7、将来の夢
この村の弟子達がそれぞれの場所へと向かって、模範村での研修の終わりが近づいた研修生達は分からない事を解消するべく最後の追い込みをしていた。
その中で、農作業に勤しんでいた研修生の1人が
「ここで教わったやり方をやるにしても、野菜の種や立て直すための資金が何もないな。
今更ながらにどうやって工面していこうか•••。」
そんな事を呟いていた。
「ナールさんにそうだんしてみると良いとおもう!」
この村の工房同様、ギルドからの貸し付けで資金援助してもらえば良いのだ。
ただ資金を返済するまでは、手元に戻る資金は少なくなるが後々を考えればプラスになるはず。
東の町にもギルドを作るのなら、ギルドで扱う商品を増やす為にもナールさんだって喜んで了承してくれる事だろう。
•••ギルドを作るんだよね?
私の中ではとっくに東西南北と中央にギルドが建っているイメージが出来ていたが、その辺り確認してなかったな。
まぁ、この辺りは大人の分野だろう。
その後祠での子供会を開催中、リックがポツリと言った。
「僕大きくなったら、この村の外に出て色々なものを見てみたい。
それで、この村みたいに皆んなが安心して過ごせる場所を作る仕事をしたい。」
それは初めて出来たリックの夢だった。
それを応援したい気持ちと同時に、リックがこの村を離れる事を考えると切なくて•••
「ここからいなくなるの?」
友達なら応援するべきなのに、思わずそんな事を口走っていた。
「違うよ!居なくなるんじゃなくて、お父さん達みたいに出稼ぎ?に出るんだよ。」
出稼ぎとは、この村を離れてお金を稼ぎに行く事だと思う。
それを言うなら•••
「はけん?」
「そう派遣!ここはあくまでも僕の帰る所だから!!」
帰る場所、派遣•••そうか、色んな分野の人達が集まれば何だって出来る気がする。
ならギルドに相談所を置けば色んな人からの相談に応えて、皆んなが安心して暮らせる環境を作る事が出来るかも!?
「くらしそうだんじょ!ギルドに作ろう!」
生産者ギルドに暮らしの相談所があるのはおかしな話ではないだろう!
デパートには総合案内所があるように!
それを実現する為の人材の確保だって色んな人と出会い、知り合える事の出来るこの模範村ならではの利点ではないだろうか。
この村が幸せになるように、小さな幸せが伝染して行く事を願うばかりだ。
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