70.最強とは寄り道する事だ!
神様から色々聞いた俺は集合場所である広場へ向かう事にした。
『神様って殴って殺せるのかねぇ、危なそうだしアイツ等には黙っておこう』
広場に到着すると全員集合していた。
『お前達早くね?俺が遅刻したみたいじゃん』
『アンタが遅いのよ、準備出来てるなら行くわよ』
『道中に聞けた情報を教えて貰えますか?』
『次の町では何が食えるのか楽しみだな!』
『フレイアは食べてばかりね、また昔みたいに豚になるわよ』
広場を出て聖都の検問に到着するとカブローが待っていた。
『おっ!まだ行ってなかったか、弁当作ってやったから持ってけ』
『流石カブローだ!良い下僕になれるぞ!』
フレイアは弁当を受け取りカブローの背中をバシバシ叩いてる。
『せめて嫁って言ってよ、フレイアちゃんに言われるとツッコミ辛いよ』
『お礼にキスぐらいしてやれば?』
『変態にキスするのはちょっと・・・』
『フレイアちゃん?素で返すのやめてね、俺泣きそうだから』
項垂れるカブローを見て笑っていると門番に呼ばれる。
『アンタ達!順番来たわよ!早く行くわよ!』
『おう!弁当ありがとな、カブロー!暇になったら会いに行ってやるから料理のレパートリー増やしておけよ!』
『ほぼ地球の料理だけどな、色々試したい料理があるから楽しみに待っとけよ』
カブローと別れ聖都の外に出ると共和国へ歩き始めた。
林道に入るとクリスが質問して来た。
『そういえば何で馬車とか乗らないんですか?共和国行きの馬車ありましたよ?』
『はぁ・・・クリスよ、冒険は歩いてするものなんだぞ?全く最近の若いもんはすぐに楽したがる』
『アンタと歳変わらないでしょ!コイツが歩きたいだけよ、足腰の鍛練になるからクリスも我慢しなさい』
『なるほど、旅の道中でも鍛練するからラッキーさんは強いんですね!』
『その通りだクリス!お前はへなちょこだから鍛えとけ』
『はい!頑張ります!』
俺はユーリをチラチラ見る。
『私は突っ込まないわよ、あと囲まれたわよ』
『へっへっへっ、身包み全部置いてきなガキ共』
林から汚いおっさん達が現れる、ユーリとクリスは身構え、俺とドラゴン娘達は欠伸しながら歩き続ける。
『お、おい!聞こえてんのか!?身包み置いてけって言ってんだろ!』
『あの2人倒せたらくれてやるよ、でもお前達が負けたら金目の物全部寄越せ』
フレイア達が殺気を放つと盗賊達は恐怖に顔を歪ませる。
『ちょっと!アンタ何言ってんのよ!』
『次の魅了の悪魔は女らしいからユーリは俺とクリス抜きでフレイア達と悪魔退治してもらう予定なんだよ、お前はフレイア達の戦闘に付いて行けるの?』
ブチッ!っとユーリから聞こえた気がした。
『盗賊共!かかって来なさいよ!ぶちのめしてやる!』
『ラッキーさん!僕関係無いですよね!?』
『クリスは俺とダンジョン潜るから実戦積まないと駄目だろ?』
『嘘でしょ!?ダンジョン潜るなんて今聞いたんですけど!』
『よしっ!行け!盗賊達!逃げたら痛い目に合わせるからな!』
『ヒィッ!や、やっちまえ!お前等!』
盗賊達は全員でユーリ達に襲い掛かる。ユーリは間合いに入った盗賊達を次々と撃退していく。
『ユーリって結構強いの?盗賊達じゃ相手にならんな』
『主に内緒で妾と特訓しておるからな!体術だけなら妾でもキツくなって来たぞ』
『ふーん、それに比べてクリスはダメダメだな』
クリスはユーリの側で蹲っていた。
『ご主人様、クリスはどちらかと言えば魔法で戦う方がよろしいかと思います』
『魔法は詳しく無いんだけどオーロラは教えられる?』
『ご主人様の望みでしたら』
『終わったわよ!アンタも一発殴らせなさい!』
ユーリは息一つ切らさずに俺の方へ近づいて来る。
『悪かったって、別行動になるからお前達の実力を見ておきたかったんだよ』
『それで?私は合格なの?』
ユーリは腕を組み俺に問いかける。
『合格だよ、そしてダメダメだったクリスはオーロラに魔法での戦い方を教われ』
『はい・・・』
『やっと悪魔と戦えるのね!もっと強くなって武闘大会で優勝してやる!』
武闘大会やるんだったな、見たいだけだったから忘れてた、まぁユーリがやる気なら応援してやろう。
『まぁ頑張れよユーリ、俺の出ない大会で優勝して最強を名乗るが良い』
『アンタ出ないの?ハンスさんが賞金出るからって張り切っていたわよ?』
賞金と言う言葉に耳が反応する。
『賞金?いくら貰えんの?』
『さあ?国の1番を決めるんだから高額何じゃ無い?』
賞金額を聞いてから出るか考える事にしてしばらく歩いていると日が落ち始めたのでフレイアに空から町とか見えないか確かめさせる。
『主よ、あちらの方に村があったぞ』
『じゃあその村で一晩世話になるか』
皆から賛成を得ると村に向かう、到着すると麻袋を被った村人達に歓迎された。
『ようこそ旅の方々この村へはどのような御用で?』
『僕達は共和国へ向かっているのですが、日が落ちて来たのでこの村で一晩泊めて頂きたくて来ました』
村人の質問にクリスが答える。
『そうでしたか、空いている小屋が有りますので案内致します、何も無い村ですがお寛ぎ下さい』
案内された小屋に入り寛いでいる中ユーリは村人達を警戒していた。
『どうした?カブローだってパンツ被ってんだから麻袋ぐらい被るだろ』
俺が話し掛けるとユーリは全員集めて小声で話し始める。
『この小屋血の匂いがするのよ、案内してくれた人からもね』
『気にする事か?妾は寝られれば血の匂いぐらい気にしないぞ?』
『私も血の匂いは気にしませんよ』
ドラゴン娘達は血の匂いに気付いていたが警戒すらしていない。
『クリス、血の匂いする?俺は全く分からんのだが』
『すみません、僕も分からなかったです、つまりユーリさんはこの村が怪しいと感じている訳ですね?』
『うん、見張りをしながら交代で休みましょう、嫌な予感がするわ』
俺達は警戒しながら小屋で休む事にしたのだった。




