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この青く美しい空の下で  作者: しんた
終章 この青く美しい空の下で
543/543

"約束"









 ―






 ……。






 ――






 ………。






 ―――






 …………。






 ――――






 ……こえ……。






 ―――――






 ……声が……。






 ――――――






 ……声が聞こえる……。






 ―――――――






 ……あぁ……、なんてきれいで……。






 ――――――――






 ……なんて……美しい声なんだろう……。






 ―――――――・・・






 ……とても……美しくて……。






 ―――――・・・。






 ……とても……なつかしくて……。






 ―――・・ん。






 ……ずっとずっと、聞きたかった声だ……。






 ―――・ゃん。






 ……わたしは言えるだろうか、あのひとに、ずっと言いたかった言葉を……。






 ―――ちゃん。






 ……わたしは聞けるだろうか、あのひとから、ずっと聞きたかった言葉を……。






 ――イリスちゃん。






 わたしはゆっくりと目を開ける。


 まぶしくて、あまりよく見えない。




 でも……、あぁ……。


 もう一度逢うことができるなんて……。




 少しずつ目が慣れてきて、大切なひとの、ずっとずっと逢いたかったひとの姿が見えてきた……。




 あなたはいつも、笑顔でわたしを迎えてくださるのですね……。




 今なら言えるだろうか……。


 声はちゃんと届くだろうか……。




「おはよう、イリスちゃん」




 満面の笑みで迎えてくれる、わたしの大切な女神様(ひと)




「……ポワルさま……」

「うん。イリスちゃん」



 声にならないくらい小さな、本当に小さな音だった。


 ……それでも、あなたはちゃんと聞いてくださるのですね……。




 ……わたしがいちばん聞きたかった言葉を、わたしがいちばん好きな優しい微笑みで言ってくれる。


 あぁ、本当に綺麗な女神様(ひと)だなぁ……。




「おかえりなさい、イリスちゃん」

「ただいま、ポワル様」







                      - fin -




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