8、お客様をもてなし隊②
結局外が暗くなる時間まで話し合いをしたナールさんは、我が家で1泊して行った。
そして相談内容は何と、この地域のご領主様が来訪すると言うものだった。
そもそもこの地にもご領主様がいた事も知らなかったので、それも含め2度びっくりだ。
そこで気付く、勝手にやったダム建設等は怒られやしないか?と。
ビクビクしながら父に聞いたら
「大丈夫。ちゃんと許可は得ているから」
と、何とも頼もしい言葉が返ってきた。
尊敬の眼差しで父を見つめていると
「ルンが提案してくれた事だしな。お父さん頑張ったぞ!
色々と申請書とかあったが、あれやこれやはバーガーがやるから問題ない!」
••••父よ、人はそれを丸投げと言う。
兎にも角にも、ナールさん提案の模範村プロジェクトにはもちろん領主様の許可が必須。
その為ナールさんが代表で領主様へ話をつけてくれたそうだ。
その領主様の許可が下りたと同時に1度訪問して、様子を見たいとの話になったとの事。
まぁ、そりゃ気になるだろう。
そしてその訪問がこの雪が降り積もる冬真っ盛りの今の時期らしく、ナールさんが慌てて来てくれたらしい。
こうしてはいられない!
おもてなし隊を発足して準備しなければ!!
ちびっ子警備隊に加えて芸術大会をしたメンバーに集まってもらい、主旨の説明をした。
そして、崩れかけた芸術品の再生と新たな芸術品を生み出すべく奮闘!
密かに山神様へ奉納?した雪だるまの残骸を回収すべく雪の祠へ行くと•••
まるで山神様が雪だるまの残骸か何かのように、雪で出来た立派な三宝のような物に乗って崇められていた。
無駄に作りがしっかりしている分、祠はまったく崩れてもいなかった。
流石ダル兄だ。略してサスダル•••
妹想いの優しさとガリガリ削る良心の痛みをありがとう。
やや意識が遥か彼方へ飛んでいる間に、他の子供達による前回を凌ぐ芸術性の高い作品が出来上がっていった。
今回は領主様の馬車が通れるように、町へ続く一本道を中心に作業をしていった。
言い出しっぺの私も頑張って何かを作らねばと、雪と格闘する事1時間。
今回はきちんと作れた!
少々出来が良過ぎたかもしれないが、器用な淑女になるには他の子を圧倒しなければいけないのだ。
そして周りを見渡し、その出来の良さにやや怯むも問題ない。
「ルンちゃん動物作ったんだね!凄いね〜」
そうだろそうだろ!思わず胸を張ってしまったではないか。
「上手だね〜、この犬!」
なっ!?どこからどう見ても兎ではないか!
敢えて言うならやや耳が垂れ短いような気もしなくもないが•••兎にしか見えない!
「おー!ルンは俺に似て器用なんだな!」
••••何と言う事だ。
器用と言われたいが父に言われると、落ち込むのは何故だ•••。
しかも父と一緒にされるとは•••!
もしや私は•••ぶ、ぶぶ、、不器用••なのか?
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