表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/102

第3話 魔導書を読もう!

今回は本を読む形式です。


4月30日 編集致しました。

魔法の知識 ~基礎・導入編~


          著 セルフィア・バーネット





 ○目次



 1,序章


 2,魔法を行使するときの注意点


 3,魔法の原理


 4,属性と詠唱


 5,単語ワード一覧&混合(属性)魔法の例


 6,魔力


 7,暴走


 8,魔法の種類


 9,終章




◇◇




 1,序章



 魔法について書いてある本。


 通称『魔導書』


 勿論、どんなに魔法についての記述が少なくても魔法について書いてあれば、魔導書である。

 魔導書には、人類が長い年月をかけて調べ、実験し、時には()()を払いながら得た情報が詰め込まれている。

 したがって、これから魔法を学ぶ諸君らには魔導書に敬意を持って魔法を学んで欲しいと思っている。


 前置きが長くなってしまったが、この本によって魔法に興味を持ち、魔法を極め、歴史に名を残す魔法使いが現れることを私は願っている。




◇◇




 2,魔法を行使するときの注意点



 魔法が誤って暴走することの無いように(暴走については後ほど説明する)、 魔法を行使する際は、細心の注意を払うこと。使用する魔法によっては、周辺が爆発したり、自身が一時的に()()なこと(どうなるかは、ご想像にお任せする)になったりするので、本当の本当に細心の注意を払うこと。


 また、魔法は万全では無い。かつて魔法を極めた男がいたが、調子に乗って竜王討伐に向かい帰ってこなかった。


 魔法は発動までに時間がかかる。極めれば無詠唱(詠唱については後ほど説明する)で魔法を行使することも可能だが、相手の魔法耐性が高かった場合、魔法が通用しない場合がある。

 よって、魔法が出来るからと言って自信過剰にならないようにすること。




◇◇




 3,魔法の原理



 大気中に『魔素』と呼ばれる物質がある。これを体内にある『魔力』で操ることによって『魔法』を行使することができる。粘土(魔素)を捏こねたり、握ったり(これを行う力が『魔力』)して作品を作る(魔法を行使する)イメージだ。


 例えば火の魔法。


 これは、魔力を使って『魔素→火』の現象を起こしている。


 最初のうちは混乱するだろうが、これは慣れなので時間が解決してくれるだろう。


 また、絶対に『魔素』と『魔力』という言葉を一緒にしてはいけない。近年、学園では



「魔力が多いと、魔法を上手に行使できる」


 と教えているが、そこに『魔素』があることを忘れてはならない。私の言葉で教えるなら


「魔力が多いと、魔素を多く又は正確に操ることができ、魔法を上手に行使できる」


 とするだろう。


 また、魔素や属性(詳しくは次の章で)がなぜ誕生したのかは謎に包まれているが、一説によると創造神様が我々生物が生活しやすいように魔法という手段の慈悲をくださったとある。本当かどうかは分からないが、どちらにしろ我々は魔法の力を正しく使わなければならないのだ。それが魔法を行使する代償である。




◇◇




 4,属性と詠唱



 魔法を行使できる生物は必ず『属性』を持って生まれる。

 生まれながらに持つ属性は遺伝の影響が強いが、あくまでも強いだけであり必ずでは無い。昔は一族の属性と違うという理由で迫害された人もいたが、今は遺伝の影響が()()だけという風潮になってきており、迫害する人は少なくなってきている。


 基本属性は、闇、火、水、風、土、光の6種類。これは暦の曜日の名前にも使用されている。


 基本はこの6種類だが、この基本属性が混ざった、水風、雷などがある。これらの混ざった属性を持つ魔法を『混合(属性)魔法』(属性は省略可)という。混ざった属性を生まれ持つ生物が生まれた前例は無い。


 属性を持っていると、どんなメリットがあるのかというと


「鍛錬しなくても、その属性の魔法は無詠唱で行使できる」


 というメリットがある。


 このメリットを使い、1つの属性のみを極限まで追求し続けた物も少なくない。しかし、あくまでもこれはそのような道があるという一例であり、諸君らがどの道に進むかは君たち自身で決めると良い。


 詠唱は、魔法を行使する際に『呪文』を唱えることである。呪文は、応援歌だと思えば良い。自分の属性以外の魔法を行使する際に、魔素をスムーズに操るための応援歌。それが呪文である。呪文は、自分の励みになるものであればどんなものでも良いが、必ず呪文に入れなければならない単語(ワード)がある。属性によって異なるため、次の章に一覧にしておく。なお、呪文の構成は、『単語+行使する魔法の名前』 である。




◇◇




 5,単語(ワード)一覧&混合(属性)魔法の例



 ○闇→漆黒,消滅,


 ○火→燃焼(爆発),炎,


 ○水→清流,流れ,


 ○風→吹く,息,


 ○土→大地,力,


 ○光→聖,浄化(再生),輝き,



 ※単語(ワード)は、『燃焼→燃やす』に、『輝き→輝け』など同じ意味であれば多少変更することができる。


 ※呪文は意味が通じる文にする。意味不明な呪文は、魔法が発動しない場合(暴走する可能性も)がある。


 ※対象が何なのか、それをどうしたいのかを入れること。


 詠唱の例


 火)燃え盛る()よ、目の前の敵を()()()尽くせ《火球(ファイヤー・ボール)


 水)()()()()よ、寄り集まり邪なるものを貫け《水矢(ウォーター・アロー)


 光)聖・なる光よ目の前の者に()()を与え()()せよ《小体力回復(ヒール)



 混合(属性)魔法の例


 水+風=水風(雨)


 光+火=雷


 水+風+光+火=嵐(魔法の○○ストローム()とは意味が違う)




 混合(属性)魔法の呪文の単語(ワード)は、混合された基本属性の単語(ワード)をそれぞれ一つ以上入れること。


 詠唱の例


 雷)()なる光よ、1つの光となりて地上の敵を()()滅ぼせ。《聖矢(フラッシュ・アロー)




◇◇




 6,魔力



 魔素を操る力…通称『魔力』の保有量には個人差がある。本当に微量の魔力しか持たない者もいれば、膨大な量の魔力を持つ者もいる。勿論、膨大な量の魔力を持てば、魔素を大量に操らなければならない魔法を、容易に行使することができる。


 生まれた当初の魔力の保有量は、種族内では、例外を除き、皆平等だ。しかし、保有魔力の増加量は人によって個人差がある。したがって、魔力の保有量に差がうまれるのだ。


 さて、諸君が気になっているであろう魔力の増加方法について説明しよう。魔力は何もしなくても増えていく。しかし、個人差はあるものの14~16歳程で魔力の自然増加は止まる。(身長の成長と同じ様なものだ)したがって、何年もかけて魔力の保有量を増加させる方法が追求されてきた。その方法とは『魔力を全て使い切る』ことと『魔力のタンクを大きくする』ことだ。これは、2つセットでやらなければ、ほぼ意味がない。


 最初の『魔力を全て使い切る』は、魔力を過剰に使用することによって、魔力の回復スピードを上げる為に行う。


 2つ目の『魔力のタンクを大きくする』は、生物には魔力を貯めるためのタンクが体内にある。人間は、おヘソの左周辺にある。そこを中心として体中に『魔力回路』が張り巡らされている。(魔力タンク→心臓、魔力回路→血管と考えると良い)魔力は常に血液と同じ様に体内を魔力回路を使って巡っている。その体内を巡っている『魔力の流れ』を意識しながら深呼吸をすることによって体内の魔力の流れがスムーズになる。この時に意識する魔力量が多ければより魔力はスムーズに動くようになる。一度に体中に送る魔力量が多くなればなるほど、生産される魔力は多くなり、魔力タンクはより大きく、丈夫になっていくのだ。


 魔力タンクを大きくする訓練は、体内の魔力量が少ないと効率が悪い。よって、2つの訓練を交互に行うのが一番良いのだ。




◇◇




 7,暴走



 操る魔素が多ければ多いほど、使用する魔力は多くなる。自分の魔力量に見合った魔素の量を超えて操ろうとすると、当然魔素は操れない。それどころか、暴走し始める。火系統の魔法を使おうとしていたのなら、爆発し、水系統の魔法を使おうとしていたのなら、辺り一面びしょ濡れになる。無属性の魔法なら、使おうとしていた魔法に応じた暴走が起こる。


何にせよ、大惨事になるので気を付けて魔法を行使すること。




◇◇




 8,魔法の種類



 魔法には属性があることは、説明したと思う。魔法を分類するには、属性だけでは無く『魔法階級』というものがある。


 基本属性は、闇、火、水、風、土、光の6属性であることは既知のことである。その属性の中でも魔法は、生活魔法、初級魔法、中級魔法、上級魔法、超上級魔法、古代魔法、神級魔法の7種類に分けられている。この違いは、使用する魔力量の違いだ。


 生活魔法は、魔力の正しい使い方さえ知っていれば子供でも簡単に使える魔法だ。その分魔法の威力は低く、暖炉の薪に火をつけたり、枝を少し動かしたりする程度だ。


 初級魔法は、有名な物で《火球(ファイヤー・ボール)》、《水矢(ウォーター・アロー)》など。少し訓練すれば、余程魔力量が少ないか、魔法のセンスが無い場合を除き誰でも行使できるようになる。


 中級魔法は、行使できる人とできない人が分かれる魔法だ。中級魔法が行使できるのなら、将来の職業の一つに魔法使いを入れても良い。中級魔法で有名なのは、《小体力回復(ヒール)》などだ。


 上級魔法は、使用できる人が限られている魔法だ。この魔法が行使できるのなら、絶対に魔法使いになるべきだ。宮廷魔法使いになれる可能性だってある。魔法の例としては、《氷嵐(アイス・ストローム)》、《飛翔(ウィング)》などがある。


 古代魔法は、国で行使できる人が10人もいない魔法だ。古代魔法が行使できる人は、宮廷魔法使いに強制的に就任させられる。その代わり、王族とほぼ変わらない程の高待遇を受ける。代表的な魔法は、《地獄炎(ヘル・フレア)》などだ。




 神級魔法は、神々が使用するとされている魔法だ。人間でも行使することは可能だが、人間全員を生贄にしても魔力量が足りない。かつて神級魔法の行使が確認されたのは数える程しかない。




◇◇




 9,終章



 私はかつて国王陛下にお仕えしていた宮廷魔法使いだったが、病に倒れたことによって辞職した。不治の病によって命の灯火が弱まってきている中、私が約50年もの間に培ってきた知識と経験を誰か若い人に継がせたくなり、この本を出版する事を決意した。


 この本を読んで魔法について興味を持ち、魔法を深めていく若い人がいることを私は願っている。




 もう君達に魔法の世界に羽ばたいて行く翼は授けた。


 魔法が上達するかは君次第だ。


 君達の成功を心から願っている。


                  【完】










〚吉日〛帝国歴1960年『挑戦を吉とする月』 6月12日 光曜日

初評価ポイント、ありがとうございます!

←興奮して、滅多に出ない鼻血が出ました。


活動報告の方も宜しくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ