表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

5/8

第5話 夜会でのアルフォード

「あら。アルフォードったら。男爵令嬢と別れて、こちらにいらっしゃるようよ」

 アリーヌが、何だか少し嫌そうな感じでそう言っている。

 そう言われて、その方角を見ていると確かにアルフォードがこちらに向かってやって来ていた。

 それよりもソフィアが、王族がいる場所に座っている王太子に向かって行っているのが見えるけど……。


「あの。エルミーヌ様?」

 この話は、ハーレムルートだから、ここの三人は皆婚約破棄をされるはずで……。

「わたくしのことは良いのよ。どうせあの女性(ひと)でなくとも側妃や公妾は出来てしまうのだから。まぁ、あの女性(ひと)が正妻になってもわたくしはかまわないのですけど」

 少しうんざりした感じでそう言っている。そんなものなのかな? って、正妻? 王妃では無く?



 こちらに来たアルフォードは、エルミーヌとアリーヌに気付き礼を執る。

 挨拶の口上を述べようとしたら、お二方ともそっぽを向いてしまった。

 なので仕方なくという感じで、私の方に向いて言う。

「どうしてアイリーンがここにいる? それにそのドレス。今さらそんなドレスを着て、俺の気を引こうというのか」

 怒っているというより、馬鹿にしたような口調に聞こえる。


 なんだかちょっとムカつく。ドレスが何だって言うのよ。

「わたくしは、正式に招待されているからここにいるのですわ。兄にエスコートしてもらいましたの」

 ニッコリ笑ってそう言うと、アルフォードの顔が引きつった。

「俺のエスコート無しには、夜会には来れないだろう」

 

 そのセリフに見かねたようにエルミーヌが口を開く。

「アルフォードは、余程アイリーン様との婚約を無かったことにされたいのですね。マクレガー伯爵がやっとの思いで、婚約までこぎつけたのに……」

 最後の方は、呆れたような口調になっていた。


「あら、あの男爵令嬢。近衛騎士に追い払われているみたい」

 アリーヌが実況を始めた。いや、男爵令嬢って、そんなに名前呼びしたくないのかしら。

「あっ。殿下たちが止めに入ろうとして、大臣たちから止められてるわ。揉めているわねぇ。みっともなく」

 思わず私たちも、アリーヌが見ている方に目をやる。

 夜会会場が、騒然となっていた。


 アルフォードが騒ぎの方へ向かおうとすると、エルミーヌがその後ろ姿に声をかけた。

「おやめなさい。アイリーンのおまけで招待されている貴方が行ってどうしようというの」

 思わずと言った感じで、アルフォードが振り向いた。

「アルフォード。貴方、ずいぶん思い違いをされているようだけど。貴方が()()()なの。でないと、何代も功績を挙げていない伯爵家の人間が呼ばれるはずも無いでしょう? 王室の皆様、総出の夜会に」

 ここまでハッキリ言わないとわからないおバカさんなの? とばかりにエルミーヌは(わら)って言う。

 まぁ、向こうの騒ぎでこちらの会話には注目がいってないでしょうけど。


 でも、そうだったのね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ