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水魔法の試運転は順調のようだ

エレトンとガトーが見えなくなったら、マロンとモニータが身支度を始めた。

ああ、水浴びするのね。

「オリパ、着替えを用意しな」

マロンがオリパに声をかけている。

「着替えは昨夜しましたけど?」

「体はそのままだろ? これから水浴びだよ」

「ど、どこでですの?」

「下の河原だよ。丁度いい岩場があるから」

「あたり平地で遮蔽物もないではありませんか!」

「男どもは山の向こうさ。沐浴場と変わりゃしないよ」

マロンはオリパを戸口から押し出してモニータを連れていく。

俺もジニーを抱えて一緒に河原に向かう。

「ちょっと! 来ちゃいけないのが来てるんですけど!」

「水魔法を試してみたいから付き合うって」

モニータが振り返りながら代弁してくれる。

「へえ、いつから使えるようになったんだい?」

「一昨日、手の平の傷を治してもらった時からだって」

「あれで覚えちまうのかい」

「ちょっと、狼までついて来るんですけど!」

「調度良い護衛になるだろ」

俺は自分の声でツッコむ。

とか言っていたら、河原の岩場に着いた。

マロンがジニーの服を脱がし始める。

「おや、ジニーの体は綺麗なもんだねえ。臭いは熊と一緒だから仕方ないのかねえ」

「ゼナが舐めとってくれるんだって。ザンザはオオカミが舐めてくれるからゼナが舐めないって」

脱ぎ終わったモニータを前に立たせる。

その横で初公開の水魔法をつかう。

水温を調整していざ実践だ。

「行くぞ」

〈耳を塞いで、目を閉じて〉

俺は手の平と広げた翼からモニータに向けて温水を発射する。

俺の体温より5度ほど高めの水の糸、つまりシャワーだ。

ひゃーひゃー言っているモニータを尻目に、消費MPをチェックすると100以上減っている。

こりゃあ、水の線一本につき1ポイント使用ってことなんだろうな。

亜空間から魔狼の尻尾の毛皮を取り出して背中をこすってやる。

その後、俺は川の中から岩の上に寝かせ岩の淵から出た形になるモニータの髪の毛をもっと熱めのお湯で洗浄してやる。

次いで微温湯で流してから、髪の毛の水分を亜空間収納だ。

最後に体を拭くように言ってやる。

横を見ると、オリパをマロンがひん剥いて水魔法で温水をぶっかけている。

俺のがシャワーなら、マロンのは桶によるかけ湯だな。

楽しそうだなマロン。

「オリパねーちゃんも岩の上に寝ろって」

「な、何するつもりですの?!」

「見てたろ。髪洗ってくれるんだよ」

「体温の2倍の温度でお湯を流して髪の毛だけ洗うんだって」

「いいね、あたしもやっておくれよ」

「順番ね! オリパねーちゃん、早よ!」

「ひっ、冷た!」

「ちゃんと、温めてたよ。おめーがぐずぐずしてたからだろ。だって」

「いくぞー」

俺はオリパの髪に湯70度をかけてやる。

「頭皮が熱かったら、直ぐに言えよ?」

頭皮にはかからないようにしているが、熱くなった髪から熱が伝わることはあるかも知れない。

「頭皮に近い髪は乾かさない、布で押さえて滴らないようにしろって」

俺は川から出て髪の吸水をするためオリパの横に立つ。

オークビッチより良い身体してるじゃねえか。

流石十代、出るところ出てるし腹も弛んでないし、ずっとここまで歩いてきたせいか、張りがある「えくぼ」尻だし。

やったねガトー、デルモボディゲットだね!

「よし、交代だ!」

岩に横たわろうとするマロンを座らせ、背中を流してやる。

「痩せたなあ、春になるとこうなのか?」

凹んだ腹に皺があるのが残念と言うより、痛々しい。

「はは、今年は向こうで碌な食いものが無かったからねえ。でも、ここで毎日のように肉料理が食えるんだから、いい年になりそうだよ」

「頭髪、洗おう」

仰向けに横たわったマロンの髪を洗いながら梳いてやる。

「おお~こりゃあ良いねえ。お貴族様にもなった気分だよ」

しかし、幼女少女熟女の体が勢ぞろいしてる割にムラっとも来ない俺。

大丈夫なのかなあ? 色々。

うん、大丈夫だよ、まだ0歳だから。


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