喧嘩の仲裁
今日は短いです
俺はナポちゃんの案内のもと、音の発生源へと走っていた。
音の発生源は俺の家から西に40Mほどの場所で川とは反対方向だった。
「サーチ」
俺が唱えると、辺りの情報が流れ込んできた、そうしてサーチを使っていると、音の発生理由がわかった。
「ソルニーゲル」
「ゲフリーレン」
そう言うと俺の手に2本の剣が握られていた。
「人の睡眠を邪魔しやがって、お前ら絶対に容赦せん」
俺がなぜ剣を握ったのかそれは、化け物同士の争いが起きていたからである。”サーチ”で流れてきた情報には全長10Mいくかいかないかレベルの熊が5匹、そしてハイエナみたいな姿をしたやつが7匹ほど存在していた。
ナポちゃん熊の方は俺が初日に殺したやつのどれほど強い?
『あの熊は、ティエラウルと呼ばれており、3匹いれば街が沈むと言われております。主様が倒した熊の、数倍は余裕で強いです。』
じゃああのハイエナの方は?
『そちらはシェロハイと呼ばれており、こちらも5匹いれば街が滅びると言われております。』
わかった、ありがとうナポちゃん
『いえ』
どうしようこれ?街が沈むやつと、滅びるやつが喧嘩をしている。そして、今は思考加速で見えているが、これ1発でも当たれば終わりだよね?
『主様の素の耐久値ですと掠れば死にますね。』
だよね〜ちなみに身体強化は入れてくれるんだよね?
『いえ、入れません』
は?何、ナポちゃん俺に死ねって言ってるの?泣くよ?
『いえ、さっき魔導書で読んだ、バリア的なやつを試そうと思いまして』
それが失敗したら?
『失敗したら…………死にます』
冗談だよね!!
『冗談です』
良かった〜 でも失敗したらどうするの?
『その時は思考加速をフルに使い、身体強化魔法を使って、避けてから殺します』
ちゃんと失敗したあとのことも考えてあるならいいや。魔法は全部ナポちゃんに任せるって決めたし。
『ちなみに、魔法の名前って言わなくてもいいですよ?』
え?でもそれをしないと魔法は発動しないって魔導書には書いてあったよ?
『先程、無詠唱魔法呼んで使いましたよね?』
あぁ〜
『主様、後でお話がありますいいですね?』
えぇっと、ちょっとこれから寝ないといけないのですが?
『い、い、で、す。ね?』
はい
ナポちゃん怖い
『ほら、熊とハイエナが来ますよ』
魔法は任せた。
『わかりました』
熊は人間では避けることの出来ないほどの腕の太さとその体格を使った大ぶりな腕を俺に振るってきた。
一方、ハイエナは人間には近くできないほどの速さで俺に向かってきた。
熊の腕とハイエナの牙が俺の周り50cmに近づくと突然止まった。
「これがバリアか………なんか凄い異世界っぽいなこれ」
ナポちゃんこれ触れたりしたらどうなるの?
『その者に対するバリアが強制解除されます』
じゃあ触っちゃだめなのねこいつらには
『そういうことでございます』
ねぇナポちゃん?
『なんですか、主様?』
これ、魔法で攻撃とか俺できるかな?
『魔導書に書いてあるものなら主様が1度使ったことがあるので使えますよ?』
じゃあ使おうっと剣は邪魔だな
「イメージ、イメージ………よし」
じゃあ魔法使おう、魔法
『わかりましたでは初級魔法、中級魔法、上級魔法とありますが何を使いますか?』
どれがこいつら殺せる?
『全て1発ですよ?』
あらやだ、物騒ね魔法って。じゃあ初級魔法を使おう。
『わかりましたでは次に属性ですね』
属性?
『はい魔法には炎属性、水属性、草属性、土属性、光属性、闇属性、無属性の7つです。』
なんで属性とか分かれてるの?
『魔法には相性というものがあります。簡単に言えばポ○モンです』
なんとなくわかった。けど無属性は?
『無属性には弱点がありません』
なにそれ、最強じゃん
『しかし、扱えるものもごく少数であり、たしかに弱点はありませんが、ポ○モンで言う「効果は抜群だ」もありません』
じゃあ無属性は完全な中立なわけね
『はい、そしてなんの魔法をお使いになりますか?』
そんなの1択しか無いぜ
炎属性1択に決まってるよな〜
『理由をお聞きしても?』
だって1番魔法みたいじゃない?炎属性って?
『魔法っぽいかどうかはわかりませんが炎属性の初級魔法ですね?』
あぁ、お願い
『わかりました』
にしてもこのバリア凄いな〜モ○ストみたいな感じでピンク色かと思ってたけど、無○限みたいに透明なんだな〜。俺がそんな事を考えていると頭の中に言葉が響いた。
『主様、最初からできましたが、いつでも使えますよ』
最初から使えたのなら言ってよ〜ナポちゃん
『バリア云々と考えていたので、後回しにしたほうがいいかと思いました』
なるほど。そういえばこのバリアって脳が焼き切れたりしないの?大丈夫?
『焼き切れますよ?』
焼き切れるの!? それ俺大丈夫?死んだりしない?
『相手の攻撃を絶対に喰らわない魔法ですよ。デメリットがあって当たり前じゃないですか』
確かに、でも俺死ぬよね?
『いえ主様は死にません私が主様の脳を守ります』
やだ。ナポちゃん素敵
『もっと褒めてください』
いっぱい褒め称えた
じゃあこの名前を言えばいいのね?
『はい。その名前を言ったら私が相手を選び発射します』
ナポちゃんほんとに優秀。
じゃあ言うよ、大丈夫だよね?
『任せてください』
「ファイヤーボール」
俺がそう言い放つと俺の周りには6つの炎の球があった。それが熊の頭、胴体、ハイエナの頭などを焼いていき、俺の周りには立ってるやつは誰もいなくなっていた。
すごいな〜異世界ってこんな事もできちゃうなんて。
『これ出力抑えてますよ』
マジで?
『マジです』
まさかの今の魔法は大部出力を抑えてやっていたらしいじゃないとこの森が焼け焦げてしまうかららしい。
凄いね魔法って。これを操っているこの世界の住人やっぱおかしいはな。
『貴方の魔力の適正がおかしいだけですよ。』ボソッ
なんか言ったナポちゃん?
『い、いえ何も言っていませんよただ主様これからもう一度お風呂に入られたほうがいいと思っただけです。』
確かに、先程の戦闘では汚れこそバリアが守ってくれていたが、暑かったこともあり、俺は汗をかいていた。確かにまた風呂に入らないとな〜
「はぁ〜めんどくせぇ〜」
俺は重い足取りで自宅に向かっていった。
家に帰ると、家の木の匂いがお出迎えをしてくれた。
「やっぱ木の匂いは落ち着くな〜」
そんなことを俺は言っていたが宣言どうり俺はナポちゃんに怒られた
そうして俺は重い足取りで浴槽へと歩いていった。
服を脱いで魔法の応用で作ったシャワーを浴び俺は浴槽に浸かった。
「はぁぁぁぁ〜癒やされる〜〜〜」
一人で入るには広い風呂に浸かりながら言葉を漏らす。
風呂から上がり寝室がある2回階へと向かう。そこでいつもの日課である日記を書く。ベッドと反対に置いてある机に手帳を広げ俺は書き始めた。
今日は、異世界に来てから2日目、いつもの癖で大学に行くために飛び起きて、飯を食べてないことに気づき、魚を釣りに行くが、俺の忍耐力が足りないのかすぐにリタイアしてしまった。ナポちゃんの力を浸かって獲物を捕まえたり、初めて魔法で攻撃したりした。改めてここが異世界ということを実感したよ。
おやすみ
やっぱ魔法といえば炎でファイヤーボールですよね