心配するな、まだ殺しやしない
名前
ヴィーア
身長、体重
185cm80kg
容姿
金髪碧眼筋肉質、ナチュラルショート
備考
出身はゴラート連邦中央、場所を転々移しており飽きたら他の美女を求めて別の国に行く。大抵不敵な笑みを浮かべ何の根拠もない自信に満ち溢れており、失敗する事ははなから考えていない。
名前
オリービア・ミサンガ
身長、体重
155cm48kg
容姿
紺色ショートヘア、小柄で色白、つり目、Cカップ
備考
ゴラート連邦の北部出身、母から貰った花びらを型どった耳飾りをしている。
ギルドにて支給された舞踏会用の黒のテイルコートに袖を通したヴィーアは姿見で確認する。
「うむ、今日もスーパーカッコいいな」
服装一式に不満は特に無かったが唯一気に入らないのが武器だ。
「レイピアは気に食わん、一撃で折る自信があるぞ」
「折んなよ、報酬から減らすで。表にバルボがおるから準備出来たら向かえや」
「お待たせ。どう、かしら」
夕刻に差し掛かり、そろそろ出発の時間だ。すると別室からドレスアップしたオリーが現れる。髪の色に合わせた紺色を基調としたドレスで戦闘を想定し動きやすい様に脚には大きめのスリットが入っており白く綺麗な足が覗く。
ヴィーアは唐突にスリットに手を差し込みお尻を鷲掴みにする。
「おーよく似合ってるじゃないか…タッチ!」
「ちょっと人前じゃやめてよぉ」
「はよいけや!」
ちなみにオリーの武器は脚のベルトにナイフを仕込み扇子型のウォンドを持っていた。
表にはいつもよりちょっとだけ小綺麗な格好のバルボがギルドで一番豪華な馬車(それでも本物の貴族が使う馬車には格段にも劣る)で待機していた。
「御待ちしておりましたでがす、もう行くでがすか?」
「ゴーだ」
「資料によると、名前はポタト・デーガク、位は男爵。場所はここから2時間程の郊外にある別荘みたい」
「ふーん、どうでもいいな」
「ヴィーアって貴族のマナーって知ってる?」
「キゾクノマナ?」
「ギルマスってどうしてこの仕事ヴィーアに頼んだのかしら…」
馬車に揺られ別荘に到着した。貴族が通る道なので街道も整備されておりさらに私兵も巡回しているので道中は平和だった。
「失礼、招待状を拝見」
「ん」
馬車のドアをノックし門番が話しかけてくる。
とても横柄な態度で招待状を渡された門番だがそう言う貴族の態度に慣れているのか嫌な顔一つしなかった。
「警備の人間だと、貴族かと思ったではないか」
門番の態度があからさまに変わる。
「貴族だなんて一言も言ってないぞ」
「無礼な奴だな、ここはお前のような下銭な者が来るところではない。お引き取り願おう」
「待って待って、非礼をお詫びするわ。でも私達を勝手に帰しちゃっていいの?その権限が貴方にはあって?」
馬車のカーテンが開かれオリーが出てくる。着飾った美女など飽きるほど見ているであろう門番が動揺し、しどろもどろになる。
「そ、それは…」
「私達は仕事をしたいだけなの、だからお願い。ね?」
門番の胸に手を置き撫でる。見ようによっては何かを拭いているかの様に何度も撫でる。
「わ、分かった。面倒を起こすなよ。馬車は裏に停めろ。表は貴族だけだ」
「ありがと」
馬車が裏にまわる。
「いい女だったな」
「あぁ、ちょっと変わった香水?か?変な匂いするけどすげー美人だったな」
「ははっ、ああ言うのお前の好みだよな」
「あんな奴にべたべた触るなばっちいだろ」
ちょっとヴィーアがふて腐れている。
「さっき誰かさんが出した体液を拭いたのよ」
「おぉそりゃいいな、スカッとしたぞ!」
裏にまわると他に二台の馬車が停まっており、外には男女のペアと男同士の2パーティーが馬車の前で離れて話していた。
「こいつらも同業者か」
停車し、馬車を降りると男女ペアの優男の方がヴィーアなど眼中にないかの様にオリーに話し掛けてる。
「やぁ、君も警備に雇われた冒険者かい?僕はアデルギルドのヴォルト、雷鳴のヴォルトって有名なのだけど聞いたことないかい?」
白い歯を見せて微笑むヴォルト。オリーはヴィーアの不機嫌レベルが上昇するのを感じた。とりあえず、無難に挨拶を返す。
「こんばんはヴォルトさん、私はオリービア。こちらはヴィーアさんです。ファーティーギルドから参りました」
「なんだあのファーティーギルドか!ギルマスはコネで成り上がったと噂だぞ、君もそんなところやめてアデルギルドに来ないか?僕はこれでも見所がある人材をスカウトして良いくらいには偉いんだ」
「なんであろうと駆け出しの私を雇ってくれたいい人よ、それに引き抜きはタブーじゃないのですか?」
「まぁいい、君の気が変わったらいつでも来ると良い。僕が育ててあげるよ」
ヴォルトは踵を返し馬車の中に戻っていった。オリーは目で追い掛けるとヴォルトのパーティーの女性と目が合う。赤いドレスに長い黒髪、イミテーションと言うよりは装備品をである大きな紅い宝玉をあしらえた首飾りをしている。腰には二振りの直刀が左右に一本ずつ装着されており、一目で分かる実力者だと。
彼女は相方の非礼を詫びるように軽く頭を下げ、馬車に入った。
「すっごいムカつくやつ。よく暴れなかったね」
「ん、あんな奴いつでも殺せる。そんなことより途中から赤いドレスの姉ちゃんとずっと目があっていたからな、あれは俺に惚れたぞ!」
「何言ってんだか」
ヴィーアの機嫌が思いの外悪くなかった事に安堵したオリーは一息ついた。
男同士のパーティーはいつの間にか姿を消していた。
簡単にですけどヴィーアくんとオリーちゃんの容姿の説明が入りましたが、文字に起こしてどう説明すればいいのか伝わるのか…書くのって難しい