40.最強とは常に自然体でいる事だ!
エルフの里で宴を楽しんだ次の日、俺、ユーリ、フレイアの3人で帝国での行動予定を立てていた。
『いやいや、帝国にはコロシアムがあって魔獣同士で戦わせるんだぞ?見るだろ普通!?』
『いやいや主よ、帝国には美味しい食事があるとアリスが言ってあったから食べ歩きするんじゃ!』
『いやいやアンタ達、帝国は魔法学園があるんだから魔法を学ぶべきよ!』
『お前達は悪魔討伐しに行くんじゃ無いのか?』
俺達の真面目な話し合いにロッテさんが口を挟む。
『悪魔倒すのは確定してるんだから楽しまないと駄目でしょ?ロッテさんは分かって無いなぁ』
『うむ!そんなだからロッテはいつまで経っても結婚が痛っ!?何するんじゃ!』
フレイアは余計な事を言ってロッテさんに拳骨を喰らう。
『今のはフレイアが悪いわよ、ロッテさん綺麗なのにね』
『き、綺麗だなんて・・・』
ロッテさんは顔を赤くしモジモジしてる。
『ユーリよ、ロッテさんに変な期待を持たせるなよ、矢を放ちながら追っかけて来る人なんだぞ?』
『お姉ちゃんは里の男達に怖がられてるんだから里の外で探さないと無理無理』
『お前達・・・覚悟は出来ているのだろうな!』
俺とエルクはロッテさんが弓に手を掛ける前に逃げ出す。
『あの馬鹿行っちゃったから食べ歩きか魔法の修行かで話し合いましょう』
『そうじゃな!逃げ出した主に決定権は無いからな!ではユーリと妾で殴り合うか!』
『何で私がフレイアと殴り合わなきゃいけないのよ!?』
『む?母上と父上は意見が割れると喧嘩しておるぞ?
人間達はしないのか?』
『しない訳じゃ無いけど、私がフレイアに勝てる訳無いじゃない』
『立ち向かう勇気が必要じゃぞユーリよ?悪魔共は強いのだろう?』
フレイアに言われユーリは悔しそうな顔をする。
『あのぅ、お兄さんいますか?』
『どうした弟子1号?強さの秘訣なら神様から貰うと手っ取り早いぞ!』
『神様から力を貰える訳無いでしょ』
『お兄さんの旅に連れて行って下さい!』
テミスは真剣な顔でお願いしてきた。
『断る!テミスがパーティーに入ると男1女3でバランスが悪い!』
『実力で決めてあげなさいよ、可哀想じゃない』
『俺とフレイアが戦闘枠でユーリがツッコミだから男のボケ担当が好ましいな』
『私は戦闘職よ!テミスの回復魔法も役に立つじゃない!』
『誰がテミス守るんだ?俺が敵なら回復役から狙うぞ?』
『私では力不足なんですね、では次会う時までに強くなりますのでその時は仲間に入れて下さい!』
テミスの真剣な言葉に俺は少したじろぐ。
『お、おう、じゃあそろそろ帝国に行くから、お前等準備終わったら行くぞ!』
『逃げたわね』
『美味い飯が妾を待っているから早く行くぞ!』
俺達は準備を終え外に出るとロッテさん、テミス、ボロボロのエルクが見送りに来ていた。
『お前達が無事に悪魔討伐を終える事を祈っているぞ』
『お姉ちゃんは武闘大会に出るらしいからラッキーも出れるように早く終わらせてね!』
『私も強くなって大会に出れるように頑張りますね!』
『あと4体いるだからいつ終わるか分かんねぇよ、じゃあ元気でなー!』
『みんな元気でね!私も強くなるからねー』
『達者でな!妾はすでに強いから頑張れよ!』
俺達は里を出るとユーリが地図を見ながら帝国へとむかった。
『帝国ってどれくらいで着くの?』
『帝国領に入るのに2週間ぐらいかしらね』
『妾は飛べば10分ぐらいだな!』
『最初から飛んで行ったら旅がつまらんだろうが!冒険の後半で空飛ぶ乗り物が手に入るものなの!』
『旅なんて楽してナンボよ?魔獣達は面倒だし野営だとしっかり疲れがとれないし』
『おいっ!夢見る男の子の初冒険をぶち壊そうとするんじゃありません!』
『めんどくさっ!フレイアも道分かんないんだから先に行かないで』
まとまりの無いパーティーにユーリは溜め息を吐いていたが笑顔だったので良しとしよう。俺は帝国で何しようかと考えながら大森林を歩いて行った。
そして予定通り2週間程で帝国領に入った俺達は今
『おい、ユーリまだ来ないのか?待つのって嫌いなんだよね』
『静かに待ってなさいよ、何でこんな事に・・・』
『主よ〜飯はまだか〜妾は腹が減ったぞ〜』
『俺もこんな事してる場合じゃ無いんだけど、コロシアムに行きたいのに』
俺は寝転がり時が来るのを待つ。
『来たら教えて〜』
『アンタは真面目にやりなさいよ』
『む?ユーリよ、あの馬車では無いか?』
ユーリは目を細めて馬車を見る。手に持っている紋章が描かれた紙と見比べると行動を開始する。
『ラッキー、来たわよ準備して!』
『フレイアー馬鹿共に来たって言って来い』
『了解じゃ!』
フレイアは茂みを掻き分け何処かへ行く。馬車が目の前を通ると道を男達が塞ぐ。俺はユーリに仮面を渡し俺も般若のお面を着ける。
『行くぞユーリ』
『はいはい』
俺達は茂みから道へ飛び出して叫んだ。
『ヒャッハー!痛い目に会いたくなけりゃあ積荷を置いて失せやがれ!』
元気に盗賊をやっていた。




