男はフレイアの首を狙い左手で手刀を当てる。


『ぎぃやぁぁぁ!俺の左手がぁぁぁ!』


『嬉しそうで何よりだ!助けたんだから今からお前は肉を獲って来い!』


フレイアの言葉に男は恐怖する。


『あの、助けて頂いて申し訳無いのですが俺の両手が使い物にならないので勘弁してもらえませんか?』


『足があるだろ?断るなら両腕を引き千切るぞ?』


『ヒィッ!?い、行ってまいります!』


男は走って村の外に出て行った。


『元気ではないか、アイツは嘘吐きだな、ん?まだ縛られてる奴がいるな』


フレイアは村人全員を助け肉を持って来いと脅して小屋へと戻った。


『あーっ!先に食べてるっ!ずるいぞ!』


『遅いお前が悪い!顔洗うだけなのに時間掛けたんじゃねぇよ』


『外に村人が縛られてたから助けてたんじゃ!妾は悪くないぞ!』


フレイアの言葉にユーリが立ち上がり外に出て行く。

ユーリは戻って来るとフレイアに怒り始めた。


『アイツ等が私達を襲って来た奴らなのよ!何で逃してんのよ!』


『ユーリが人を助けるとお礼が貰えると言ってたからな!肉を持って来いと言っておいた』


『持って来る訳無いでしょ!アイツ等は悪党なんだから逃げるに決まってるでしょ!』


『分からんだろ!持って来たらどうする!』


『持って来たら土下座でも何でもしてやるわよ!』


『雑魚が逃げても誰かしらに捕まんだろ、良いから飯食って出発するぞ』


飯を食べ終えても誰も来なかったので俺達は村を出発し共和国へと向かったのだった。

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