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『最弱モンスターに転生した俺、トーナメントで強敵を喰い続けたらいつの間にか王になっていた』  作者: パーカー


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6/23

名を刻む

読んでいただきありがとうございます。

第6話は、

主人公が「無名」から脱却する重要な回です。

この世界では、

名を持つこと=一段階上の存在になること。

同時に、強者として認識されるという意味もあります。

ここから先、

主人公の立場や扱いが少しずつ変わっていきます。

それでは、第6話をお楽しみください

森の奥は、静かすぎた。

洞窟の外に出てから、俺は何度も捕食を重ねていた。

狼型、蛇型、植物系――

洞窟内とは比べ物にならないほど、獲物は強く、魔力も濃い。

体の奥に、はっきりと満ちていく感覚がある。

(これ以上は……溢れるな)

そんな予感がしていた。

そのとき、視界の端に奇妙な場所が映った。

円形に削られた地面。

中央に、黒くひび割れた石碑のようなものが立っている。

近づいた瞬間、空気が変わった。

――魔力が、重い。

《警告》

《この地点は「命名領域」です》

脳内に声が響いた。

「……命名?」

理解した瞬間、背筋が粟立つ。

あの人型モンスターが言っていた。

トーナメントに出るには、個体名が必要だと。

つまり、ここが――

「名を得る場所、か」

逃げる選択肢はない。

俺は、円の中心へ進んだ。

石碑が、低く唸る。

《無名個体を確認》

《捕食量・進化段階・魔力総量を測定》

視界に、怒涛の情報が流れ込む。

今まで喰ってきた相手の記憶、魔力、断片的な感情。

頭が割れそうになる。

「……っ!」

体が、勝手に持ち上がった。

粘体が引き延ばされ、核が露わになる。

森全体が、俺を見ているような錯覚。

《条件達成》

《名付けを開始します》

「……来い」

覚悟は決めていた。

次の瞬間。

問いが、叩きつけられた。

《汝は何者か》

《何を喰らい、何を目指す》

《王か、獣か、器か》

選択を迫られている。

ここで迷えば、弾かれる。

俺は、答えた。

「俺は――」

喰われる側だった。

最弱だった。

名前すらなかった。

だからこそ。

「喰って、生き残って、登る」

「王だ」

沈黙。

そして――

《回答を確認》

《概念:捕食/王権志向》

《個体名を付与します》

石碑が、眩く輝いた。

個体名:ヴォルグ

称号:喰らう者

「……ヴォルグ」

名を呼ばれた瞬間、

世界が――俺を認識した。

体が、はっきりと変わる。

輪郭が締まり、核が深く沈む。

存在が、重くなる。

《個体名付与により制限解除》

《スキル拡張を確認》

種族:下位捕食体(固体粘体種)

HP:48

攻撃力:12

防御力:8

スキル:捕食/形状操作(中)/威圧(小)

「……威圧?」

試しに魔力を流すと、

周囲の小動物が一斉に逃げ出した。

――効いてる。

「はは……」

笑いが漏れた。

名がある。

力がある。

世界に、位置がある。

そのとき、森の奥から声がした。

「……やはり、名を得たか」

あの人型モンスターだ。

「覚えておけ、ヴォルグ」

初めて、名で呼ばれる。

「名を持つということは、

狙われるということだ」

「そして――

トーナメントへの道は、もう開いた」

背中越しに、その言葉を受け取る。

「……上等だ」

無名だった最弱は、もういない。

名を得た捕食者は、

次に進む。

――王の名を刻む、その日まで。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

ついに主人公が

**正式な個体名「ヴォルグ」**を得ました。

・能力解放

・存在の重み

・狙われる立場への変化

と、物語のフェーズが一段階進んだ形になります。

ここからは

「最弱モンスター」ではなく、

名を持つ捕食者として物語が進行します。

次回は、

名を得たことで起きる最初の衝突や、

トーナメントへ向けた具体的な動きが始まる予定です。

感想・評価・ブックマークなどいただけると、

本当に励みになります。

それでは、次話でまたお会いしましょう

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