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村と幼女の幸せ計画  作者: 天狐
幸せ第9章
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10、予選本選でも大会

今年も色々あった冬が終わりを告げた。

そして今、春の訪れを恒例行事の大会と共に迎えようとしている。



「がんばれー!ジルにー!!」


春の大会が予選ならば、今やっている競技で好成績を収めれば本選に進める事ができる。

それは大人が思った以上に子供には魅力的に思えたのだろう。

いつもは猿人仲間として全力で遊んでいるオルトを始め、体力•身体能力には自信のある面々が闘志を燃やし、競技に取り組んでいる。

だが、大人の体力には及ぶわけもなく惜しくも敗れる子が続出した。


「こどものぶ ひつよー!こんなの、おとなだけしかたのしめない!」


そうご領主様に訴えてしまったのは、大人に混じり懸命に頑張る兄達があまりにも不憫だったからだ。


「ふむ、確かにこれでは誰もが楽しめる大会にはならないな。

よし!大人の部と子供の部に分けよう!」


ご領主様のその言葉は敗退にショックを受けていた子供達に、希望を与えた。

その後はこの大会でも子供の部を設けて、走り直しを行ったりした。


もちろん一部の人だけでなく、全員が楽しめるような競技も挟みつつ最後まで熱い闘いが続いた。


そして今回もラズラ商会全面協力の元、ご褒美と言う名の景品にありつける事が出来た。

だが今回の景品にはお米はなく、お肉や果物、毛糸にお菓子だった。

気持ちの籠った応援のお陰か、優勝はしたが景品はお肉と言う何とも微妙な結果だった。




そして迎えた本選の日、朝から母は張り切って支度をしていた。

前の日から仕込んでいたパンを焼いたり、お肉を使ったおかずを作ったりと完全なる応援体勢を整えていた。

父や兄()もソワソワしつつもやる気を漲らせて、見ている方が落ち着かなくなるほどだ。

ジル兄はともかく、ダル兄までもが好成績を残していたとは•••!

カエルの子はカエルというわけか。


「ルンちゃん、応援よろしくね!」


そんな事お安いご用だ!

淑女たる私は走ったり飛んだりなどできないのだ。

決して遅いわけではない。

優雅な振る舞いしか出来ないだけである。



会場となる場所へ村人達と移動し、驚いた。

除雪した雪が端に避けてあるも、立派な広場が出現していたのである。

ご領主様の意気込みが伝わるようだ。


競技の種目は・100m走 ・障害物競走 ・鉛球投げの3種目。


各種目とも出れるのは1人につき1競技のみ。だが、人数もいるのでそれなりに時間がかかってしまった。

それでも、いつの間に話し合ったのかラズラ商会の人が審判などの裏方を行ってくれたお陰でサクサクと競技が進んでいった。


応援にも熱が入り、大会が終わった後には声を張り上げ過ぎでガラガラになってしまったほどだ。


父は鉛球投げ、ダル兄は障害物競走、ジル兄は100m走にてそれぞれ1位2位の好成績を出していた。

さすが超人親子だ。


「あー、もう少しだったのに負けたなぁ。」


「おとーさん にばんおめでとー!かっこよかったよー!」


鉛球投げで鍛冶屋の親方に負けたと悔しがっているが、いつもそれこそ鉛を扱う人と互角に行く事が凄いと思うのだが•••?


「ダルにーいちばん おめでとー!」


「ありがとう!やっぱりバーガーさんの言う通り、タイミングと足の上げ方を変えたのは正解だったね。」


何だろうか、この名トレーナー付きの陸上選手のようなコメントは。


「あぁーー!悔しい!!最後全速力が出せないまま失速しちゃったよ!!」


何だろうか、この専門的な分析は。

さすがとしか言いようがない。



町民入り混ざっての大会は最後の最後まで盛り上がりを見せていた。

そしていつの間にやら


「次は負けないから!」


「こっちだって!来年も勝ち残ってこいよ!」


熱い絆が結ばれていた。


閲覧いただき、ありがとうございます。

誤字・脱字等ありましたら都度訂正していきます。

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