13、ご近所です、ナールさん
ギルド本店は王都の商業地区の一角を借りて作ったらしい。倉庫も兼ねているので、そこそこに広さが必要だから王都に住む庶民の住宅地に近いと言っていた。
だけど王都からここまで1日と半かけて来るのは面倒と言って、この村に住居を構えたいと言ってきた時にはビックリした。
ギルド長たる者本店でどっしりと構え、書類に埋もれるものではなかろうか?
「書類仕事ならここでも出来るし、むしろバーガーさんがいる分捗るから。
それに2週に3日は王都へ出向くから問題ないよ。」
バーガーさんにのし掛かる責任と重圧•••
そっと手を合わせておこう。
それにしても、本店よりもこの村に居る時間の方が多い事に、誰も突っ込まなかったのだろうか。
そして特産物発掘し隊で考えた物を相談すると、物凄い勢いで食いついてきたのである。
その勢いに恐怖を感じ、5人で抱きしめあってしまった。ブルブルだ。
そして、ギルドの事は大人に任せて子供の仕事を考える事にした。
もう直ぐ冬の月になるのだ。
芸術祭に鍋にお貴族様来訪と、農業以外の事で忙しいのだ。
「ことしは テーマをつくってそれにちなんだ げーじゅちゅひんをつくります!」
多少噛んでも仕方ないのだ。言いにくい芸術と言う言葉がいけない!
そのテーマ作りの議論に、大人禁制のはずなのにちょこちょこと大人からの意見もあったりしたが
「これで けってー!ことしは はるをイメージしたものにします!」
後はそれぞれで考えてもらえば良い。
そして私はすでに考えていたのだ!
その方法も今までとは一味違う!
皆んなのビックリ仰天する姿が目に見えるようだ!!
こうして着々と色んな準備が整ってきた。
ナールさんの新居は自然災害で空いていた敷地に建てるらしい。
どうせなら、奥様を貰えば良いのに•••
そうか、仕事人間だから出会いもないのか。
可哀想なナールさん。
思わず同情の視線を送ってしまった。
「ルンちゃん?どうしたの??
そんな物悲しそうな表情して•••
もしかして、お腹でも空いたのかな?」
もう同情などしてやらん。
ややプリプリしながらナールさんの家が建つ予定の敷地内で、今回の芸術の構想を描いていた。
そして夕方となり、地面に構想を描いていた事もすっかりと忘れ寒さと空腹から家へと急いで戻ったのだ。
そう、構想だだ漏れのまま。
次の日にはほとんどの人に知れ渡り、皆んな同じような図案で考える人が続出。
「やっちゃったーー!」
後悔先に立たずとはこの事だ•••
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