71.最強とは危ない村を制圧する事だ!
俺達は麻袋を被った村人達の村で一晩過ごす事にしたのだがユーリが怪しいと言い交代で休む事になった。ジャンケンで最初の見張りを決める事にし俺とフレイアが見張りに決まった。
『不安な2人だけど寝ないで見張りしてよね』
『何言ってんの?俺とフレイアなら1番安心だろ、なぁフレイア?』
『愚問だな!妾なら寝てても見張れるぞ!』
そう言いながら横になるフレイア
『寝るなって言ってんでしょ!私達は寝るから真面目に見張ってよね!』
ユーリ達は小屋の中央で横になり少しすると寝息を立て始める。
『フレイア〜暇なんだけどトランプとか持ってない?』
『トランプとは何だ?美味いものか?』
『知らないならいいや、こう暇だと村人には頑張って襲って来て欲しいよなぁ』
すると小屋の壁から石の杭みたいなのが俺の顔に当たる。
『寝てもバレないんじゃね?フレイアはどう思う?』
そして新たな石の杭が飛んで来るとフレイアの背中に当たる。
『うーむ、ユーリは怒ると怖いからなぁ起きておいた方が良いと思うぞ』
石の杭は俺とフレイアに次々と直撃するが気にしている様子は無い。
『むむむ・・・』
『どうしたフレイア?』
神妙な面持ちで唸り始めたフレイアに声を掛ける。
『それがな主よ・・・クリスから貰っておいたお菓子が無くなったのだ・・・』
『くだらね、襲撃されたとか面白いイベント寄越せよな』
『くだらんとは何じゃ!あと1時間も見張らないといけないのにお菓子が無いのだぞ!』
『うるせぇうるせぇ、これやるから大事に食っとけ』
俺は収納からカブローに作らせたおはぎモドキを渡すとフレイアは変な顔をする。
『なんだこの黒いのは?美味そうに見えないんだが?』
『小豆が無かったから黒い豆を甘く煮て米を包んだんだってさ、いらないなら返せよ』
返せと言われたフレイアは恐る恐るおはぎモドキを口に入れる。
『うっまーい!米はお菓子にもなるのか!素晴らしいな米は!』
『当たり前だ、俺の故郷のソウルフードだぞ、米で煎餅作らせても良かったかなぁ、あれ?米で煎餅って出来るよな?』
残りの見張りは米の可能性についてフレイアと語り合い交代の時間になった。
『ユーリ、起きろ交代の時間だぞ』
声を掛けるとユーリはすぐ起きる。
『ご苦労様、異常は無かった?』
『ある訳ねぇだろ、なぁフレイア?』
『うむ!危険な事は起こらなかったぞ!』
『ねぇ?あちこち壁に穴が空いてるんだけど』
『ん?最初からあったんだろ?ユーリは気にしすぎだよ、俺達寝るから見張っとけよな!』
俺とフレイアは小屋の中央で横になり眠りに着いた。
『コイツ等しっかり見張ってたと思う?』
『床に砕けた石が散らばってますので2人にとっての危険は無かったのでは?』
『次からは私とクリスは別れて休みましょうね』
『僕もその方が良いかと思います』
『クリス、貴方は魔力操作の練習をしなさい、この村の連中は襲って来たらユーリが片付けなさい』
『アンタも手伝いなさいよ!』
ユーリは反発するがオーロラは溜息を吐きユーリにダメ出しする。
『貴方は戦闘になると魔力操作が雑になります、だから打撃に魔力が乗り切らず威力が出ていません、素質はあるのに勿体無いと思いませんか?』
『うぐっ・・・』
オーロラのダメ出しに自覚があるのか反論出来ない。
そんな事御構い無しにオーロラは2人に声を掛ける。
『2人が眠った途端に殺気が強くなってきましたのでそろそろ来ますよ』
2人が身構えると同時に村人が壁を破壊して襲って来た、ユーリは即座に最初の侵入者を撃退すると表に出て声を上げる。
『アンタ達程度の相手なら私1人で楽勝よ!かかって来なさい馬鹿共!』
すると麻袋を被った大柄な男が仲間に指示を送る。
『寝てる化け物は起こすな!大口叩いた小娘からやっちまえ!』
男の言葉で麻袋を被った集団がユーリに襲い掛かる。
『クリスはここで魔力操作の訓練を続けなさい』
『え?加勢しなくても良いんですか?』
『あの程度ユーリ1人で楽勝ですよ、それに貴方が行って何か出来ますか?』
オーロラの言葉に悔しいのかクリスは拳を強く握る。
『クリスは自分が弱いと思ってる節がありますが貴方はまだ子供なのだから成長したければ常に努力をしなさい、努力無くして大成出来る者などいないのですから』
オーロラの言葉はクリスに深く刻まれる。
『僕頑張ります!オーロラさん御指導よろしくお願いします!』
『ご主人様の命令ですのでさっさと強くなって私がフレイアより優秀だと証明して下さいね』
オーロラの本音は集中しているクリスには届かず一心不乱に鍛錬している。
『それにしてもご主人様達はこんな状況でも平然となれるんですね』
オーロラの視線の先にはイビキをかいて寝ているフレイアとヘソを掻きながら寝ている俺が居るのであった。




