56.最強とは女騎士に愛される事だ!
『アンタ、少しは反省したの?』
地下牢で一泊した俺にユーリが偉そうに問いかけて来る。
『散々殴っておいて反省させる意味が分からん!』
『アンタ鼻血すら出してなかったじゃない!痛くなかったんでしょ!』
『お前のへなちょこパンチなんて効かねぇよ!バァーカ!』
『アンタちょっと表出なさいよ!本気でやってやる!』
『ラッキーさん居ますか!?』
俺達が今にも殴り合いそうな時、ガチャガチャと音を立てて駆け寄って来たのは昨日のお姉さんだった。
お姉さんは牢の鍵を開けると急に俺を抱きしめた。せめて鎧脱いでからやって欲しい。
『私の顔を治して下さったのはラッキーさんですよね?』
『あぁ、そうですね、回復魔法かけたら治りましたので』
『それで御礼なんですが私と結婚しましょう!』
地下牢の空気が凍りつく。
『決闘ですか?俺って女性を殴る趣味は無いんですが?』
『け、決闘かぁ、いきなりびっくりしたわよ』
『違いますよ!結婚です!私とラッキーさんで夫婦になりましょうって言ったんです!』
話を無理矢理捻じ曲げる作戦失敗した、ユーリは固まって動かなくなったしお姉さんは綺麗だし結婚しても良いが俺はまだ遊びたいお年頃なのだ。
『結婚ですか・・・持ち帰り検討させて頂きますね、俺は王国の方で家を買う予定ですが構いませんか?』
『何処へでもついて行きます!それで明日にはお返事頂けるのでしょうか?』
女騎士さんはぐいっと顔を近づけて来る・・・目が怖いんだけど名前を聞き忘れていたので聞いておく事にする。
『そういえばお名前聞いてませんでしたね』
女騎士さんは抱きしめるのを辞めて立ち上がる。
『これは失礼しました、私はアイジュー男爵家長女のセマリーと言います!』
俺って身元不明の平民だけど貴族と結婚しても良いの?
不安になったので聞いてみたら家は長男が継ぐらしく大丈夫らしい。
『では後日お返事させて頂きます、それで謁見の方はどうなりました?』
謁見が終わったら逃げて有耶無耶にすれば良いと思った俺は謁見がいつか聞いてみる。
『謁見は午後にとユーリさん達にご報告しましたよ?』
『あ、あぁごめん、言い忘れてたわ、部屋で準備するから行くわよ』
『では私も失礼します、良いお返事お待ちしております』
『あ、はい』
俺達は客室まで向かいフレイア達と合流した。
『アンタ、あの人と結婚するの?逃げる気なら辞めておいた方が良いわよ?あの人と婚約破棄した人何故か死んでるらしいから』
『それ何故かじゃ無いよね!?犯人分かってるよね!?
嘘だと言ってよ!逃げる気満々なんですけど!?』
『結婚するなら大丈夫よ!頑張ってね!』
『くそっ!こういうのはハンスの役割・・・閃いた!』
『ユーリさん達、謁見の準備が出来たみたいですので準備が出来たら行きましょう』
部屋に人が来ていたらしく対応したクリスから声が掛けられる。
『遊んでないで行くわよ』
『行くぞフレイア』
部屋を出ると案内人が待っていてついて行くと会議室みたいな場所に案内された。そこには風呂場で会ったおっさんが王冠被って座っていた。
『覗きのおっさん!テメェが何も言わなければ逃げられたのに俺まで巻き込みやがって!一発殴らせろ!』
俺がおっさんに近づこうとすると男が俺の首に剣を当てる。
『あんなのでも国のトップなんでね、申し訳無いが席に着いて頂きたい』
『酷くない!?俺って皇帝なんだけど!しかもお前も俺を囮にして逃げるとか許されないから俺は悪くない!』
『こんなのが国のトップとかクーデター起きて当たり前だ!悪魔に殺されとけばもっと良い国になるだろうよ!』
その言葉に皇帝以外の人が頷いていた。
『俺が頑張って国を建て直したのに!』
するとチャラ男が発言する。
『頑張ってたのはそこに居る宰相でしょ陛下、良いから本題に入りません?復興作業を早く始めたいんで』
次に宰相と言われたメガネをかけた老人が口を開く。
『お客人にはお呼びだてして申し訳無いが復興作業もあるので席に着いてお話をお聞かせ下さい』
『俺達は悪魔退治をとある筋から依頼されて旅してて帝国で暴れてた悪魔は奇襲をかけて頭を潰して退治したぞ、死体なら帝都のクレーターの辺りに落ちてるかもな』
するとチャラ男が立ち上がり怒鳴り始めた。
『ブレイドさんが一瞬で殺した悪魔をお前が殺せる訳無いだろ!ふざけるなっ!』
その言葉にユーリとフレイアが部屋の空気を凍りつかせる。
『ブレイドさんが誰かは知らんが事実だよ、話が終わったんなら次の悪魔退治行きたいんだけど?』
するとチャラ男が俺に手袋を投げつけてきた、帝国の人達が凍りつく。
『その手袋を拾え!俺にお前の実力を見せてみろ!』
『嫌なんだけど?お前達は悪魔を倒したのに復興するからって金すら出さずに呼び出してる訳だけど実際悪魔がいないんだから実力とかもう良くね?礼儀知らずの国に居たくないから次行きますわ』
俺達はそのまま出て行くと皇帝が追いかけて来て声を掛けてくる。
『すまんな、悪魔の件で色々あって皆ピリピリしておるのだ、落ち着いたら俺の所へ来い多くはないが謝礼を用意しておく、この国を救って頂き感謝する』
皇帝が頭を下げてきたので頭を軽く叩いて言っておく。
『謝礼もだがメイドさん達にエッチな格好させて持て成せ馬鹿皇帝、せいぜい復興頑張んな、じゃあな!』
俺達は次の目的地を目指して帝都を出て行く。
『え?ラッキーさん達もう行ってしまったのですか!?後を追うにも目的地が分からないですね・・・王国に家を建てると言ってましたね、私は王国でラッキーさんの帰りを待つとしましょう!』
そしてセマリーは王国へ旅立つのであった。
ハンス『はっ!なんかラッキーに先を越された気がする!』
エイラ『どうでも良いので仕事して貰えますか?』
ハンス『あっ、はい』




