7、淑女への道
ザーー ザー ゴロゴロ… ザーー
夏の月に入り、雨の日が増えた。
こんな日は外に行く事もできず、いつも以上に暇を持て余している。
窓の外を眺めていたら、戸口を叩く音がした。
入り口を覗くと、父が誰かと会話をしていた。
その後、近所に住む村人一家が申し訳なさそうに入ってきた。
「すまんな、ダン。もう少し持つかと思ったんだがなぁ…」
どうやら雨漏り度合いが限界にきたようだ。
それなら淑女としておもてなしをしなければ。
「あい、どーじょ」
母に持たせてもらったタオルの山をフラフラしながら渡してみたが、忍笑いが聞こえるだけで誰も受け取ってくれない。
何なのだ。笑ってないで受け取ってもらわないと、ほら•••落としてしまうではないか!
「ルンちゃん、お手伝い偉いね。僕も持つの手伝うね。」
ダル兄に手伝ってもらい、何故か方向をやや(180度)修正された。
「くくくっ、ありがとう。目の前をフラフラしながら一生懸命歩いているから、声をかけにくかったんだよ。悪かったね。」
振り返ったら、どうやら寝床に行く扉に向かって話していたようだ。
頭をなでなでしてもらいながら、自分の失態に顔を赤くして兄の足に抱きついてしまった。
「ルンちゃん、恥ずかしい事じゃないよ?お手伝いしてくれたのは分かってるから。」
「ルンは しゅくちょ なったのに…
ちんちょー たりない…あと かつじぇつも…うぐっ」
くっ…!グダグダじゃないか!
淑女たるもの…堂々と…ぐすぐす……
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