各章あらすじ
《第1章》
物を操る能力を持つ少年───清水蒼太は、小学5年生の春、かつて暮らしいてた田舎町・北山町へと引っ越した。蒼太はその町で、4年前に姿を消した兄の姿を見る───。
《第2章》
5月。"ASSASSIN"のメンバーである、萩原翼のもとに、同学年の有名人、上村光が訪れる。
「ASSASSINって知ってる……?」という問いを翼に投げかける光は、「自分と萩原くんが勘違いされ、何者かにに狙われている気がする」───と、翼に告げる。
《第3章》
梅雨の季節。”ASSASSIN”に迫る、黒い影があった。
子どもの姿をした小さな殺し屋・五十四奏多の狙いは───矢橋勇人。
果たして、メンバーたちは、奏多の目論見を止めることができるのか───。
《第4章》
7月のある日、偶然により、新一と共に銀行に訪れることになった蒼太は突然表れた男により、立てこもりに巻き込まれてしまう。
一方、その頃、特別な事情を抱えた子どもたちに向けたカウンセリング施設では、多くの子どもたちを巻き込んだ事件が起きようとしていた───。
《第5章》
夏休みが明け、始業式を迎えた優樹菜のもとに、差出人不明の怪しい手紙が届く。
手紙の内容は、「”ASSASSIN”のメンバーであるあなたに、2年前に亡くなった祖母の死の真相を調べてほしい」というものだった。
優樹菜は、手紙の差出人である少女・花園奈穂と出会うことになる───。
《第6章》
特別組織対策室管理者・飯岡茂が、"ASSASSIN"持ち込んだ依頼は、東市に住む富豪の死の真相を捜査すること。捜査が及ぼす危険を危惧した新一は、"ASSASSIN"が警察に対し、「捜査指揮」を行うことを提案する。
《第7章》
10月のある日、公園で絵を描いていたこと蒼太は、シルクハットを被った、風変わりな老人に声を掛けられる。
蒼太が画家を目指していることを告げると、老人は「是非、私の人生を絵にしてくれないか」と頼み込んでくる。果たして、この老人は一体───。
《第8章》
「久しぶりだね、勇人」
11月。冬の訪れを告げようとする日頃、"ASSASSIN"に迫る、黒い影があった。
勇人の"友人"を名乗る少女、御神輝葉が、メンバーたちの前に現れる。"願いを叶える能力"を持つ彼女は、「私の願いを叶える手伝いをしてくれたら、あなたの願いを一つだけ叶えてあげる」とメンバーに持ちかける。
「あなたの願い、私が叶えてあげようか?」輝葉の問いに、メンバー6人が出した答えとは───。
《第9章》
12月。両親の離婚、母の再婚、勇人の家出───蒼太は、その裏に隠された理由を知りたいと願うようになる。
父の部屋に何か手掛かりになるようなものがないかと探し始める蒼太は、父の机の引き出しから、赤い汚れのついた、革の手帳を見つける。
手帳の中には、蒼太が決して知ってはならない、父の秘密が書かれていた───。
《第10章》
母と亮助が離婚した理由。母と父が再婚するまでのこと。蒼太は、今まで知りたいと願いながら、知ることから逃げてきたものと、向き合う決意をした。
中野舞香を始めとした、元"HCO"メンバー、そして、"HCO"を創った男性、滝原俊二に出会い、話を聞きにいく中で、蒼太は、それまで知らなかった、母の過去を知っていく───。
新たな真実との出会い───それらから、蒼太が導き出した、"答え"とは───?
《第11章》
能力者の少年、崎坂睦月は、幼少期に両親を事故で亡くし、以来、母の親友であった崎坂佳織のもとで暮らす高校1年生。
日々、自分に対し干渉的な佳織を鬱陶しく思う睦月は、お金がほしい。自由な生活がしたい。───そんな夢を抱いていた。
そんなある日、睦月は、一人の女に出会う。
女は睦月に、「私の頼みを実行してくれたら、お金をあげるわ」と持ちかける。その頼みというのは、「"ASSASSIN"という組織について調べてほしい」というものだった。
女の頼みを引き受けることに決めた睦月は、"ASSASSIN"の調査に乗り出すが、"ASSASSIN"のメンバーの中に、かつての同級生がいることを知り───?
《第12章》
1月に起きた、"ASSASSIN"のメンバーを狙った一連の犯行は終わった───はずだった。
2月。崎坂睦月が関わった事件が解決し、平穏な日々を過ごし始めていたメンバーたちのもとに、謎の人物からのボイスメッセージが届く。
その内容は、1月に起きた事件の"真の黒幕"を名乗る人物が、「自分の言う通りにしなければ、世間に向けて、"ASSASSIN"の存在を明かす」とメンバーたちを脅迫するものだった。
"真の黒幕"の正体、そして、その目的は、一体何なのか───?メンバーたちは、"ASSASSIN"を守るため、調査に乗り出すことを決意する。