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サーカス・レジスタンス part3
夜。
子供たちは暗くなると寝る時間になる。
基本的に電気はつけるだけ勿体無いという
ケチなコーヒー座長の方針により、
夜は寝ることを義務付けられていた。
「おい、起きてるか?」
そう言ったのは、隣で横になっていたガイアだった。
ガイアは子供たちの中では体格が大きく、年長者
でもあった。
年長者と言っても二歳ほど上というだけの話だが…。
「次の公演…アクアが無事に退団できるように全力を尽くす」
薄暗い部屋のなか、ガイアは固い決意で言った。