何して遊ぶ?
この話はまだ改稿されておらず前回の続きになっていません。中盤にある線以下が新しい内容となっています。
さてどうやら私は倒れた前後で完全に性格が変わっているらしい。(なんでなんだろうねー)
なのでクローラのように疑問をぶっこんでくる人はいるだろう。
ごまかすための定型文を作らなければいけない。
まあそれは後々やるとして。
「そういえば、クローラって私をちゃん付けしているよね。それしなくていいよ?」
「え、なんで?」
「いやなんかね、違和感を感じるんだよ」
「今まであなたもあたしをちゃん付けしていたけど?」
反論めいた口ぶりに私はすこし気後れする。
「いや今までそうやって来たけどなんかおかしいなって思ったから・・・それにちゃん付けはなしのほうがもっと親密になれるよ?」
少しだけ説得するように言い放った。
「親密?もっと深い関係の友だちになれるっていうこと?」
「そういうこと!私達は親!友!でしょ?私はクローラしか親友になれないと思っているよ」
「親、友、そうだね。じゃああたしもハンナって呼ぶことにするよ」
「うん、ありがとう」
「それで今日は何する?」
「今日は・・・ってあれ?いつもクローラが決めてたよね?」
「いいじゃんいいじゃん、今日くらいハンナの言いなりになりたい〜」
その発言はかなり危険な言い方のような気がするけど?
う〜ん、鬼ごっこは二人じゃ無理だし。
「あ、今日は広場にみんなが来るんじゃなかったっけ。ハンナ行くよ!」
みんな?
─────────────────
クローラに手を引っ張られながら私は広場へ向かった。
歩いて5分かからずで到着。周りは住宅に囲まれており、子どもの遊び場としてはとても良い立地だ。(あれこれって空き地では?)
現地にはすでに4人ほど男の子がいた。背格好的には私達より少し上のような感じがある。
「お〜い!」
クローラが叫ぶと4人はこちらを向いた。
「あ、クローラちゃんだ。それとハンナちゃん」
「今日も一緒に遊ぶの?」
「うん!それとね今日はハンナも参加するよ」
「へえ、めずらしいじゃん」
「それじゃあ今日は何をする?」
各々が右上を見たり腕を組んだりする。
「前って何したっけ?」
「前は猫とネズミのはずだよ?」
「猫とネズミ?」
私は聞き返す。するとクローラは答えた。
「猫とネズミはね、誰かが猫になって他のネズミを追いかける。つかまったら食べられたからネズミは死ぬって感じ」
ああ、鬼ごっこか。でも捕まって退場の鬼ごっこはない気がする。
じゃあ一般的な鬼ごっこをするか。
ケイドロかな。よしケイドロやろう。
「じゃあ提案していい?」
「ハンナちゃん何かあるの?」
「うん、ケイドロっていうんだけど、まず警察と泥棒というのがあってね、警察は泥棒を捕まえて牢屋に入れなきゃいけない。泥棒はそれから逃げなきゃいけない。もし泥棒は警察に捕まったら牢屋に連れられる。警察は泥棒をみんな牢屋に入れたら勝ちみたいな感じ」
「聞いた感じ、『ケイサツ』っていうのは兵隊みたいだね」
「牢屋が必要そうだが牢屋はないぞ?」
「なければ作ればいいんだよ。どっか地面に枠を書いて牢屋ってすればいいから」
「面白そうじゃん。みんなこれをやるでいい?」
「「いいよ!」」
「じゃあハンナ、悪いが牢屋を作ってくれないか?」
「うん、わかった」
・・・まさか一発で決まるとは思はなかった。