レフィアです!
街中を歩いているだけでわかる。
男だけに限らず、老若男女問わずすべての視線が俺に集まっているのを感じる。
少しくらい綺麗な女性なら男はきっと女に話しかけるだろう。
俺が研究に夢中じゃなければきっとそういう男になっていただろう。
男というものはそういう本能がある獣だ!
しかし、圧倒的な絶大な綺麗さと言葉にできないほどの可憐な姿。
話しかけていいかためらうほどの圧倒的な感じ取れるオーラ。
「お! お姉ちゃん、綺麗だね~。おじさんと飲もうよ」
酔いのせいで気分がハイでためらわないで話しかけて来る奴が出てきたか。
もちろん、お断りだ! どうせ、遊ぶならもう少し歯ごたえのありそうな奴にしたい。
「おじさん、飲みすぎには注意してくださいね。私なんか誘って奥さんと揉めたら大変ですよ」
おー! とどめにウィンクでおじさん黙って見とれちゃっているよ!
「お体に気を付けてくださいね。それでは私はこれで」
俺はそのまま去ろうと思ったけど、この体はおじさんにも気をかけてあげる最高に優しい女でもあるのか!
なかなかいい女だがこれは意図せず何かやらかしそうな気がするな……
まーまだこの体がどんなものか研究データが足らないからもう少し様子を見よう!
んーお腹もすいたことだし、実験もかねて何か食べてみるか。
屋台も出始めてきたし試しに、この先に二つ屋台が隣に並んでいる肉の串焼きやとフルーツをすりおろし凍らせた甘いデザートを同じように平たい串に付けたの、どっちに手を出すかを試してみよう!
俺は肉の串焼きを食べたい! そして俺は甘いものは嫌いだ! しかし、こんな女性ならデザートを取るはずだろう……
よし行くぞ! どっちを手にする! これはいいデータが取れそうだ。
「すみません。一ついただけますか?」
手に取ったのはデザートだー! やはり俺の意思とは別に女らしく甘くて冷たいデザートを取るか。
これは成功ともいえるが加減が難しいな……
もしこの先、戦闘があったとしても体術でも使わない限り男も女も魔術戦は関しては変わらないだろう……
戦闘に関しては大丈夫だとして、後は私生活……
今みたいに食いたいものが食えないのは考えるべきなのか……
パクッ。
あ、甘くておいしい! すぐに食べ終わっちゃった。俺こういうのは嫌いなはずなのに…… そうか体は女だから味覚も変わったのか。
「ね、姉ちゃん! うちの串焼きも一本食べてくれよ! お代はいらねぇ」
おっちゃん、本当にくれるのか! 美人って得するなー。
「……本当によろしいのですか?」
「も、もちろんだ!」
「……ありがたく頂きますね」
うおー! 肉は男女問わず美味い! 両手で持って小さなお口で小さな肉の塊をて少しずつ食べていく。
おっちゃん、両手で持った時に胸が寄った谷間に凝視しすぎ!
「美味しかったです。ありがとうございました」
さすが女性! デザートと串焼き一本でそこそこの満足感でご飯はもう大丈夫そうだ。
さて次は何しようか…… お? ちょっと離れた所で女性が一人の長身でカッコいい着飾った男性に大勢群がっている。
男は女性に気にもせずに進んでいく。
そう! こういうのを待っていました!
ちょっと先回りして……
「キャッ」
男性の進先でわざと足を引っかけて転んだふりをする…… この時まだ目を合わせないで足に注目する……
「お姉さん、大丈夫ですか?」
今だ! 上目遣いで男を見つめる!
「大丈夫です…… ちょっとつまづいてしまって」
「ッ! お手をどうぞ…… ゆっくり立てますか?」
この男、今の顔を見る限り恋に落ちたな…… あんな目をキラキラさせながら顔を赤くしたら誰でもわかるわ。
クックック。
手を差し伸べて、ゆっくり立ち上がり…… 去る!
「ありがとうございました。それでは私はちょっと用事があるので……」
「あ、えっと、お名前だけでも!」
名前?
「レフル・・・ レフィアです! それでは……」
危なかく本名出すところだった。
とりあえず、この場を離れて……
今じゃ変に有名人扱いみたいだから気を付けないと。
それにしてもレフィアとは中々可愛らしい名前! 気に入った!
次は…… なにしよう? 今度は女性も落とせるかやってみるか?
こーガードの硬そうな女性がいいな! 落としたら面白そう!
でもそんな女性がいそうな場所は……
王城内なら身分とか気にするお嬢様が居そうだけど、さすがに城の中に入り込むのはやめた方がいいし……
ガード…… 硬い…… あ! 女騎士!
騎士と言ったら男だけどそこに混ざろうとするほどの心強い信念を持つ女騎士!
ガードが硬いイメージがある。
でも女騎士も王城とかに居そうなイメージ…… 他には……
冒険者ギルド!
むさ苦しそうな男の中に混ざる女騎士…… というよりは女戦士か。
まー試しに行ってみるか!
たしか、この近くにも冒険者ギルドがあった気がする。
どこだったかな……
ちょっと歩き回ってみるか!
んー見つからないから適当にその辺の人に聞いてみるか!
お! 人ごみの中でもやたらと目立つ、全身顔から足まで銀色で光を反射して輝く鎧を装備した、いかにも騎士って感じでこの国に仕える騎士か冒険者に違いない人がいる!
駆け寄って声をかけてみよう!
「あのー…… すみません。道を伺いたいのですが……」
「ん? どうしました?」
ん? 女性の声? え!いきなり大当たりじゃん! しかも、俺を見て怯まない!
「……ぼ、冒険者ギルドがどこにあるかご存知ですか?」
「私もこれから行くところだから着いてきたらいいよ」
「あ、ありがとうございます!」
いきなり大当たりそうな人を引けたうえに着いていけてさらに! 俺の見た目にこの女性のフルプレートアーマーのガシャガシャ甲冑がこすれる音でさらに目立つ!
視線だけでなく音でも周りの人々から注目されるようになるとは思わなかった……
なんか俺ももっとフェロモンとかさらに匂いで攻めてみるのもいいかもしれない……
まーその辺は後で考えるとして、この女性の外見が気になる。
こんな装備してるぐらいだから、筋肉ムキムキな女性なのかな?
まさかの逆に華奢な少女とかだったら驚きだね。
声からすると同い年ぐらいなのかな?
でも声って歳関係なく中年女性でも可愛らしい声の人もいるし……
「着きましたよ」
ボーっと考えていたらいつの間にか着いていた!
この剣が二本クロスしている看板が冒険者ギルドなんだ。
普通の一軒家より大きい二階建ての建物なんだ!
「今更ですが、冒険者ギルドに何か用事でもあるのですか?」
あ、用事はこの人に出会った時点で最初の目的は終わってるけど……
まだ落とせてない! もう少し粘ろう!
「多少の魔術が使えるので冒険者ギルドがどういうところかちょっと見学してみたくて……」
「そういう事でしたか。……ただあなたのような綺麗な方がこの中に入るのは少し危険かもしれませんね。冒険者の中には力で女をどうこう出来ると考える野蛮な奴も混じっているので気を付けたほうがいいです」
チャンス!
「その…… お邪魔でなければご一緒して見て回ってもいいですか?」
上目づかいでチラッチラッ。
「い、いいですよ」
お? ちょっと怯んだ? でも顔が見えないから本当に怯んだのかわからない……
「あ、ありがとうございます!」
今回も読んでいただきありがとうございます!
もしかしたらなのですがしばらく家を離れることになるかもしれないので、一日一部が出来なくなるか可能性が出てきちゃいました><;
一応出かけ先でも少しは書く予定ではありますが遅れて投稿するかもしれません;;
申し訳ないです・・・