11、加入村を廻る旅
冬の月になる前にギルドー生産者ギルドー加入する所を獲得しなければいけなくなった。
一気に動き出したギルド設立で、私の周りも騒がしい。
「この前来てくれた村から話をしに行こうと思う。」
そんな父の言葉に一も二もなく父に飛びつき
「わたしもいく!!」
そして、熱いバトルの末共に行く事を承諾してくれた。
ちびっ子の皆んなと別れる時、次再会出来るとしたら何年も先になると思っていた。
なのにたった数ヶ月で会いにいける!
案外そう変わらないうちにまた再会出来るなど、思ってもいなかった!
そして迎えた出発の日に、ナールさんの用意してくれた馬車に乗り込むダン一家がいた。
あんなに熱いバトルを繰り広げたのに、結局は家族で行くことになったのだ。
加入村廻りは、一種の家族旅行のようだ。
「ルンちゃん、楽しみだねー!僕海を見てみたい!!」
「ジル、海に行っても不用意に近づいたらダメだって言ってたよ?
何でも人を丸呑み出来るくらい大きな生き物がいるらしいよ!」
ジル兄の言葉に私も激しく同意!海を見たいな〜!お魚食べたい!!
だがダル兄よ、それはまたどこで仕入れた話なのだろうか?
「だれいってたの?」
「ん?サンドさんだよ!この前話をしてくれたんだよ。
海にいる最強の生き物で、ヘビのように長いのに手足には鋭い爪がついてるんだって!
僕その話聞いて、ビックリしたんだよ!」
サンドさん•••別名神話おじさん。
そしてそれは、伝説の海竜リヴァイアサンでは??
「•••••こわいねー•••。」
「ルンちゃんもそう思うでしょ?だから気をつけなくちゃだよね!」
ダル兄の純粋な心を壊すのは忍びない。
取り敢えず同意してから話題を逸らそう。
それから夜営しつつも、3日後に海近くの(ペルのいる)村へと到着した。
潮の匂いがまたテンションをだだ上げ!
そして見渡した先に、村の子供達と遊んでいたペルを発見!
「ペールーー!!」
馬車旅の疲れと淑女のお面は海と共に流して、大声を出して名前を呼んだ。
「ルンちゃん遊び来てくれたの?変わりないねー!」
ペルはどうしたのだ、その身長は!
そんなに変わりなかったではないか•••!
魚か?魚のカルシウムで身長伸びるのか!?
あまりの事に仰天しそうになるも、何とか気持ちを持ち堪え兄達も混り、この村の子供達と共に遊んだ。
うーみー!楽しいーー!
波打ち際での追いかけっこや貝拾いなど思う存分皆んなで遊んで、村へと戻る時
「見れなかったなぁ、最強の生き物•••」
そんなダル兄の呟きは聞かなかった事にしよう。
そして村へ戻ると加入に合意したのか、皆んなが笑顔で握手をしていた。
父はさながらスーパー営業マンという所か。
流石である。
「助かります。こちらとしても、村の生活を維持する足がかりはほしかったので。
しかし、良い奥さんをお持ちですね!
生産者ギルドの流れ、良く理解できました。」
違った。スーパー営業ウーマンだった。
この母無くして父はないのだろう。
父よ、褒められて鼻の下伸ばしている場合ではない。
その後川沿いに住むカイとクウのいる村へと赴いて、クウのヨチヨチでない走りとこれまた身長の伸びたカイの2人に驚愕した。
この村特産の乳牛ーホルスタンーのミルクが原因なのか!!?
まだちびっ子の範疇ではあるが、この半年で変わり過ぎだ!
誰だ?案外そう変わらないと思っていたのは!
自分で投げた問いに自分が打たれ、何とも言えない衝撃に呑まれたのであった。
そして最後の砦と、王都近くの村に住むサラにすがった。
そして再会しーー
「サーラー!ひさしぶりー!!かわりなくてあんしんしたーー」
そんなに変わらないサラの姿に全身で喜んでしまった。
「ルンちゃんもー!あそびきてくれたのー?うれしいなぁー!!」
お互い手を取りぴょんぴょんと飛び跳ね気づく。
周りの目線が生温いと。
この村でもサラが最年少で、小さい子の姿は微笑ましいようだ。
何とも居た堪れない。
そして、スーパー営業ウーマンの力を発揮した母のお陰で、廻った村全ての合意を得た!
と父が自慢していた。営業マン失格である。
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