4、現実を知る
草むらで出会った子供達はいずれも5歳だった。
十分に栄養が取れなかったようで、発育としては4歳くらいに見えた。
「どうして、ここまで きたの?」
3人がここまで来る事になった経緯を何気なく聞いたつもりだった。だったのだが••それは衝撃だった。
3人にこの村の事を伝えた人がいて、その言葉に従いここまで歩いてきたとの事。
驚いた事に名前すらなかったと言う子供達。
3人は子のいない家にそれぞれ引き取られ、ライ・リック・エリンと名付けられたそうだ。
そして、口減らしや捨て子と言う言葉。
それを分かりやすく説明してくれた両親の前で、何故だか分からないが胸が苦しくなり大泣きしてしまった。
村を少しでも住みやすく出来れば、村人は幸せになれるはず。
そう思って、色々とやらかしてきたが•••
村人全員=この国の人達全員の訳ではないと、まざまざと思い知らされた。
私の知る世界は思ったよりも小さく狭く
村も町も•••人の数だけ存在するのだと改めて感じた•••
この村での収穫量や行商人に卸す品が増えれば、その逆になるところもあるのだ。
ずっと足踏み状態だった村々の中からこの村だけ向上すると言う事は、他の村からしたら村存続の危機に陥るかもしれない。
そんな事にも気づかずに、のほほんと暮らしていた自分を心から恥じた。
村と村人の生活を良くしたいけど、他の村の生活を崩壊させてまで自分の村だけ良くしようとは考えてもいなかった。
だけど、自分のやらかした事への認識の甘さから結果として、残酷な現実を知った。
ぐずぐずとしながらも
「ルンが•••ダムつくっていったり、しゅーかくするものふやす いったから•••ひっく、こどもふぐ••すてないと せいかつきびしい なるひといるの きじゅかなかった••ごめんなさい ごめんさい•••ひっく••」
泣きながら両親に伝え謝っていたら両親に兄弟に抱きしめられ、いつの間にか眠ってしまっていた。
翌日、目を覚ましても体が怠く動かせなかった。
珍しく焦った表情の母に看病されるも、熱が引くまで数日寝込んでしまった。
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