登場人物と世界観の紹介
色々と複雑なのでざっとこの世界観を書いてみました。特別読み飛ばしてもらってもいいと、思います。(たぶん)ちなみに前作(作品の元)は一応存在はするのですがデータが消えてしまいどうにもならなくなっています。…スミマセン。(牛を飼う男より)
《登場人物・世界観》
■世界観
科学文明が発達した世界。この世界に赤い花が咲き乱れた時、世界は終わりを迎えた。
赤い花びらが世界をおおい、『レッドデス』とよばれたウィルスがあらゆる感染経路を伝って人類を死においやり、意識を失った人間達は醜悪な怪物へと変貌していった。その中で13人の血のように赤い両目をもつ少年達が科学研究施設から脱走し、研究員だった高村望を母体に迎え、新世界を構築するべく動き始めた。彼らは自らの名をロード、ファースト、レトリック、ザクロ、マルス、エンプネス、インバルン、グリード、コンスティン、ランゲ、ドッペルゲンガー、カンダダ、レパードと名乗り、新世界では神としてあがめられるようになった―。
だが、ザクロの暴走によりエンプネス、インバルン、コンスティン、ランゲ、ドッペルゲンガー、カンダダの6人が殺害される。母体である高村望もファーストを庇ってその命を落とした。そして護るべき人を失ったザクロは新世界の闇へと消えていった。
―それから数年後。
新世界では科学よりも魔術文明が発達し、その力を使い人々は日常生活を送っていた。今だ『レッドデス』は飛散しているもののファーストが人々に抗体を与えていたため健康に影響はなかった。しかし、長く続いた平和もマルスの暴走により終わり迎えた。
マルスはグリードと共にマルスオフといわれる多種多様の怪物を生み出し、新世界の人間を滅ぼそうとしたのだ。人類はこれに対抗するために連合国を造り、次々と周りの国々と協力し合っていた。その中でも帝国といわれる国は『赤眼化』という魔術を造りだし、その勢力を拡大していった。―後に『マルスの騒乱』といわれたこの戦争は1人の女傭兵によってマルスが倒されたことにより終結する。その傭兵の名を知る者はおらず、かろうじてその女の姿を見た者は1人の男を抱えたまま姿を消したという―。
マルスが倒されたことにより一見問題は解決したかのように見えた。しかし、マルスオフは今だこの世界を巣くっており、さらにエコーズといわれる強力な敵まで出現していた。そこでハンターといわれる賞金稼ぎの需要が高くなっていった。帝国はマルスオフやエコーズに対抗するため、『赤眼化』できかつ能力の高い精鋭部隊、帝国軍第4類を創設する。
ハンターの1人『紅の堕天使』と言われる可憐な少女マテリアはヴィンセントという婚約者と旅に出ていた。『13人の赤眼の者』の1人、レパードと協調した彼女は最強の賞金稼ぎとして名をはせていた。しかし、レトリックとの戦いでかろうじて勝つもののレパードを失ってしまう。さらにファーストによってヴィンセントを切り殺され、混乱のあまりその場に呆然と立ち尽くしてしまう。その隙をザクロにつけこまれ強制的に協調される。愛する者ヴィンセントを戦いで失い自暴自棄になりながらもその後もマテリアは死ねずにいた。
ミーア(猫)、ロット、マザクとの出会いで生きる希望を得、ファーストの野望を阻止すべくマテリアは世界の中心にあるという大樹へと向かう。そこでS級犯罪者ゴキブリ、カラスとの激闘を勝利し、ファーストと対峙するマテリア。ファーストは想い人である高村望を復活させようと赤い花を再び咲かし始めていた。ザクロに意識を乗っ取られ、ファーストに勝利したマテリア。そのマテリアを救うためファーストの体を使いザクロと戦うヴィンセント。戦いが終結した時、ザクロは消滅し、ヴィンセントは海の藻屑へと消え、悲しみに打ちひしがれるマテリアは静かに眠る。それから1年…マテリアが造ったヴィンセントの墓に想い人は立っていた―。
―それから数年後。
マテリアと共に旅をしたことがある帝国軍第4類キク(ランク11位)と、同じく帝国軍第4類であり相棒のカンタロウ(ランク23位)はハンターのソネット、ダンテと不思議な少女ノゾミと出会う。ノゾミはエコーズ達に常に狙われており帝国からも要注意人物としてマークされていた。キクとカンタロウはノゾミを保護するためにソネットとダンテが依頼されたというエリニュスの研究所へと向かう。その後を追うかのようにS級犯罪者イボガエル、ハイエナの姿があった。
研究所に向かう途中、様々な困難を乗り越え、ようやくノゾミをエリニュスの研究所に届けることに成功する。しかし、研究所は『十の獣』といわれるS級犯罪者によってすでに支配下におかれていた。突然現れたエコーズに苦戦するキク、カンタロウ、ソネット。イナゴとの戦いに敗れ、負傷したダンテをS級犯罪者から守るため、ノゾミは自らを犠牲になることを選ぶ。最後にダンテに自分の想いを伝え、その命を獣達に捧げるのだった…。
帝国とエコーズ達の戦争は未だ続いている…。
■人間
『エリカ』…性別は女。年齢は13歳。髪型は金髪のセミロング。
性格は生真面目。おっとりとした物腰で丁寧にしゃべる。
川で洗濯していた所をレベッカーに捕まり、地雷草原に送り出されたがバイン達により助け出される。
現在はクロトカゲに捕らえられる。
『コモリ』…性別は女。年齢は7歳(?)ぐらい。髪型は黒髪のロング。
性格は甘えん坊。のんびりとした口調でしゃべる。エリカの事が好き。
呆然と平原を歩いていた所をレベッカーに捕らえられる。エリカと同じく地雷草原に送り出されたがバイン達により助け出される。
■天使
イデアという天空の国に住居を置く。神を崇拝し、その使いとして行動する。
『スワン』…性別は女。年齢は13歳。階級は天使。髪型は少し茶がかったロング。翼は白。
性格は少し天然。人との関わりに積極的。本編の主人公
エリカと共にクロトカゲに捕らえられる。
『セガル』…性別は女。年齢は13歳。階級は天使。髪型は三つ編みの黒髪。翼は茶色。
性格は心配性で内気。目が悪く眼鏡をかけている。
『スワロー』…性別は女。年齢は13歳。階級は天使。髪型は髪先がカールのかかったロングの茶髪。翼は白。
性格は傲慢で直線的、素直とも言う。4人に比べて家は裕福なお嬢様である。
バインにロリータというあだ名をつけられる。
チェシャに捕らえられる。
『ダーク』…性別は女。年齢は13歳。階級は天使。髪型はボサボサのショート。翼は黒。
性格はやんちゃで悪戯好き。4人の中ではトラブルメーカー。意外とスワローと仲がいい。
スワローを追ったまま行方不明。
■帝国軍第4類
大陸のほぼ半分を支配する帝国の軍隊。大帝、武帝、剣帝(現在イナゴにより壊滅)、魔帝、賢帝の5つに分かれている。帝国軍第4類は大帝が管轄する軍隊であり、主に賞金稼ぎやハンター出身者が多い。魔術の最高位とされている『赤眼化』ができ、しかも個々の能力が高いため犯罪者から『死帝』と恐れられている。少数精鋭で行動する遊撃部隊。
『バイン』…性別は男。年齢は21歳。帝国軍第4類所属。ランクは50位(最下位)。髪はカツラ。得意とする魔術は『13人の赤眼の者』の1人氷のレトリック。
剣帝王が支配する国出身。元エコーズ対策部隊の1人。
性格は見栄っ張り。惚れっぽいので女性には優しい。将来の夢は第5皇女『紅紀』様の付き人になること。
過去に何かあったらしく、髑髏の幻影と幻聴がたまに聞こえ、頭痛を引き起こしている。
アナのことを同い年なのに『お姉さん』と呼んでいるのはランクが1つ上だからである。
『アナ』…性別は女。年齢は21歳。帝国軍第4類所属。ランクは49位。赤いハチマキをしたボサボサのショートカット。得意とする魔術は『13人の赤眼の者』の1人重力のエンプネス。
武帝王が支配する国出身。女性優位の部族を出て帝軍になった。
性格は表面的には単純で直情的で職務に忠実。しかし、裏では怖がりで戦うことを嫌がっている。戦闘の前はいつも1人で引きこもる。
バインいわく、かなりの使い手らしい。夢は結婚していっぱい子供をもうけること。
■S級犯罪者
S級犯罪者とは、経歴や個人情報が入力されているA〜Eの犯罪等級に属しない、又は、『赤眼化』でき、国、町、村を崩壊させることが可能とする者もしくは王族やそれに係わる者を殺害した者のことをいう。彼らは人の名を削除され、罪名で呼ばれるようになる。いわゆる『人の名をもたぬ者』である。
『π』…性別は男。年齢は不詳。黒髪の美しい少年の姿をしている。本名はダークドラゴン。
円術士として魔法陣作成に高い評価を受ける。しかし箱舟事件により帝国からS級犯罪者として認定を受ける。
イデアを滅ぼすためにドラゴニ国の人間を生贄にし、巨大な円形魔法陣を発動させた。
『十の獣』に属していたことがある。
『クロトカゲ』…性別は男。年齢は不詳。本名は不詳。
闇商人として数々の悪行をこなす。信用をモットーとしているのか以外に仕事は真面目。自らの罪名すら商売道具に使う商売人。
『十の獣』…イボガエル、イナゴ、ハイエナ、π、オニ、ナメクジ、イモムシ、オオムカデ、キング・シーサー、キング・コブラの十人からなる組織。全員S級犯罪者である。『女神』を手に入れるために集まった。今は目的を達成し解散しているらしい。
■エコーズ
エコーズとは、旧世界の人間であり、神々の失敗作とされた者達のことである。常に「帰りたい」と呟くためエコーズと呼ばれるようになった。血のような赤い眼をもち、マルスオフと協調し操ることが出来るためこの世界では脅威とされている。
エコーズはまれにだが旧世界にいた時の記憶を持つ者がいる。
『チェシャ』…性別不詳。年齢不詳。
『24エコーズ』の1人『ベルゼブブ』の配下。黒いローブをかぶり、口だけしか見せない。口は耳まで裂けており、いつもニヤニヤ笑っている。
性格は気まぐれ。目的に一貫性がない。
今は何故かπの傍にいる。
『24エコーズ』…帝国に対して攻撃を開始した24体のエコーズのこと。ヨブ、ベルゼブブ、ホーストホース、ヨグソート、シュゴス、デアドラ、マンテコア、ダヌ、ク・ホリン、オメガ、ファイ、ブルーアイズ、エンタルピー、イブリス、アスタロト、メフィスト、チョルト、ヨルムンガルド、紅葉、八尋、〈罪〉、〈死〉、〈飢〉、カウマンベルの24体が認定されている。
■マルスオフ
マルスオフとは、その昔『13人の赤眼の者』の1人、マルスの人類への憎しみから生まれた者とされている。簡単に言えば人に害をなす怪物(人間を捕食する)達の総称である。特にマルスオフ『レッド認定』されているものは凶暴で殺傷能力が高く、近づいてはならないとされている。
■魔術
13人の赤眼の者とは旧世界から今の新世界を構築した者としてこの世界では神としてあがめられている。現在彼らの現世での姿は消滅しており、力だけの存在へと化している。この世界の基本的魔術を成している。
1.特殊な術を使える『赤眼の者』
『13番目の息子』レパード・・・主に幻影、幻術を得意とする『赤眼の者』。老人のような姿をしていたと言われている。
『12番目の息子』カンダダ・・・主に物質的な物を操ることができる『赤眼の者』。
『11番目の息子』ドッペルゲンガー・・・主に模倣を得意としていた『赤眼の者』。仲間内でも本当の姿は見た者はいないと言われている。
2.四天といわれていた『赤眼の者』
『10番目の息子』ランゲ・・・主に水を操ることができる『赤眼の者』。青い翼を持つ。13人の内一番のおしゃべりだったらしい。
『9番目の息子』コンスティン・・・主に監視を得意とする『赤眼の者』。灰色の翼を持つ。無口。
『8番目の息子』グリード・・・主に生命を操る事ができる『赤眼の者』。黒き天使と言われていた。マルスと組んだ重罪人だったが、小国の兵士に倒される。
『7番目の息子』インバルン・・・主に火を操る事ができる『赤眼の者』。赤き翼を持つ活動的だったらしい。
3.剣を持つ『赤眼の者』
『6番目の息子』エンプネス・・・主に重力を操る事ができる『赤眼の者』。巨人のように大きかったらしい。
『5番目の息子』マルス・・・主に風を操る事ができる『赤眼の者』。唯一人間の姿をしていなかった『赤眼の者』。マルスオフを造りだした張本人。1人の女傭兵によって滅ぼされる。
『4番目の息子』ザクロ・・・『赤眼の者』の中で唯一不死の力を持つ。そのため賢者とも言われている『赤眼の者』。新世界において知恵を与える。
『3番目の息子』レトリック・・・主に氷を操る事ができる『赤眼の者』。妖精の王とも言われていたが詳細は不明。
『2番目の息子』ファースト・・・一番初めに生まれた『赤眼の者』と言われている。能力は不明。新世界において『レッドデス』に対する抗体をつくる。
4.神といわれる『赤眼の者』
『1番目の息子』ロード・・・詳細不明。新世界を創る。
『13人の赤眼の者』の力を使うには『赤眼化』という現象を起こすか、長時間の詠唱もしくは魔法陣による召還が必要である。『赤眼化』とは全身の血流を上げ、抗体反応を高めることである。そのため『赤眼化』した術者は真紅の血のような赤い眼になり、身体的能力が著しく向上する。ただし、術の多様は細胞の崩壊につながるため長時間持続できない。
『赤眼化』できるものは『神脈』という神の道を見ることによりその力を得るという。その条件はまったくわかっていない。
『ロード』『ファースト』『ザクロ』の力は協調不可といわれている。その理由は新世界を構築する際、直接力を使ったからである。もしくは、その力が巨大すぎるためとも言われている。
剣を持つ『赤眼の者』の力が一番使いやすく(人に馴染みやすい)、次に四天の力、一番使いづらいのが特殊な術を使える『赤眼の者』である。