14、進化したモノたち
2歳から数えたら3年でこの村は色々と変わった。
1番大きいのがダムだが、それの恩恵によってトイレができ水田もできた。
そして生活水の確保で毎日お風呂に浸かる事もできるようになった。
村人の進化という副産物で生活がかなり楽になったのではなかろうか。
そして今ーー
「ふぉー!ふとんがふわふわ!!」
以前の藁と羊毛が入った布団も良かったが、それなりに重くふわふわ感が足りなかったのだ。
だが今手にしている物はふわふわで、重さもそこまでではなく•••完璧だ。
「ふふふ、お父さんの服を作った時に思いついて作ってみたの。
春とこの前の大会で布もたくさん頂いたし、皆んなで作ったのよ?」
大きめの格子柄に縫ってあって、1つ1つの区画に羊毛が入っているのだ。
この適度な重さ、堪らない。
それに•••••
「コタツもかわってる!!けいとであんだの?」
「そうよ、マフラーのように大きく編んで上に被せたの。
そうしたら隙間も少なくなったから熱を逃しにくくなったみたい。」
コタツ布団はある程度の重さがないと誰かがコタツから出るたび、布団を直さないといけなかったのだ。
それに藁が入ってない分柔らかさが増した。
ずっとここで過ごせるー•••
「あらあら、ルンちゃんまだ寝ちゃダメよ?」
コタツに入り思わず溶けてしまいかけたが
まだ何かあるというのか?
「ルンちゃんこれ見てー!ダル兄と作ったんだよ!!」
ふぉーー!布団の役目を終えた藁を編み込んだものが、複数枚縫い付けて立派な敷物へと様変わりしている!!
そして床は新たな板が貼られ、まだ汚れていない板床、つまりフローリング!
「どきんです!いえのなか、くつだめ!」
早速靴を脱ぎ捨て、床を歩く。
藁を編んだ物は畳のように滑らかな感触ではないが、これはこれで良い!
その姿を見て、靴箱が必要だな。そう言ったかと思ったら、ダル兄は木材片手にさっさと作り上げていた。
「ルン!これもどうだ!!」
まだまだ何かあるのか!!
テンションは鰻上りでキラキラとしたまま父を見た。
•••••••へっ?
1つの板を削り浮き彫りのようにしたそれは、立派な芸術品といえよう。
だが、何故山神様一家が家族写真のように並んでいる図案にしたのだろうか?
それは技術の無駄遣いと言わないだろうか!?
ま、まさかこれをこの家に飾るとか•••
「これはやっぱり皆んなが見える場所に置くのが1番だろう!」
言うらしい。
眼光鋭い一家に見つめられていたら、違う意味でドキドキしてしまうではないか。
5歳にもなった立派な淑女が、夜これを見てお漏らししたらどうしてくれよう•••
テンション急降下してしまったのは私のせいではない。
村だけでなく、いつの間にか村人全員が変わってきたていた。
何ていうか•••超人に。
そしてそれは、この村だけに留まらず少しづつだが他の村にも伝染してきた。
進化には良い物悪い物とあるけど、変わらぬ生活の中で進化する事は大切な事だと改めて思う。
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誤字・脱字等ありましたら都度訂正していきます。
第7章完結しました。




