10、そうだ、ギルドを作ろう!
アーリ親子は宿泊所にお泊りし、次の日もまた話し合いがあった。
大人だけでの話し合い。子供禁制だ。
話し合いには混ざらなくても、話は聞きたいではないか。
ならば、あれしかない!
「えーっと••••ダル、•••後ろはどうした?」
「あはは、気にしないで父さん。」
私は今、ダル兄の背中にピタリと張り付いて擬態している。
これならばバレないだろう。
大人しく、ひっそりと!
「••••ルン?」
ルンはいないのだ。私はダル兄の背中だ。
それにしても、子供禁制にダル兄だけ入れる何てズルいではないか。
「はぁ、仕方ない。大人しくしているんだぞ?」
おや?ダル兄でもそんな事言われる時もあるのか。なかなかのやんちゃさんなんだな。
そして始まった話し合い。
話を聞いて組合とか市場とか色々と考えが浮かぶも、ピンと来ない。
この現実世界には合わない気もするのだ。
ならば、生産者が入れる組合、こちらで言うギルドの仕組みを変えれば良いのでは?
生産者から品物を集め消費者に売る流れは一緒でも、RPGでお馴染み冒険者ギルドのようにギルド内で消費者から欲している物を種目別に提示して、生産者がギルドを通し直接売買する。
その逆に生産者から今度出るであろう品物の提示をしても良いかもしれない!
ただし、ギルドに加入した所のみが売る事ができるようにする。
そうしないとやたら乱立して、盗品ですら流されてしまう可能性だってある。
その他の品物は他の一般の人でも買えるようにすれば多くの商品が動くじゃないか。
発言したい。ウズウズ...
「他に考えある者は?あ、挙手で頼む。」
挙手だと!?背中にピタリと張り付いている状態で挙手は無理だ!
ダル兄の腕を、ぐぬぬぬっ!お、重い!!
「••••ルン、じゃないダル、何だ?」
「せいさんしゃギルド つくるのはどうでしょうか!
ギルドないでのばいばいとか、しょうひしゃからのはっちゅーをうけるとか!!
いっぱんのひともそこでかうことができるようにすれば、はっちゅーなくてもうることができるはず!!!」
ギルドに総合デパートを足したような仕組みに近いかもしれない。
「なるほど、1つの所に情報や商品を集めてしまうって事だね。
確かにそれなら、生産者も安定した収入が得られるかもしないね!
いや、さすがルンちゃんだねー
ギルド申請には国の認可が必要だから、早速書状を送ってみるよ!」
何故バレた。私は今ダル兄の背中だというのに。
次の週にもう1度集まり話し合いをした。
ナールさんは心なし胸を張り書状を父達に見せ
「申請が通ったよ!これでギルド立ち上げは出来る!!
だけど、ギルド長とか決して少なくない金額が動くから事務方をしてくれる人を集めなければいけないんだよ。」
そう言いつつも、ナールさんの目線はバーガーさんを熱く見つめていた。
男に熱く見つめられるバーガーさん。
口元引きつってますよ?
本人の合意なく、ギルド長にナールさん、事務方にバーガーさんが就任した。
おめでとう。嬉しくて涙目なんだね、バーガーさん。
この村の改善から始めた改善計画が、この村だけに収まらずギルドと言う形を持ったものとして動き始めた。
まだまだ色んなことが起こりそうでワクワクが止まらない!
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