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村と幼女の幸せ計画  作者: 天狐
幸せ第7章
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3、夢か?幻か?失業か?

夏の3月に入った村では、夏野菜の収穫期に入っていた。

男手が少なくなったことで、子供達も精一杯に夏野菜の収穫や秋野菜の種植えの手伝いなどに勤しんでいる。


野菜がたわわに実った畑はなかなかに爽快である。

私が収穫を任された畑は、プチトマトよりは大きいが普通のトマトよりは小さめの黄色いトマトーアマオウダマーと呼ばれる物でこの辺りではごくごく一般的に作られているトマトだ。

読んで字の如く、このトマトは糖分をたっぷりと含んでいるため甘くて美味しいのだ。



「ルンちゃん食べ過ぎはダメって言ってたよ?」


何を言う。先程から収穫を頑張っているではないか。


「••••ルンちゃん、お口の周りべちょべちょしてるよ?」


なに!?汗でもかいたのカナ?

そっとタオルで口元拭って証拠隠し。


「あー、ルンのほっぺたリスみたい!」


••••ちょっと反論したいが、口が塞がっていて話せない。もぐもぐもぐ

そして手に持っているあと1つだけでも食べさせておくれ!


そんなこんなで収穫のお手伝い(時折口に収穫)しながらも、楽しく過ぎていった。



ある日休憩がてら散歩していると、水田の稲が目に入った。

青々と伸びていた稲が実を付け始めて、収穫までの時期を知らせてくれていた。

父が休みで帰って来る(秋の2月)頃に、丁度刈入れになるかもしれない。



待ち遠しい•••••••••••お米。


そしてふと目を離し村の入り口(町へ続く一本道方面)を見ると何やら胸騒ぎがした。

急いで入り口へと走り出すと、他の子供達も私に続いて走ってきた。


「ルンちゃん、どうしたの?」


「なんか むなさわぎする!」


そして辿り着いた先で見たのは





「!?おとーさん!!」


見間違いかと思い、何度も目を擦ったが近づくほどハッキリと見える。

ナールさんが操る馬車の御者台に一緒に乗った父の姿。

しかもよく見ると、他に3台の馬車が続いて走ってきていた。


何だ何だ!?帰って来るのを心待ちにしていたが、こんなに早く戻ってきてどうしたというのだ!!?

哀愁漂う父達の姿や覇気のない空気、挙句子山神様なんぞ作っていたから帰されたのか?

そうか、リストラにあったのだな•••

ここは淑女として、広い心で父を受け入れてあげなければいけない。


そんな事を密かに決意していたら、ついに村へと到着した馬車。

これには他の人達も気づき、馬車へと走ってきていた。

もちろん、母や兄達の姿もあった。



「皆んな、ただいまー!」


(仮)リストラにあったであろう父達は爽やかな笑顔で降り立ち、挨拶をした。


各々の家族が再会を喜び、笑顔を見せていたが

皆んな、分かっていない••••

(仮)リストラされたであろう父達を、慰めてあげなければいけないではないか。


「ルン!お土産たくさん買って来たからな!

ダルにジル!お前達にもたくさんあるぞ!」


「おとーさん おかえりなさいーー!」


お土産だと!?それなら慰めは後にして歓迎の意を表さなければ!!

だが、分かってるよ との意味も込め、父の足をポンポンと叩いた。


「まだまだ甘えん坊だなールンは!

どれ!大きくなったなぁ〜!!」


慰めのポンポンは通じていなかったようだ。

抱っこをせがんだと思われるなど、心外だ。しかし、淑女たる者長いものに巻かれるたちである。

歩かなくても良いなら、この立場を享受するのだ。


閲覧いただき、ありがとうございます。

誤字・脱字等ありましたら都度訂正していきます。

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