55,鍛冶屋に行きましょう
すぐに冒険者見習いになりたい気持ちはあるけど……せっかく装備をオーダーメイドするなら、高品質なものが良いから、2は却下。
3は……無駄な飾りとかがついているらしいから、実用的じゃないかな。どちらかというと、自分の権威を見せびらかすためにあるっぽい。3もやーめた。
残るは1と4だけど、やっぱり、品質は良い方が良いよね! 4の鍛冶職人は気難しいらしいから、作ってもらえなさそうなら、1にしよう。
ベルを鳴らして、マリアを呼ぶ。
「はい、レオン様」
「マリア、明日は平民地区に行くから、馬車を用意しておいて。あと、今日は疲れたから、寝る」
「承りました。おやすみなさいませ、レオン様」
おやすみ、マリア……
朝です!
♪小鳥のさえずりが響き〜今日が訪れたことに感謝を捧げ〜
ごめん。
なんか変な歌が出てきた。
頭の中に、勝手に歌詞が浮かぶって経験、ない?
まあ、いいや。
取り敢えず、急がないと。
出発までにやることは多いぞ!
着替え、朝食、歯磨き……
急げ!
馬車って、痛いんだよね。
お尻が。
まあ、しょうがない。
クッションをひいても、あんまり変わんないんだよね。
我慢!
「レオン様、到着致しました」
お、着いたぞ!
「はーい」
おお、ここが、高価格でクロシアム王国一、この大陸でも一、ニを争う装備を作ってくれるという噂の、気難しくて、貴族・王族嫌いの鍛冶職人我居る店か。
想像していたより、綺麗。
なんか、もっとボロボロかと思ってた。
「ごめんください、失礼します」
「……………………」
「ごめんください、どなたかいらっしゃいますか?」
「……………………」
「あのぅ?」
「……………………」
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誰も、いない?
いや、まさかぁ…
・・・・・・・・・。
誰も居ないわ。
これ。
絶対。
出直す?
「失礼しました……」
誰も居ない店内に向かって、一言呟くと、俺は来た道を引き返した。
その後、店内のカウンターの下から、人が出てきたことに気付かずに。
次の投稿日は、12月22日です。




