表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

51/125

やっと、雪が降ったようだ

 翌日、外に出ると、と言うか出れないじゃん! 扉、開かないじゃん! 

 俺は空間移動で外に出て納得した。一面雪だった。積雪だ。扉の前も雪が塞いでいる。見た目大したことないけど、無理したら扉が壊れそう。俺は風魔法で雪かきした。ゼナが扉を押したら壊しちまうよなあ。しかし、まだ扉は開かない。凍り付いている。ああ、外は寒くて屋内は暖かいから扉に張り付いた雪が解けて、その後凍りついて、今に至ると。

 俺は収納から石器を取り出す。ほとんど石斧の刃だな。使い勝手いいんだけど、これ。凍り付いた氷を剥離していく。うわあ、よく見たらこの扉、丁番が革製だわ。傷つけないようってか刃を当てないようにね。

 そしてやっと扉が開いた。

 ああ、しまった! 先に屋根の雪を吹き飛ばしとくんだった。屋根の上を除雪すると案の定、扉の前に雪が溜まっていた。そこも除雪だ! 二度手間だ!

 ああ、しまった! ブロワーじゃなくて、吸引しとくんだった! 亜空間に雪のままキープしとくと、絶対、夏場重宝するよね。

 うー、爬虫類だから寒さで頭働かないのかなあ。体温あるから恒温動物の筈なんだけど俺。

 ちょっと遅めの朝食に取り掛かる。竈の中は湿気ているが外の地面よりは着火しやすいだろう。今日は竈が温まるまでに時間がかかる。

 今朝はオオヤマカモシカの肉は骨盤周辺だ。でかいからレアでも時間がかかる。ゼナの催促はないから、もうちょっと時間をかけて焼くか。

 ちなみに、ジニーの授乳はもう終わって、テーブルの上で寝ているので、強制的に乾かした狼の毛皮をかけて冷やさないようにしている・・・念のために体の下にも敷いておこう。

 ゼナが肉を食べ始めたので俺は狼の肉を焼く。これでも塩かけりゃ十分美味いと思うし。

 そんな、食い方してたらゼナがオオヤマカモシカの骨盤をよこしてきた。

 いつから、そんな気配りできるようになったのゼナ?

 せっかくだから、俺は一つまみ引きちぎって、口に入れる。

 あ、やっぱ違うわ、噛み応えあるわ、オオヤマカモシカ、肉汁美味いわ。

 骨盤の肉や筋を分け合ってたら、昼過ぎになってた。

 外は薄日の指す吹雪だ。定期的に扉を開け示してると、凍り付くことは無いようだ。

 カブの畑の雪は軽く吹き飛ばしておく。ある程度雪かぶってる方が痛まないよね。

 一本貰っとこう。雪で洗って、輪切りにして、塩に漬けて、皿の載せて、その上に皿を乗せて重石は鍋だ。明日ちゃんと一夜漬けになってるかなあ。

 今日は夕食は無しだ。

 いや、ジニーの授乳は有りだが。授乳と言うより、ゼナとのじゃれ合いだが。よく潰されないなジニー。

 寝る前に確認。

〈ナビーネ、エレトンたちのビバーク、雪は大丈夫なの?〉

〈彼らは今、岩の下のキャンプ地で雪を凌いでいます。あちらの積雪は大したことは無いのです〉

〈ああ、安全な休憩地もあるのね〉

〈今日は祈りを捧げませんか?〉

〈ああ、もう食事終わったからなあ。うん、こういうのはどうだろう〉

 俺は顔の前で手を合わせて指を組んだ。寝たままだが。

〈ナビーネの一日の導きに感謝を〉

 俺を中心に部屋が光った。

 いや、こういうの、いーからさあ。



 翌朝。

〈カブの一夜漬けの出来に感謝を〉

 カブが皿の中で輝いた。

 うん、これぐらいが丁度いいね!

 ジニーも奇跡(笑)の一品に満足してるし。こういうの好きなの、お前。

 ゼナ、食うのか? 一応雑食なんだよな、お前も。外のは荒らすなよ。

 ゼナは葉を漬けたのが好きみたい。

 今日は晴れだ。家の周囲は積雪状態だが。屋根や周囲は風魔法で吹き飛ばす。何気に便利な魔法ブロワー。

 ジニーにマロンの作ったネックウォーマーを巻いて簡単な防寒装備を着せて外に出る。

 ジニー眩しそうだなあ。雪原の紫外線きついからなあ。

 俺は忘れないように綺麗な雪を亜空間収納していく、絶対夏に役立つと信じて。

 ゼナも外に出て雪を食べている。最近、塩分多めだからね。水分取ってガンガン排尿した方がいいよね。普通、熊の冬ごもり、排泄は殆んどしないらしいけど。

 ゼナが奥屋に戻ったので、俺たちも家に入る。竈のぬくもりのせいで中は暖かい。いや、これいいのか? こんなに暖かくて冬ごもりになるのか熊よ。



 次の日、変わらない日常になりそうなので、午後から飛行訓練。今回は重力解除で高度更新を狙う。四〇〇〇mを突破したところで、気圧低下と酸欠だ。鶴ってヒマラヤ超えるんだよね? 高山病とか罹らないのかな?

 下がるついでに急降下と制動を試す。これはだいぶ翼と筋肉が追いついてきた。

 そして、夜のお祈りタイム?

〈特にないんだけどさあ〉

〈天候の好順を祈願するとか?〉

〈天候不順が続けば祈るけど、今現在不満があるわけじゃないから、自然な運行に任せといた方がいいだろ?〉

〈エレトン家の安寧〉

〈今現在、旅は順調なんだろ? ・・・ああ、こういう時はあれだ感謝の祈りだな〉

 手を合わせ目を閉じ、警告する。

〈俺を光らせないでね! ナビーネと自然の恵みに感謝します〉

 なんで、窓の外を光らせる?


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ