雨
なんとなく聞こえてた
多分聞こえてた
きっと聞こえてた、はず
君の声
遠くには見えていた
恐らく見えてた
ぼやっと見えていた、はず
君の姿
だけど
雨が多いこんな場所じゃ
水滴が耳に蓋をして
水滴がレンズを曇らせて
何もできやしないじゃないか
雨はいつか止むんだよ
そんな君の優しい声を
雨はいつか止むんだよ
そんな君の厳しい背中を
聞きたいけど
見てたいけど
もうどうでもいいからさ、
汗だろうが、涙だろうが、
軽く濡らすくらいなら
いっそ溺れさせて欲しい