5、匂い+匂いは食欲全開!
ギルドへと訪れてから結局、2時間近くも経っていた。
ぐるぐるぐるぐるぅ〜〜!
そろそろ私のペットが鳴く頃だとは思ったが、今日は一段と激しいようだ。
そうかそうか、お腹が減ったんだね。
さすさすしながらお腹を宥めつつ父を凝視。
「ブフッ、ルンお腹空いたのかな?
確かにお昼過ぎてるもんな。ルンにしてはよく我慢出来た!
それじゃ、何か食べに行こうか!」
私にしてはとは何だ?いつもは我慢出来ていないみたいではないか!
仮にも乙女に向かって失礼だな!
「そうだねー、いつもは我慢出来なくてクッキーもぐもぐしてるもんね!
我慢出来るようになるなんて、成長したなー!」
ここにもいた。失礼発言。
仮にも乙女に向かって(以下略)
ギルドを出て、徒歩で街をブラブラと匂いに釣られるまま歩いた。
お肉が焼ける匂いや甘いお菓子の匂い、香辛料の匂い。
あっちへフラフラ、こっちへフラフラ。
その都度ダル兄が軌道修正しているのか、皆んなと逸れる事はなかったが匂いの元へも辿り着くこともなかった。
「おなかとせなか ぺったんこするー•••」
ついに根を上げ、催促をしてしまったではないか。
「ルンちゃん、ナールさん行きつけの屋台があるらしいからそこまで我慢しようね?」
なんと、そんな所があるのか!
もう少しの我慢くらい、な、なんて事•••ない•••ぐぅー
その後約10分ほど歩いて辿り着いた場所は、屋台に囲まれた食事スペース。まるでフードコートのような様相をしている。
もうお腹空き過ぎてワクワクを表現する言葉を出す事が出来なかったけど•••
「この席に座って待っていて下さい。
僕のお勧めを買ってきますね!」
ナールさんのお言葉に甘えて、イスに座って待つ事5分。
お肉の焼けた香ばしい匂いと共に戻って来たナールさんの手にある物は
「やきとり•••••••••!!?」
串に刺さった鶏肉を炭火で焼いた、正に焼き鳥であった。
それを見てテンション爆上げ、さっきまでお腹空き過ぎて言葉も出なかったのに、焼き鳥の匂いと期待で口の中に涎が•••!
「ルンちゃん涎出ないうちに食べちゃおうね!」
仮にも乙女(以下略)、だが今はそれに拘っていられない•••!
手渡されたそれを口を大きく開き頬張った。
「おいしーー!やわらかいのにだんりょくあって、さっぱりしてる!」
焼き鳥の甘だれがないのはおしいが、塩だけでも美味しい!
ナールさんナイス センスだ!!
「良かったわね、ぺったんこにならずに。」
母の言葉に頷きつつ、次なる獲物を狙うべく周りの屋台に目を凝らしていた。
今の私は飢えた獣だ。優雅さの中に獲物を狙う鋭い視線、見事に引き締まったボディー。
それはさながら気高きチーターのよう。
「ルンちゃんのお腹はぺったんこにはなってないから大丈夫だよ!
ポンポコしてて可愛いよ?」
ダル兄の言葉は聞こえない。
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