生きてほしい
主人公は人気バンドSEEKのボーカル 葛西海月の大ファンだった。葛西の自殺ニュースにより、主人公は後を追う。その後……
「今日午前6時頃SEEKボーカル葛西海月が死亡しました。恋人の手塚冬弥の精神攻撃により自殺を図ったとされておりーーー」
嘘だ
嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ
宇宙の存在意義が、私が生きる理由がこんな形でなくなっていいわけがない。万物が輝くのはあなたのためなのに……真空が崩壊しないのはあなたが存在する世界が惜しいからなのに!!!!
私はバカだ。会ったこともない女のために、こんなことを……
空気抵抗は、意外と大きいのね。人生の最後にこんなこと考える人なんて、私ぐらいでしょう。
もう、何もかもが終わりだ。
そう思ったのに、神は意地悪だ。
海月さんがいない世界になんて、生まれ変わりたくないのに。
「葛西海月です!将来の夢は歌手です!六年間よろしくお願いします!」
「梶浦心音です。将来の夢は科学者です。よろしくお願いします。」
前言撤回。ありがとう神よ。
「ねえねえ」
「み…海月ちゃん?何?」
「心音ちゃん、いつも私のこと見てるけど、なんで?」
「へ!?」
「顔に何か付いてる?」
「えっと……いや、その……」
「はっきり言ってよ〜怒らないからさ」
「……カワイイ……から……」
「へ?私が?ありがとう……ところで……どこが?」
「ぜ……全部!目尻の角度も鼻筋の曲面も顎のラインも全部神の最高傑作!」
「難しい言葉はよくわかんないけど……本当にそう思ってるんだ」
「も…もちろん!」
「じゃあ友達になってよ。」
「え…いいの!?」
「当たり前でしょ?嫌なの?」
「嫌じゃない…よ…よろしくオナシャス……」
「変なの。じゃあ放課後遊ぼうか」
天国だ……
この時間が100年しか続かないのが悔しい……
100年?
100年続くのか?
あの結末は、今世も起こるのか?
「心音ちゃん?何暗い顔してんの?」
「あ、いや、なんでもない」
「ふ〜ん」
「海月ちゃん」
「何?」
「どっちが長生きできるか、競争しない?」
「おお!いいね!絶対負けないから!」
「うん、約束だよ」
「望むところよ!」
約束だからね……
続きは今度書きます。




