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ヴィーア、勃…立つ

文才なんて別にねーです。よろしくお願いします

ここはルクセニア大陸


 一昔前まで魔族と人間が激しく殺しあっていたが一応人類側が勝利している。

魔の山と呼ばれるサーナリウム山脈を境に大陸北部の半分を有する魔軍はその異形や能力もさることながら物量でさえも人類を圧倒しており、更には魔王に従い血を分け与えられた8体の魔人が規格外の強さを誇っており開戦1ヶ月で人類の死亡率は40%に達した。


 もちろん人類側も黙ってやられはしていない。


 開戦当初はお決まりの人種や国境問題、元々中が悪かった国々が足を引っ張りあって(死亡率の高さはこの愚かな行動により一週間で12%に及ぶ)人類と魔界を隔てるサーナリウム山脈から突如進攻してきた魔軍に手も足も出ず、魔族と国境の左半分を面している大国コースゥゲン共和国は12日で軍が壊滅、年がら年中大陸東部に位置するカークト帝国と小競り合いが続いてる為にコースゥゲン北西部に工業地帯及び首都があったため魔軍侵攻と共に3時間で政府機能及び政府機関が皆殺しにされ纏まった反撃も出来ずに瓦解してしまった。

カークト帝国国境に配置されていた第二軍は首都陥落すら知らされず背後から強襲を受ける事となり最前線で或り多くの兵が配備されていた事と要塞を活かし粘り強く戦うも両軍疲弊した所をカークト帝国軍から攻撃を受け壊滅。多くの兵が魔軍より人を呪いながら散っていった。


 愚かにも領土が増えたと喜んでいたカークト帝国は喜びも束の間、南下してきた魔軍とそのままカークト領に転進してきた魔軍侵攻部隊に挟撃され、領土の6割を切り取られる。


 ここでやっと人間で争っている場合でないことを悟り大陸中央に位置する中小様々な国が寄せ集まり独自に防衛協定を結ぶことで一応一つの大国として数えられるゴラート連邦はカークト帝国に援軍を派遣、また前線全てに兵が配置され人類が纏まりを見せる。

さらに人類に協力的で共存関係にあったけもの族、森に生きる耳長族、気象問わずどこでも生きられるぷち巨人族、山や地底に生きる樽族が人類側で参戦し一部では戦線が安定したが、安定した戦線には魔人が姿を現し死と破滅を振り撒いてゆく。


 そんなおりに人類に吉報が入る、魔人を仕留めたと言うのだ。


 カークト帝国最後の要所に現れた魔人を帝国の宝物庫から持ち出した宝剣で致命傷を与え皆で撃破したと言う。今まで交戦してもろくに傷も付けられずなす術も無かったのにと。久々の吉報に皆が沸き立つが1体撃破報告が入ったのは何万人もの被害を出し至るところの町や国が焦土と化してからだった。


 強力な魔人を1体討伐したとて連日敗北続きなのは変わらずこのままでは人類滅亡まで半年も経たないだろうと予想されていたところ、とある地下迷宮であるものが発見される。

それは使用者の命と引き換えに地面に大穴を開けるほどの大爆発を起こす究極魔法を授ける魔道具だった。

何百何千という魔法使いが会得しようとしたが会得出来たのはたったの10人、その10人は魔軍が埋め尽くす箇所、はたまた味方の撤退を支援するため、そして魔人と刺し違える為に殉教者となっていったのだ。


 その頃大陸南部に位置し、海向こうの南方諸島をおさめる海洋国家フーキは起死回生の作戦を立案した。

魔族の国の海側は険しい山々に囲まれておりとても人間が踏破、上陸出来る場所など存在しなかったが、殉教者の究極魔法で山を崩して上陸地点を作り魔王の根城に残存殉教者による一斉攻撃で魔王を葬る作戦だ。どのみちすり潰されるだけの運命しかなかったので最高戦力を集めた部隊を結集させ海を出た、道中は不気味な程に穏やかな波だった。


 魔界領海に進入した時だった、一隻の軍艦が浮かび上がったかと思うと海から水龍の魔人が現れたのだ。咥えた船をまるで犬がオモチャに噛みついたかのように軽々と振り回し、そして別の船にぶつけた。たったそれだけ1分にも満たない時間で人類最高戦力の2割りが失われたのである。

勝手の違う海の上で恐怖を抑えながら戦闘態勢を取ったところで、水龍の首にしがみつく殉教者の一人を見つけた。水龍が次の船を攻撃しようと大口をあけたところに殉教者が自ら飛び込み魔法を発動させた。

刹那水龍の身体が光ったかと思うと凄まじい暴風と衝撃波が巻き起こる。皆がようやく立ち上がり周りを見渡した時だった、辺りは海水と血が蒸発した臭いが立ち込めており上からは臓物が降り注いだ。


「行きましょう」


 フーキの女王であり殉教者の一人であるルクセニアは先頭に立ち皆を率いて魔王城を目指し最期の攻撃を仕掛けた。

… ‥ . 


 前線で戦っていた兵士は証言する。


「魔界の方角で今まで感じたことの無い爆発が起きた、敵も味方も戦うのをやめそちらを眺めていたかと思うと敵は急に撤退を始めたんだ。そんときゃぁ何が起きたか分からなかったが後になって思えば殉教者様たちがやり遂げて下さったんだと分かったね」


 その後は魔族達は人類侵攻の命令が白紙になったので魔界に戻るのだが生き残った6体の魔人達は次の魔王を巡って争いが起こり(これは魔界の伝統であり魔王が死ぬと次の魔王を魔人の誰かから決める力比べが始まる)人類の戦いは終わった。そして命を投げ出し魔王を討伐したルクセニア女王の名を大陸に付け散って逝った者達を偲ぶと共に人類の平和を祈った。


~それから150年の月日が流れ~


 フーキ国首都、アカン・デ・コレーの安宿の一室から艷声が聞こえる。


「あぁ!いいわ!」


一組の男女が夜の営みの最中の様だ。フーキは南国なので人々はだいたい褐色だ。男に抱かれているナイスバディも例に漏れず褐色肌に紫の髪を振り乱している。

一方気持ち良さそうに楽しんでいる男は筋肉質だが身体の所々に戦いの傷痕が刻まれている。


「よーし、そろそろだ。派手にイクぞ!」

「あぁんすごいわ!」


夜は更けていく。

… ‥ .


 男の名はヴィーア。年は20歳、子供の頃から性に興味津々で14歳になる頃近所のパン屋のお姉さんで初体験してからはえっちな事ばかり考えている。四年前に冒険者になるとその収入の殆どは、食って寝て抱いてと全てつぎ込むので貯金は無い。


 そんなすけべ戦士が世界中旅し、かわいい子を見つけては仲良し(意味深)になりその結果世界が救われる物語である。

本編いつ始まるんだよってなりそうな長い前置きでした。

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