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壁からアレだけ出して気持ち良くなるお店みたいな

 火計が成功し、かなりの数を仕留めたのか誰にも会うこと無く中庭を抜け城まで辿り着いたヴィーア。

カルミティはまだ来ていないが、扉は開け放たれておりカルが入ったのかまだなのか判断がつかなかった。


「もう入ったのか?」


 覗き込む城内は薄暗いがヴィーアは中に進んだ。

まっすぐ大元の悪魔とやらを叩いて終わりにしようと思い無人の城内を進む。一度も入ったことのない城内の地理は分からなかったが上階だろうとあたりをつけ奥を目指す。

何個か扉を開け、何度か角を曲がると上へと続く階段を見付けたので上がろうとしたのだが、どこからか女性の啜り泣く声が聞こえた気がした。


「む、美少女の声がする…こっちか!」


 顔なんかもちろん見えないがヴィーアのセンサーにくる物があったのだろう、美少女と決めつけ声のする方を探すと、階段の裏に下り階段を見付けた。


 直刀から出る炎の灯りを頼りに真っ暗の中をを進み階段を下りきると古びたテーブルと椅子が見えてきた、その右手には牢屋の鉄格子が並んでおり、啜り泣く声は奥から聞こえてくる。

光など何もない筈の牢屋だが、不思議と奥は仄かに明るく目的地だとすぐに分かった。

牢屋の中を覗き込むと、一人の少女がうずくまっている。


「おい、大丈夫か?」


 うずくまって泣いていた少女は、まさか誰かいるとは思っていなかった為にビクッと驚いてゆっくり顔を上げた。


「だ、誰ですかぁ?」

「おぉ、やはり俺の耳に狂いは無かった様だな!可愛いじゃねぇか!」


 自信の無さそうな顔に泣いても泣いてなくても困り眉、青い瞳に銀髪のハーフアップの娘だ、いかにも悪い奴に騙されそうな顔をしている。


「か、可愛いだなんてそんな…悪魔に騙されてこんなところに閉じ込められちゃうポンコツだし契約も守れないしお尻も大きいし…可愛くなんてありません…」


また顔を伏せてしまう。


「違うぞ、君は可愛い。俺が保証する。」

「えっ?」

「ケツがでかいのも俺は好きだ!」

「そんな、あうあう…」


 上げた顔の紅潮が最高潮になったのを確認したヴィーアはトドメの一言を放つ。

鉄格子を掴んで!


「だからヤらせろ!!!!」

「えっ?ひえっ…」


ガシャンガシャン!

ヴィーアは鉄格子を激しく揺らしていて女の子は紅潮から一転激しく青ざめている。

そう、カルにいたずらして発情しているのはヴィーアもなのであり、(いつもの発情しているのだが)そろそろ溜まったモノを出さないとおかしくなりそうだったのだ。


「さっきから女体を撫で回して、もう一押しでヤれそうな女が居たのに…ヤれなくて…他に可愛い女を見付けたと思ったら牢屋の向こうって…」


 ヴィーアは元気なく鉄格子を掴みながらズルズルと座り込む。


「あ、あのぉ~…だ、大丈夫ですか…?」


 女はゆっくりとヴィーアに近づき声をかけてみた。


「大丈夫な訳あるかー!金玉が爆発しそうだ!!!」


ガッシャンガッシャン!


「あわわわわ…」


 脅かされ腰の抜けた女は部屋の奥にハイハイで逃げた。


「……悪かった、もう行くわ…さっさと悪魔を殺せば済む話だ…」


 ヴィーアは我にかえり女に謝るとゆっくりと立ち上がり元来た道を帰ろうとした。


「あ、あの待ってください!私…悪魔に結界でここに閉じ込められてて、どうしても出れないんです!」


 ヴィーアはそれがどうした見たいな顔をしていたので女は話を続ける。


「あ、あの!だから悪魔さえ倒せれば結界外れると思うから…ここから出して頂けたのなら…」

「悪魔倒したお礼とかじゃない、俺様いますぐヤりたい…」

「はい、だから…お礼の前払いをしますので…この鉄格子の間にアレを出して下さい…私から挿入て…動きますから!」


 女は鉄格子に尻を押し付けスカートをめくった。


「お、おお?おおおおお!そうかそうか話が分かるな君は!!!」


 ヴィーアはみるみるうちに元気を取り戻し、いそいそと牢屋の前に戻るといきり立ったアレをあてがうと鉄格子ごしに尻を掴み、スッキリした…。


「はーースッキリ、これでしばらくはいい気分でいられるぞ!」

「はぁ、はぁ…もう無理ですぅ…」


 女は地面に転がって息も絶え絶えである。


「そう言えば君、名前は?俺はヴィーア」

「あ、今更聞くんですねそれ…私は、精霊"フィルギー"」

「フィルちゃんだな、待ってろ。サクッとそこから出してやる」

「はいお願いします…悪魔は玉座にいると思います。凄く強いと思います…お気を付けて…」

「ふん、俺の方が強い。任せておけ」


 ヴィーアは地下牢を後にし、階段を上がった。


(そういやパラメーター上がったか?…おぉ、なんか結構上がったな…一発ヤっただけで2レベルくらい上がったぞ。オリーの時は余り上がらなかったのに、ヤった相手のレベルによるのか…?)

「ま、何でもいっか気持ち良かったし!」


 そう彼は、性行為で強くなる事など副産物にしか過ぎなく、あくまで自分が気持ち良くなる事が最重要であり可愛い女とヤる事が大事だと考えている。

「お、スキルも増えてるな…」


追従者 パーティーメンバーのパラメーターが上がる。常時発動、消費0


「まぁ、悪くはねぇか。あんまり俺には関係ないスキルだが」


 そう言えばカルは無事だろうか、思わぬ寄り道を食ってしまったが、今度こそ悪魔を目指し、階段を上がった。

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