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32.最強とはマリーの事だ! その2

アリス様の部屋にいる俺達はマリーの無事の知らせを帰って来たハンス達から聞いて安堵していた。


『じゃあ俺は第2王子にお仕置きしに行くから』


『話聞いてました?マリーは馬鹿王子と一緒に陛下達に話をつけるみたいですよ?邪魔をすればマリーに嫌われますよ?よろしければどうぞ』


エイラさんはクレアさんに目で合図し塞いでいた扉を開ける。


『ぐぬぬ、マリーから嫌われたらハンスを八つ裂きにするかも』


『ハンス君で済むなら安心ですね』


ロメオの言葉にエイラさんとクレアさんが頷く。


『職場変えようかな・・・』


『ハンスさん、皆さんの冗談ですから』


アリス様がハンスを慰めている。


『俺は本気だぞ?』


『私もハンスさんで済むなら差し出しますよ?』


『少年とやり合うぐらいなら差し出すかなぁ』


『皆さん!何言ってるんですかっ!?』


『うわぁーん!お前達嫌いだー!!!』


ハンスはアリス様の部屋から泣きながら飛び出す。


『あいつの事兵士達に生死を問わずに探させてみようか?』


『面白そうですね、賞金も掛けてみます?』


『やめてあげて下さい!本当に怒りますよ!』


アリス様がプンプンと怒っている。可愛いなこの姫様。

クレアとロメオは笑いを必死に堪えていた。


『しかし王子をマリーが説得して連れてくるって状況がよく分からんのだが?』


『まぁ、お二人にしか分からない事もあるのでしょう』


『でしょうね、マリーは王族のお気に入りですし大事にはならないかと』


『ですね、いつの間にかに第2王妃様とも仲良くお話してましたしね』


後半の2人の言葉に疑問を抱く。


『え?第2王妃って会った事無いんだけど?マリーって凄くない?』


『今頃ですか?マリーは王城で人気ですよ?仕事も精一杯頑張りますし注意すればすぐに直しますしメイド達の評判もとても良いですよ』


『それに第2王妃のカトリーヌ様は気難しい方で王族以外でお話をするのは専属の方だけなんですよ?お母様も驚いていました!』


マリーは俺より凄いんじゃないかと思った。流石は俺のマリーだ。


『マリーが許しても俺は許さんがな!』


『本当に嫌われますよ?』


『まぁまぁ、後はマリーって子に任せましょ?』


『宰相がいるので軽い刑では済まさないでしょう、あの方が法を軽んじる事はありませんので』


宰相は怒らせない様にしようと思ったラッキーだが武闘大会の件ですでに恨まれている事を知らないのであった。


『マリーに護身術でも教えようかなぁ、アリス様はどう思う?』


『覚えておいて損はありませんよ?いざという時自分の身を守れるのは良い事ですし』


『では私が豚竜と一緒に鍛えましょう、よろしいですかアリス様?』


『えっ!?えーっと、あのー』


エイラさんの提案にアリス様はチラチラとこちらを窺う。


『マリーの為になるなら俺は構わないぞ?そういえばフレイアは?エイラさんに連れて行かれてから見てないんだけど?』


『豚竜は性根から叩き直す必要があったのでメイリンに預けましたよ、3日もあれば従順な馬鹿になれるでしょう』


メイリンさんって事は騎士団の訓練に参加してるのかアイツはご愁傷様です。


『フレイアさんなら頑張っていましたよ?メイリン団長の訓練は最後まで立っている騎士がいないので流石はドラゴンですね』


『頑張ってるならほっといて良いかぁ』


しばらく会話をしているとマリーが帰って来た。マリーは皆に謝罪した。俺はマリーを抱きしめる。


『マリー!無事で良かったー!第2王子のいる所を教えてくれないか?挨拶したいから』


『お兄ちゃんごめんね、宰相さんがお兄ちゃんには王子様の居場所は教えちゃダメだって』


くっ!宰相めっ!手回しが早すぎるぞ!王様脅して聞き出すか?


『お兄ちゃん!ドジフミス様を虐めたら嫌いになるからね!』


『マリーよ、お兄ちゃんはカワイガルダケダヨー、コワクナイヨー、アゴクダクダケダヨー』


『マリー、王子の顎を砕くそうですよ?』


『お兄ちゃん嫌い!』


俺は床に倒れ込む事になった。


『ぷふっ!おーい、少年?あれっ!?少年息してないよ!?』


アリスの部屋はドタバタと騒がしくなった。


〜????〜


美しい広場の芝生の上に寝転がりラッキー達の事を見ている者がいる。


『ふふふっ、貴一君はいつ見ても面白いね〜』


『ライク様、仕事をして下さい。また転生者の子を見ていたのですか?』


ライクは声のした方に視線をやると天使の様な羽を生やした美しい女性だった。


『やぁ、リィンじゃないか面白い力を与えたから見てるだけだよ?』


『最強の力でしたっけ?そんな抽象的な願いを叶えるのは無理があるでしょう?あの子にはどの様な力を?』


『知りたい?僕は最強とは何なのかと考えたんだよ、君ならどんな力を授ける?』


リィンは腕を組み考える。


『人化した神竜と同等の肉体とかですかね?』


『あー、それも良いかもね!でも貴一君の考える最強とは違うかもしれないでしょ?』


『つまりライク様は彼の願う最強を与えたのですか?』


するとライクは立ち上がり胸を張る。


『僕が貴一君に与えた力は[想像した自分](イマジナリステータス)だよ!』


『つまり彼が望む強さに変化する訳ですか?』


『そういう事だね!僕って天才だろ?』


『危険な力だと思いますが、先ずは仕事をして下さいライク様』


リィンはライクの襟首を掴み宮殿の様な建物に消えて行った。

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