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39.最強とは左手が無くても頑張る事だ!

俺とビーストは互いに手の届く位置まで行くと残った拳を固く握り締める。俺は最初に右腕の無いビーストに左足でハイキックを繰り出す。ビーストは魔力を込めた左拳を蹴り足にぶつけて防ぐ。


『今のはイケると思ったのに!』


ビーストの左拳も弾かれバランスを崩していたので俺は流れるように左足で踏み込み右拳をビーストの顔面に放つがギリギリで避けられ距離をとられ風の刃を左足に放たれたが魔力を足に纏い深傷を回避した。


『いってぇな、こんなに怪我したの初めてだぞ血が止まんねぇし』


『ぜぇぜぇ・・・貴様がここまでやるとはな』


『意識が飛びそうだから最後に本気で顔面狙うな』


俺は本気で魔力を纏わせてビーストとの距離を詰める。

ビーストは反応すら出来ずに俺の拳が直撃し頭が消し飛び、そして俺の意識も飛んだのだった。

俺は目を覚ますとデカいベッドで寝ていた。左手を見ると手が元通りになっていた。


『お兄ちゃん起きたー!』


『おう、マリモは無事だったみたいだな』


俺はマリモの頭を撫でてやる。


『えへへ〜、マリモ無事だった〜』


頭を撫でているとテミスが部屋に入って来る。俺を見たテミスはその場でへたり込む。


『良かった〜お兄さん死んじゃったかと思いました〜』


『はははっ!テミスも無事だったか!左手があるんだけどテミスが治してくれたのか?』


『お兄さんのお陰で無事でした、左手は拾って回復魔法で付けましたが違和感とかありますか?』


『ありがとな!左手あったから夢かと思ったぞ!』


『私って回復魔法しか取り柄が無いのでお役に立てて嬉しいです!』


『他の奴等は?悪魔を倒したから魔獣達も襲ってこないだろ?』


『大半の魔獣は逃げたみたいで先程まで残りの魔獣を退治して今は宴会してますよ』


俺のお陰だと言うのに宴会を開くとはテミス以外のエルフ共はどうしょうもない奴らだ。


『主役のいない宴会なんて許せるか!弟子達よ突撃するぞ!』


『とつげきー!』


俺は立ち上がろうとしたがフラつき床に手をついた。


『怪我治ってんのにフラフラする〜』


『かなり出血していたので血が足りないのかも』


『お兄ちゃんフラフラ〜』


回復魔法は失った血までは戻らないらしい。だが回復魔法は後で教えて貰おう。


『とりあえず宴会の飯食いまくれば治るだろ、テミス肩貸して!』


『はい!私でよければ!』


『マリモも貸すー』


マリモは俺の足にしがみ付く、正直歩きづらいが言わないであげるのが最強紳士なのだ。俺達が宴会場に着くとエルフ達は静まり俺に土下座し道を開けた。


『おいそこのお前!肉を持って来い!謝って許されると思うな!』


『アンタね〜、許してあげなさいよ』


ユーリ達の元へ到着するなりユーリに絡まれる。


『お前も許したつもりは無いんだが?ユーリの裸踊り見たいなぁ』


『見せるわけないでしょ!ぶん殴るわよ!』


『まぁまぁユーリも頑張ってたから許してあげなよ?』


『エルクさんよぉ?俺が許してんのはテミスとマリモだけなんだよ?しかもユーリは世話になったんだから頑張って当たり前だろうが!?』


俺とテミスは座ると頼んでいた肉をエルク達が持って来た。


『おい1番偉い奴呼んで来い!長生きしてんなら悪魔の封印してた場所知ってんだろ?』


『アンタって意外と考えてるのね』


『意外とは余計だ!リィンさんがここに行けとしか言わなかった理由を考えろよ、頭の良い人の言葉は意図を組んであげないと駄目なんだぞ』


俺の隣でテミスがメモを取っていた。真面目な子だなぁと頭を撫でると嬉しそうに耳が動いていた。


『ユーリとフレイアもテミスを見習え!これから3人で世界を周るってのに不安にさせんなよ!ていうかフレイアがいなくね?』


『フレイアならお酒飲みまくってあっちで酔い潰れてるわよ』


このパーティー不安しか無いぞ、俺は頭を抱えているとエルフの老人がやって来た。


『ラッキー殿、この度は若い者達が誠に申し訳御座いませんでした。それで悪魔達の封印場所を聞きたいとの話ですが、この大森林と帝国の北にある[悪魔の庭]と呼ばれる場所しか知らないのです』


『じゃあ次は帝国だな、帝国で情報を集めよう』


『そういえば悪魔って強かったの?アンタが重症だったって聞いたけど?』


『強かったぞ!身包み剥がされてたから武器無かったしな、テミスがいなかったら死んでたかもよ?』


『いえいえ、私が居なかったら怪我しなかったかもしれませんし』


俺はテミスを抱きしめて涙を流す。


『テミス〜お前は本当に良い子だなぁ〜ライク様にお前だけは良い子だって言っておくからなぁ』


『お兄さん!?皆さん見ていますので』


こうして大森林の悪魔を退治した俺達は宴を楽しみ就寝したのだった。

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