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今日は採掘日和のようだ

〈今日は、晴天です。風速弱く、日中の気温は前日を上回るでしょう〉

などと、ナビーネが予報してきた。

とはいえ朝はまだ寒い。朝食を作ろう。塩コショウがあるから、下ごしらえしてからゴートブロック肉の・・・蒸し焼きじゃないからローストにはならないし、遠赤外線による焙り焼きだから、グリルに近いのか。いつもと違うのは焼いてから切って食べるところだな。

と、いう訳でどうかな? ゼナさんや。肩ロースだよ。このゴートは秋に狩った方だ。脂はのってるが、霜降りではなく一割ほどに脂肪が肉の片側に張り付いている。俺も摘まんでみるが、肉の臭みは胡椒が相殺してくれている。香辛料ばんざーい!

一〇〇gほどの肉を一〇枚食べてゼナは満足したようだ。

ジニーはコロコロステーキにして与えてみるといつもより多く食べたが、やはりゼナの乳の方が良いようだ。

さて、次は狼たちか、いつものように塩の板で焼いて塩胡椒だ。肉は豚バラ、じゃなく猪バラだな。胡椒付きと無し、変えて食わせてみると、胡椒が多いと嫌がるようだ。ていうか、こいつら胡椒あるなし関係ないようだな。次からは胡椒無しで続けてみて、物足りないようなら使ってやろう。・・・・・・タエは雪の上に置いてしばらくしてから食べている。猫舌か。

「ゼナ」

家の中を覘きながらゼナに伝える。

〈塩を取りに行ってくる。俺一人で大丈夫だから、ジニーを頼む〉

「クフー」

ちゃんと伝わっているよね。

「タエ」

「クォン」

返事をするタエに念話する。

〈出かける。すぐ戻る〉

〈ザンザ、出る、モドル?〉

こいつも、念話レベル上がってるよな。

〈帰ってくる〉

「キューン」

〈空、行くから、お前、ついてこれない〉

「キューン」

尻尾下がってるな。さみしいのか。

〈ジュンに伝えれるな?〉

「クォン」

タエは末娘の狼と良く連れ立っているのだ。

今は、昼前、日が高いうちには帰りたいな。

俺は飛翔し、飛行が安定したところで、空間切断の座標を目の前と熊の谷の奥の上空に設置して、断面に飛び込んだ。

出た位置の上空の風が緩やかっだったので一安心だ。岩塩の崖は・・・雪で真っ白でどこがどこやら。鑑定は離れていても出来るものなのか?

雪に触れて亜空間に収納してみる。あまり綺麗な雪ではないが、保冷剤として夏に使えるだろうと考えてキープする。

地肌が復活した。白い岩盤部分に指を這わせ舐めてみる。うん、塩だな。

俺はやや盛り上がった部分を空間切りでカットして仕舞いこみ、帰るために少し上昇する。やっぱ、山間の谷間は寒いわ。しかし、もうひと頑張り、塩のない岩盤に切断面をつくり、そこに移転陣を刻んでおく。陣に触れて移動!  

俺はエレトン家の岩の上で干し草と雪をたっぷり被ることになるのだった。

あーあ、情けない格好だなあ。エレトンは魔方陣を隠してくれていたのだな。剥き出しにしておくよりはいいか。

採取してきた岩塊を取り出し、大まかに岩と塩と混成部の三つに切り分ける。岩と混成部は仕舞い直して、白い岩塩部分を裁断して、三〇㎝正方形を量産する。

オークどもが来なくても、取っておけば何処かで行商できるな。途中で塩の粉がこぼれ落ちているのに気づき、狼の皮の上で作業を再開する。終わったころには結構な量の粉塩が溜まったので、これは良く乾かしておいて後で収納しよう。

一仕事終わると、タエとジュンが駆けよってくる。なんだ、終わるの待ってたのか?

〈遊んで欲しいのか? 飯か?〉

〈飯!〉

「ハヴ!」

〈何か、返答が微妙にずれてるようなんだが〉

「ジュン」

〈飯か?〉

「グルゥ」

「タエ」

〈遊んで欲しい?〉

「キュウン」

それが双方の否定の返事ね。

「食って、遊ぶか?」

「ハヴ!」

「クォン!」

という訳で、焚火台で火を付け、肉を焼く。肋骨が残ってるのは・・・オオヤマカモシカ以外は全部残ってるな。ゴートでいいか。今回はスペアリブではなく、ろっ骨から肉をそぎ落とし焼いた肉を食わせ、肋 骨は投げて狼に拾わせる。うーん、ウケてるウケてる。

拾ったその場でかみ砕く奴、ジュンのように持って帰ってくる奴。楽しんでいるようで何より。

〈塩の採掘も、狼との戯れも、上手くいったので感謝します〉

〈女神ポイントを五一〇付与します〉

〈・・・評価高いの塩? 狼?〉

〈塩の方です〉

振り分けについては聞かないでおこう。


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