6.悪質なマッチポンプだとするのならそれは違うと/そう。違う
alice coltrane - turiya and ramakrishna
を 聴きながら
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私たちは、矛盾を生きている。曖昧の中に身を賭す。人は人の気持ちを完全に読み取ることなど不可能なのだから、日々、人は、予測を繰り返しながら日常を生きている。曖昧な日常の中に少しでも正確な答えを予測しようと努めながら。そう。不完全な中に身を賭す。いつも。いついつまでも。
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書くという行為は何を意味するだろうか
……私は、この問いに、こう、答える。
『書くことによって、曖昧を映し出そうとしている
書くことによって、透明化を試みようとして
結局は、曖昧に沈む
書くことによって、言葉は沈み、曖昧は理想に塗りつぶされ
偽物は、本物という顔をして正解という仮面を被る
いつもいついつまでもそれは手をすり抜けて
いつもいついつまでもそれはいつしか憎まれる
理想に沈みたいものに
いつまでも、それは掴めないから』
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形など最初からないのに
そこになにかあるように思えて
それに期待することをやめられない
そうして、意味のないものに意味のあるように思いこみたいと
そうして、そこに宿るなにかよくわからないものに
すがりたくなる
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