釣りって大変
俺は目を覚ました。昨日いろんなことが自分の身におきたため、少し起きる時間が遅くなってしまった。
「ふぁぁぁ、今何時?」
時計を見る、そこに書いてあった時間は”11時”俺は慌ててベッドから飛び起きた。
「やっべ!遅刻だ遅刻」
『おはようございます、主様』
おはようナポちゃん…………あれ?ナポちゃん?ナポちゃんここって何処だっけ?
『ここは当然異世界ですよ?』
あ〜そうだそうだ、俺あっちの世界で殺されてこっちの世界に来たんだった。良かった〜大学遅刻したかと思った〜。
『主様って1コマ目って取っていらしたんですか?』
俺を舐めるなよナポちゃん、無駄に優等生してないわ
そんな会話をしてから俺はとある事に気づいた。あれ俺昨日から飯食べてなくね?
『そうですね主様』
そうじゃん、昨日いろんなことがあったから全く気づかなかった。どうしよう意識したらものすごくお腹が空いてきた。どうしようナポちゃん?
『すぐそこに川があります。そこで釣りなどをしてはいかがでしょうか?』
さすがナポちゃん…………でも俺釣り竿持ってないよ?
『その辺はこれです』
気づいたら、俺の手は釣り竿が握ってあった。
どうしたのこれ?まさか窃盗?私はナポちゃんをそんな子に育てた記憶はありません。
『育てられた記憶もありません』
確かにそのとおりですナポちゃん。じゃあこれどうしたの?
『創造魔法で作りました』
そんなバンバン使っていいの?世界壊す気?やめてよ?犯罪者にはなりたくないよ?俺
『違います。釣り竿はこの世界にも存在していて、なおかつこれはポ○モンで言う所のボロ○釣り竿ですのでこの世界にはなんの影響もありません』
なるほどね 確かにボロ○釣り竿ならこの世界に影響は及ぼさないわな
『ですので主様釣りをしに行きましょう主様』
餌は付いてるかな…………なんか小さくウニョウニョしてるのがあったので考えないようにした。
俺、虫苦手なんだよな〜
そんなこんなで俺は川についた周りに生き物がいないことを確認してから俺は近くにあった岩に座ることにした。
「せ〜〜の!」
俺は勢いよく針を投げた。
数分、数十分が経過した頃
「ながいよ〜〜〜〜〜、釣りってこんなに時間がかかるものだったの?」
『釣りの平均時間は小さい魚でも1〜2時間です。食べられる程のサイズになると何時間かかるかわかりません』
嫌だ〜〜今すぐ魚が食べたいよ!ナポちゃん〜〜なんとかして〜
『しょうがないですね、では魔法を使いましょう』
キタコレで使う魔法は何々?
『使う魔法は……………身体強化魔法です』
チョットマテ………いやな予感がする
『よくわかりましたね主様、そうです釣れないのなら自分の手で取ればいいのです』
イヤだ〜〜〜手が汚れるじゃん、川の水って汚いイメージがあるじゃん。
『この川の水は日本の水道水よりもきれいですよ?』
それはわかってるんだけど、なんか意識的なものにあるのよ、あるの!
『じゃあ釣ります?何時間もかかるかもしれませんけど?』
あ〜〜ちょっとだけ考える時間をください
『わかりました、ゆっくり考えてくださいね』
そうして俺は半袖半ズボンになっていた。
「服も作れたのか創造魔法」
俺がこの世界に来たときは長袖長ズボンだった。なぜなら向こうの世界ではすでに10月で寒かったからだ。
でもどうするのナポちゃん?身体を強化しても目が魚に追いつけない気がするけど?
『その辺は私の思考加速でなんとかします』
ナポちゃんのそれ便利だよね〜
『まぁ、神のスキルが進化した物ですからね』
確かに
俺たちはそんな会話をしながら川の中に入っていった。
川は冷たかった。なんでや周りは暑いやないの…………暑い?ナポちゃんこの世界が何月〜とか季節はいつか〜みたいなことわかる?
『この世界は全12ヶ月周期、主様のいた世界と同じですね』
同じなんだ、それはわかりやすいな。
『そしてこの世界は今5月です』
へぇ〜あっちの世界とは5ヶ月の差があるわけね
『はい、そしてこの世界の日数は30日に固定です』
なんで固定なの?
『女神に聞いてくださいよ』
確かに聞ける相手がすぐ近くにいたわ
俺は携帯を鳴らした、そしてコール音が鳴るよりも早く、アマテラスは出た。
《もしもし?》
「早すぎだろお前」
《だって暇だし〜》
「分かった、分かった」
《分かったなら良し、で要件は?》
「見てたんだから知ってるだろ?」
《知ってるけど、本人の口から聞きたいじゃない?》
「そんなもん?」
《そんなもんよ》
「まぁーいいか、で要件だが、なんでこの世界は30日に固定されてんだ?」
《それはねぇ〜……………そっちのほうが管理が楽だからに決まってるじゃない》
確かに固定したほうが色々と楽に決まってるよな。
「じゃあなんで俺の世界はあんなにバラバラなんだ?固定したほうが楽なんだろう?」
《確かに固定したほうが楽だけど、固定しなかったら人間がどんなふうに決めるか気になるじゃない?》
確かに、ずっと同じようにしていても飽きるよな。
「じゃあ俺のいた世界の人間たちは色々と考えてから、あんなふうに暦ができたわけか?」
《そう、で不思議なのがね》
「うん?なにが不思議なんだ」
《貴方のいた世界はよく他の世界ではしないようなことをやってるの》
「不老がいなかったり、暦を固定しなかったりか?」
《他にも色々あるけどそんな感じね》
「で何が不思議なんだよ?」
《それがあなた達の世界の人間たちはね、他の世界の人間たちに比べて頭脳指数がずば抜けて高いのよ》
「へぇ〜確かにそれは不思議だ」
《神たちの間では、「神たちの介入が少ないほど人間の頭脳が上がるのでは?」っていう仮説があってね、新しく神が極力介入しない世界を作ったの》
「で、その結果は?」
《だめだったわ、どこの世界とさほど変わらないほどの頭脳指数だったわ》
もしかして
「なぁ、1つ聞いていいか?」
《何?》
「その世界って魔法を入れたのか?」
《当たり前じゃない、じゃないと普通世界が生きられないわ》
「俺達の世界に魔法は?」
《無いわね何故か》
《あぁぁぁ!そうか、そういうことなのね》
「あぁ!魔法がない代わりに俺たちの世界の人間たちは科学を用いて生活をしてきた」
《そしてその科学を使うには頭が良くないと、使いこなせるはずが無いわ》
「だろ」
《はぁぁぁぁ、やっと長年の謎が解けたは、まさか魔法が人間の知能を上げるのを邪魔していたとはね》
「解けたなら良かったよ」
《助かったは、ありがとね》
「いいよこっちも知りたいことがしれたし」
《じゃあ、またね》
「あぁ、またな」
よ〜し、魚をとるぞナポちゃん
『はい、主様』
この川はどんな魚が釣れるの?
『基本的にはどんな魚でもとれますよ?』
え?なんで?魚が取れる時期とか色々あるでしょ?
『いえ、この世界では生物なら、皆魔力を持っており、それを纏っている状態なんです。そのためこの世界では魚たちは水質のよる影響は受けません。しかし、本能かどうかはわかりませんが、基本的に主様のいた世界で川にいた魚は川に、海にいた魚は海にいます。』
じゃあこの辺には川魚がいるってことだね?
『そういうことでございます』
わかった。じゃあ早速、この辺の魚乱獲してやりますかね
『乱獲はだめです。この辺の生態系に影響を与えてしまいますので』
わかりました〜ナポちゃん先生
俺が川に入ってから数分が経過し、俺の手には3匹の魚達が握られていた。
「いや〜大漁大漁」
名前も捌き方もわからんが食えるかどうかはわかるなぜならこの魔法「サーチ」の応用である、この魔法は腐っているかどうかを調べるだけじゃなく、俺のわからないことは何でも調べることができるらしい。
魔法の応用は難しいと魔導書には書いてあったが、俺はナポちゃんのおかげでなんとも無いじゃあ使うか。
ナポちゃん準備大丈夫?
『大丈夫です』
わかった
「サーチ」
俺がそう唱えると、淡い光が手からでて、魚を包み込んでしまった。そして俺の視界の端に結果が出るようになっている。
「この魚は食える、食えない、食える」
「オッケー、2匹食えるなら上々だな」
早速俺は家に帰り、魔導書を取り出しそれを変形させた。
「えぇ〜と、この魚の名前は”デレクフィッシュか説明は「とても美味しい、みんなに人気な美味しい魚、捌き易い魚」
やったいいのが釣れたぜ
「で、次の魚がディーフィッシュで説明が「力が強く凶暴であるが味は良く、高値で取引されるほど」
う〜ん?そんな凶暴だったか?こいつ?まぁーいいかうまい魚が取れたのなら万々歳だ。
そうして俺は本の形を変え、「魚の捌き方」という本に変形させた。これを見ながらデレクフィッシュを捌き、次の魚を捌こうとしたらナポちゃんが『お手伝いします』と俺が魚を捌く時の包丁の流れ角度などを、魔法を使って詳しく教えてくれたので、焼き魚が2匹できた。
ナポちゃんって魚も捌けるんだね
『いえ、捌けませんよ?』
あ〜あれか、また魔法と同じように1回見たから覚えましたっていうやつか
『はい、その通りでございます』
はぁ〜俺はまた読まないといけない本が増えたらしい。しかも1度は実践でやらないといけないので、これも面倒くさい。
ねぇナポちゃん
『はい?なんですか主様?』
ナポちゃんってもう1段回進化を残したりしてないの?
『残ってますよ?』
残ってんの!?
『はい残っております』
じょ、条件は?
『さぁ?』
さぁ?って知らないの?
『スキルが主様と談笑しているというのは多分世界で私たちだけで、どのようにスキルの要望に答えるかわ、神でもわかっておりません。』
これも手探りで探さないといけないのか
『ですので、実践しなくても私が使えるように進化を促すのでは無く、主様がちゃんと覚えてくださいね』
はぁ〜い、わかりましたよナポちゃん先生
そうして俺は焼き魚の齧り付いた。味?超美味しかった!マジでこれはやばい、向こうの世界で食べたどんな魚よりも美味かったよ。明日もこの魚達を取ることを心に決めた。
その後はいつものように魔導書を読んでは使い、読んでは使いを繰り返し、魔導書の全てをナポちゃんを覚えさせることに成功した。
「はぁ〜〜〜〜疲れた〜〜」
『お疲れ様です、主様』
そして風呂に入り、いつものように寝ようとした時に、地面が揺れた。それだけならただの地震で済んだんだが、辺りから、木の倒れる音、何かが地面に叩きつけられた音などが聞こえ、俺はナポちゃんの案内の元音の発生源へと向かう準備をした
釣りをしている人たちは、凄いと改めて感じました