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<キール>

フェオドラ様から好きに動けばいいと言われたものの、私が逃げれば、せっかくルカから薬を得て回復したばかりのフェオドラ様に危害が及ぶ。フェオドラ様と侍医とルカを逃すことができれば……。


「ルカ、お前一人でここから逃げ出すことはできるか?」


ルカは後ろを向いて見せた。いつの間にか手枷が嵌められていた。


「薬箱も押収されたから、無理かな」


こうなったら、バーベリを殺すしかない。そう思っていたところに、抜き身の剣を持った十人ほどの兵士たちがノックもせずに入ってきた。


「バーベリ様から、キール殿がどんな手段で逃げるかわからぬ故、拘束しろと命令がありましたので、失礼します」


すかさず壁にかけてある剣を握ると、兵士たちの間に緊張が走った。


「て、抵抗すれば、フェオドラ様に危害を加えると伝えろと」


諦めて剣を置いた。何をされるのかと思っていると、首枷を嵌められてしまった。


「これはいくら何でも、失礼じゃないか? 私は犬ではないのだが? せめて手枷か足枷に」


「バーベリ様から首枷と言われておりますので」


足枷や手枷であれば、仔狼になれば外れるが、首枷は頭がある限り外せない。しかもご丁寧に、兵士が二人ついて鎖を握っている。


「僕より酷いな。なんか囚人みたいだな」


ルカが呑気に笑った。腹が立ったがルカに当たっても仕方がないので、無視した。狼になって囚人二人を振り切ったとして、鎖をじゃらじゃらさせながら走るのはしんどい。それに、ルカも兵士もいるところで狼になる事はできない。


万事休す。

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