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春に備えて狼たちは合流するようだ

雷が通り過ぎると、俺は魔真珠があることを思い出した。

丁度3個、一個ずつジニーとゼナ・俺で食べよう。

で、レベルチェックだ。


ザンザ・ガンガ(0歳)

LV 55

人種 竜人 

状態 ラウドズライグ

HP 360

MP 500


強 99

速 154

賢 300

魔 420

耐 110

運 102

スキル

強発声・強化爪・鑑定眼・ふりおろしっぽ・音索敵・女神の福音

空間魔法・重力魔法・風魔法・火魔法・土魔法

女神ポイント 160


ジニー・ギンギ(0歳)

LV 23

人種 竜人

状態 真竜人

HP 70

MP 420


強 33

速 30

賢 28

魔 340

耐 30

運 16

スキル

――――

重力魔法・風魔法・火魔法


ミカヅキグマのゼナ(21歳)

状態 育児期

LV 31

HP 480

MP 90

強 630

速 72

賢 65

魔 80

耐 999

運 39

スキル

爪落とし・裏爪・土津波・土爪

土魔法


ああ、それでも2レベル上がったのね、俺。

ジニーもゼナも1ずつ上がって・・・ゼナ、21歳になってる。

そうか、熊ってこの時期、冬眠中に生まれるんだ。

産褥期も育児期になってるし。

・・・育児期か、いつまでジニーを自分の子として扱ってくれるのだろうか、この熊は?

親子然として和んでいるジニーとゼナを奥屋に残して俺は外に出る。

狼たちは2頭残って、狩りに出たようだ。

残ってるのは、タエとニオか?

珍しい組み合わせだな?


ニホンオオカミ(5歳)

状態 妊娠中の本妻

LV 8

HP 80

MP 0

強 80

速 80

賢 8

魔 0

耐 80

運 18

スキル

速足・犬歯・甘噛み・多重噛み


鑑定しちゃった。

あ、お目出度かあ。

普段、群れてるから判りにくいけど、こうして見るとお腹大きいや。

あ、やば、春になったら叩き出す訳にはいかないじゃん。

ここで子育てし始めちゃったら、戻ってきたエレトンたちと一揉め有りそう。


しかし、お目出度はニオに留まらなかった。

何故か、牧場にハイギンをニホンたちが連れてきたのだ。

理由は、そっちもか。

つまり、ハイギンの奥さんもお目出度だった。

「・・・」

〈こういう時は種族が違っても助け合うものなのか?〉

〈うん、子育ての時は群れが合流することはあるの。違う種族と群れるのは珍しいけど〉

タエが律義に返答してくれる。

返答内容が、もう人並みなのだが。

ゲンとハイギン父が並んで俺の前に来る。

そして、2頭揃って頭を下げる。

こちらで一緒に、よろしくしてもらえないかということらしい。

〈まあ、外だからいいけど、ここが牧場だということは分かってるか?〉

〈ここは、ホントはヒトの縄張り〉

タエの代弁は伝わってるのかな?

〈春になったら、人と山羊が戻ってくる。襲ってはいけないのはもちろんだが、怯えさせてもいけない〉

〈怖がらせない。優しくする〉

タエの回答は良い。

回答は良いんだけどさあ、本能をちゃんと抑えて生活してくれるかなあ。

そして、ニホンオオカミは何とハイギンの奥さんを板の巣穴に案内し始めた。

中をニオと奥さんで使うらしい。

〈他の奴らはどうするんだ?〉

〈タエたちは外で固まる〉

団子になって寝るらしい。

俺は古い柵の横木と前回使った板の残りを使って別の場所に寝床を作ってやった。

前に作ったやつより、隙間が多くて雑だが、この間のような嵐は十分凌げるだろう。

さっそく、若い雄が出入りしている。

〈ゼナへの挨拶は、飯時でいいか。いや、もう飯時か〉

俺は焚火台をもう一台立ち上げ、2か所で焚火を始めた。

1台には、塩の板を乗せ、もう一台は石のままだ。

十分に熱せられたので肉を焼いていく。

鹿肉500gの塊はゼナ用だ。

〈ゼナ、外で食おう〉

扉を開けて、ジニーを乗せたままゼナが出てくる。

レアの肉を5枚に切って板の机(仮)の上に載せてやると、ペロリ、ぺろりと食べていくゼナ。

「ゼナ」

〈そこのハイギンオオカミ3頭な、しばらくここで厄介になるってよ〉

「クフー」

〈そうか、問題ないか〉

食べ終わったゼナは頭で俺を小突いて何か伝えている。

〈名前は?〉

タエがそう伝えてきて、俺も気づく。

〈そうか、名前があった方がいいかな、やっぱり〉

〈ハイギンの旦那さん、こっちこっち〉

タエが灰銀雄を呼ぶと、こちらに寄ってくる。

どこで覚えたんだ、「旦那」とか。

〈ああ、うん、思いついたよ灰銀の旦那、旦那だから『ダン』ね。どう? 気に入った?〉

「ダン」

「ヒュフ!」

〈気に入ったって〉

そうか、次は奥さんね、娘のせいで気が抜けないね、苦労してるって感じ。

〈苦労から楽になってって感じで『ラク』・・・どう?〉

「ラク」

「クフーン」

〈ありがとう、だって〉

礼が言えるんだ、苦労人じゃなくて苦労狼ラク。

〈で、お前か?〉

ラクから押し出されるように、俺の前に来る灰銀娘。

そっぽ向いてるし。

〈反抗期かお前。反抗期だからハン・・・って言うのもあんまりだな〉

「ハンナ」

チラッと横目で俺を見る娘。

〈だから、お前は『ハンナ』! いいな?〉

「ハンナ」

〈仲良くしろよなハンナ〉

チャチャを入れたタエを睨みつけるハンナ。

〈ザンザ、いつもザンザは自分を忘れてる!〉

自己紹介のことか? タエ。

「俺が、『ザンザ』」

まあ、今日は歓迎会だから、ダンから食わせてやる。

石だけの板で焼いた鹿肉だ。

一切れずつ焼きながら、新入り3頭に食わせる。

後は、名を呼んで、同じように一切れずつ食わしながら、紹介というか、点呼だな。

最後に家に入ろうとするゼナの背中にいるジニーを教えておく。

「ジニーだ、春になったら遊んでやってくれ」

一斉に吠える狼たち。

良い統制がとれてるみたいだな。


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