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14.最強とは暗殺者にも怯まない事だ!

薬草採取に失敗した日の深夜、俺は近くで金属同士をぶつけた様な音で目が覚める。俺はハンスの悪戯かと思い薄目を開け様子見する。すると真っ黒な衣装を纏った人が俺の胸目掛けて尖った物を必死に振り下ろしていた。


『くっ、そっ、がっ!なん、何だ、こいつ、は!ミスリル、の、ナイフ、が、ささん、ねぇんだ!』


黒装束はナイフを振り下ろしながら小声で喋っている。


『はぁはぁ、毒飲ませても平然と寝てやがるしどうすりゃ良いんだよ』


黒装束の手が止まったので俺は目を開け体を起こし黒装束の顎先にかる〜くパンチを当てる。すると黒装束は糸の切れた人形の様に倒れた。


『おい!ハンス!起きろ!何か黒い服の人がいるんだけど!』


ハンスは怠そうにゆっくり起き上がる。


『うっせぇな、今日も訓練あんだから静かに、って、誰?コイツ?お前の知り合いか?』


『ちげぇよ!お前の知り合いじゃねぇの?とりあえず縛っておいて明日アリス様達の知り合いか聞いてみるか?』


ハンスはベットから立ち上がり、倒れている黒装束を拘束する。


『おい、見ろよ!ミスリルのナイフだぞ!貰っておこう』


黒装束を拘束し終わるとハンスは再びベットに入る。


『じゃあ明日アリス様の所に行ってコイツの事を聞くって事で良いなら俺は寝るからな、おやすみー』


『だな、俺ももう少し寝ておこう、おやすみー』


俺達は何事も無かったかの様に再び眠った。

朝になり俺とハンスは拘束していた黒装束を担いでアリス様の部屋部屋行き成り行きを説明した。


『つまり、ラッキーさんが暗殺者に襲われ気絶させ拘束した後再び眠ったと?』


『2人共床に正座して下さい、アリス様、この2人はどうしようも無い馬鹿です』


アリス様とエイラさんは額に手を当て呆れていた。


『暗殺者さんを倒しちゃうなんてお兄ちゃん凄い!!』


『そうだぞ!お兄ちゃんは凄いんだぞマリー!』


『あれ?マリーちゃん、俺は・・・』


『馬鹿共は少し黙ってて下さい』


『『あっ、はい』』


俺とハンスは正座しながらお言葉を待つ。


『暗殺者は基本的に拘束を解く訓練をしています、もしこの男が目を覚まし拘束を解いたらアリス様やマリーに危険が及んだかも知れません』


『マリーに手を出す奴はこの俺が許さん!』


『エイラさん?俺の事が抜けてたんですけど?』


俺とハンスの言葉に大きな溜息を吐きエイラさんは話を続ける。


『ハンスさんは夜中に黒装束を着た人間が客人に見えますか?』


『いや〜コイツの知り合いなら有り得そうだったので』


『俺もコイツの知り合いだと思ってましたー』


その時部屋の温度が急激に落ちた様な感覚に襲われた。


『護衛としての自覚が足らないと言っているのです。今後はすぐに私に報告するか衛兵に連絡を取るように』


『了解でーす』


ハンスの返事が無いので隣を見ると青褪めた顔で全身がブルブルと震えているハンスがいた。


『おーい、ハンス震えてないで返事しろーお説教終わんないだろ?』


『お、お、お、お前この殺気の中よく平気でいられるな』


『殺気?この肌がピリピリする感じか?』


『お前にはその程度なのかよ、俺は心臓を握り潰されそうな感覚だよ』


『ハンスさんも次からは気を付けて下さい、アリス様と私はこれから色々とやらなくてはいけない事が出来ましたので2人は指示が出るまでいつも通りにお過ごし下さい』


俺とハンスはアリス様の部屋を出ると薬草採取の手伝いをさせようとハンスに話し掛ける。


『ハンス、お前薬草って採った事ある?』


『ん?おお、薬草なら採取する訓練があったからな結構詳しいぞ、ムカつく上司の飲み物に腹下す毒草の煮汁入れたりとか』


『じゃあ一緒に薬草採取しに行くぞ、魔物で実戦出来るかもだし』


すると背後からロメオが会話に入って来る。


『それは良いかもしれないですね。森だと死角から襲われる場合もありますし良い経験になるでしょうし、私も同行しましょう』


『よっしゃ!じゃあ準備したら西門で集合な!では一時解散!』


そして俺、ハンス、ロメオで森に薬草採取しに行く事になった。



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