第4話 新領主としての初仕事
第4話 新領主としての初仕事
「ここがアスハル領か、広いな。ミウ、領主官邸に着いたらやることは覚えている?」
リュウは、妹のミウに話すと
「えぇお兄様。領地を視察して、改善をしていくところを調べる。」
そう、ルルスお兄様がやらかした後始末を先に行わねばならない。この地は王都の直ぐ傍なため、商人や行商人、冒険者が行き来している為、噂や情報が直ぐに広まってしまう。だから、僕はこの地で新しい事に挑戦して、領民を増やしていこうと思っている。そういった話をしていると領主官邸に到着した。
「ようこそ。リュウ子爵様、私は、アスハル領代官をしています、セル・エルリアです。よろしくお願いします」
代官のセルさんが深く挨拶をしてくる。
「リュウです。こっちが妹のミウです。これからよろしくお願いします。それで今から領内の視察を行います。」
セルは、頷き準備を始めた。
まずは、ここかな?
「ここは、田畑が多い地域ですね。まずは、ここにします。」
セルに、視察場所を伝えると、1台の馬車がリュウ達の目の前に止った。この紋章はシールス家だ。許嫁ルイルの父親が降りてきた。
「リュウ、いや、リュウ子爵殿。今から領内の視察と聞いたが、俺も一緒に着いて行ってもよろしいでしょうか?」
リュウはその言葉に頷き、シールス家の馬車に乗った。
「作物が全く育たないのは天候が原因かな。雨を降らす、魔法あったよなー。確か『レインシード』だったかな。」
すると、あたりが暗くなり1つの水滴が落ちてきた。
「えっ?なんで急に雨が降ってきたの?ぼそっとつぶやいただけなのに?」
無詠唱で何故か魔法が発動したみたいだ。まぁ、良かったのかな。半日かけて、領内を周り領主官邸に戻ってきた。
「ミウ、今日はもう休んでいいよ。ご飯になったら呼びにいくから。」
領主として初仕事が終わった。
次回、幕間劇は、リュウが神器の魔法銃を試し撃ちをします